第十一話 王国へ
王国へ
馬車はゆっくりと王都の門をくぐった。
巨大な門。
近くで見ると、その大きさは想像以上だった。
白い石で作られた外壁は空へ届きそうなほど高く、所々に魔法陣のような模様が刻まれている。
兵士たちが整列し、通行人の確認を行っていた。
「すごい……」
この城壁も魔法
すごすぎる
その様子を見た誠は声を漏らした。
「これ全部、王国の人が作ったの?」
ゼノが答える。
「正確には歴代の魔導士たちだ」
「この王都は長い年月をかけて発展してきた」
「防御結界、魔導設備、生活魔法 全部が積み重なって今の形になっている」
誠は目を輝かせる。
「生活魔法?」
ゼノは頷いた。
ゼノは頷いた。
「魔法は戦うためだけじゃない」
「人を守るため、生活を便利にするためにも存在している」
今まで森で使っていた魔法。
結界
全部、生きるためだった。
でもここでは違う。
街そのものが魔法で動いている。
「魔法って、すごいんだな」
馬車は王都の中心へ進む
道路脇には店が並んでいた
魔導具店
薬屋
本屋
誠は見るもの全部が珍しかった。
「ルミナ見て!」
「パンが浮いてる!」
ルミナも驚く。
「なんで!?」
店員が笑う。
「浮遊魔法で運んでるんだよ」
誠とルミナは感動した。
ゼノは笑う
さっきまで特級魔獣と戦っていた二人とは思えない
年相応だった
やがて馬車は大きな広場へ到着した。
中央には巨大な時計塔。
その周囲に人だかり。
何かイベントをやっているようだった。
誠は指差す。
「あれ何?」
ゼノは答える。
「魔術儀の参加者受付だ」
その言葉を聞いた瞬間。
二人の目が変わる。
「来た!」
「ついに!」
誠も少し緊張する。
魔術儀。
魔導士になる最初の儀式。
ここから全部が始まる。
ゼノは馬車から降りた。
足が地面につく。
その瞬間。
誠は不思議な感覚を覚えた。
空気が違う。
魔力が濃い。
街全体に魔力が流れている。
誠は首をかしげる。
「なんか、ここ空気変じゃない?」
ゼノが少し驚いた。
普通は気づかない。
王都には微弱な魔力循環が張り巡らされている。
魔術儀前の子供が感知できるものではない。
ゼノは誠を見る。
だが誠は普通の顔だった。
気づいていない。
ゼノは考える。
(……やはり何かある)
その時。
遠くの建物の屋上。
赤紫色の仮面。
誰にも見えない位置から見下ろしていた。
「来たね」
仮面の奥で笑う。
「王都編、開幕だ」
誠たちはまだ知らない。
ここから始まる出来事が、自分たちの人生を大きく変えることを。
ここまでお読みいただきありがとうございます!
王都編が開幕しました!ここから誠たちはどうなってしまうのか?次回が楽しみです。
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