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第十話 王国出発2

到着まで――あと少し。


馬車は街道を進んでいた。


窓の外には広い草原。


遠くには王都の外壁が少しずつ見え始めている。


ルミナは窓に顔を近づけた。

もうすぐ魔術儀だよ


楽しみで仕方ない


誠も外を見ながら笑う。


「楽しみだな」


「もっとすごい魔導士になるために、早く魔術儀受けたいよ」


誠はうきうきしていた。


ルミナは驚く


誠ってすごくやる気もあるし、なにより好奇心旺盛だよね


誠は首をかしげた。


「だってまだ僕、全然魔法使えないし」


もっとすごい魔法覚えたい


ルミナは思った


「いや、十分おかしいのよ」


結界。


特級魔獣の攻撃防御。


全部やった本人が言っている。


向かいに座っていたゼノは黙って二人を見ていた。


そしてゼノは聞く。


「……魔術儀で何を望む?」


ルミナは即答した。


「強くなりたいです!」


「王国を守れる魔導士になりたい!」


ゼノは頷く。


次に誠を見る。


「君は?」


「みんなみたいに普通に魔法使えるようになりたい」


「僕、属性も変だし」


ゼノは黙る。


普通。


この少年は自分がどれほど異常なのか理解していない。


いや、まったく理解できていない。


ゼノは窓の外の草原を見て思った


透明属性や神話級の可能性、それに七原色の道化師。

全て偶然とは思わない。

でも今は誠を信じよう。


今は結論を出す時ではない。


その時


馬車がゆっくりと止まった


外にいた兵士が声を上げる


「王国到着!」


誠とルミナが同時に立ちあげる


「ついた!」


ここが『エルダス王国』

魔導士たちがたくさんいる国


巨大な城壁


白く輝く街並み


空へ伸びる魔導塔


王国の中心で魔導の都——王都。


誠は目を輝かせた。


「……すごい」


ルミナも目を大きく開く。


「え……何これ」


なんだこれ人も町もキラキラ輝いている

それに人が多い。


商人


魔導士


旅人


道路脇には魔法灯。


噴水には水属性魔法。


全部が魔法で動いている。


誠は目を輝かせる。


「ルミナ!」


「見て!」


「人が多い!」


「街が光ってる!」


ルミナも興奮する。


ルミナは誠以上にテンションが上がっていた。


「もうここ天国じゃない!?」


誠は思った。


(ここで僕たち、もっと強くなるんだ)


だが。


誰も知らない。


遠く離れた塔の上。


赤紫の仮面がこちらを見ていた。


「ようこそ」


「物語の中心へ」


仮面は静かに笑った。


(つづく)




ここまでお読みいただきありがとうございます!

「物語の中心へ」なにやら意味深な発言をしているようです。

誠たちの身に何が起こるのか。次回に期待です


天才なのに勘違いすぎて凡人疑いされる

絶賛連載中です。次回もお楽しみに


ぜひ評価やブクマをください

執筆のモチベになります。ぜひ気軽にコメントなど行って頂けると嬉しいです!

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