03 ブーメランド
03 ブーメランド
水和好樹はいつものようにみーくんに叩き起こされた。
ちなみに、『叩き起こす』という言葉には眠っている人を無理に起こすという意味があるそうな。
(…全く。酷い話だ。)
「ミント、朝はちゃんと起きようね。」
「はいはい。」
ここはブーメランド。
宿の受付で好樹たちが聞いた話によると、ライジングボルトサンファイアネクストサンシャイン諸島は、村を挟んで正反対だった。
(恐るべし、バレッタの方向音痴。)
そう思ってからバレッタを起こすため、隣の部屋の扉を叩きに行った。
「…眠いわ。」
「…ごめん。眠い気持ちはわかるんだけど、半日かけてここまで来たから…早く帰らないといけないと思って。」
「はあ。分かったわ。私が悪いんだしね。早く村に戻りましょう。」
バレッタはスプーンで芋虫の様な虫を口に運ぶ。
僕は朝食をかきこみ、バレッタと共に料金の支払いへ。
受付のおばさんにお金を払う。
「見慣れない顔だけど、今日は観光かい?」
「いえ、道を間違えてここにきてしまったので。すぐに帰ります。」
「もしかして、あんたたちかい。ライジングボルトサンファイアネクストサンシャイン諸島の場所を聞いたって言うのは。」
「はあ。まあ、そうです。」
「ふうん。あ、わかった。あんた、上の世界から来ただろう。」
「…はい。」
「良いんだ良いんだ。それでね、一日だけここを観光していったらどうだい?」
「はい?」
「いや、ライジングボルトサンファイアネクストサンシャイン諸島なんかに行くんだったら、ここで少し休んでから行った方が良いと思ってね。どうせ、トラブル続きのくせに休んでないだろう。」
「はあ。まあ、そうですね。」
(うわ、ばれちゃった。)
「…今日の夜の分の部屋代は割引してやるから、な?」
「…分かりました。お言葉に甘えさせていただきます。」
「はい。まいど。…にしても、ちゃんと敬語使えてて偉いねー。バレッタちゃんとは大違いだ。」
バレッタが膨れる。(…頬ですからね?!)
「ぷー。私だってやろうと思えばできるもん!」
「ほんとかなぁ。」
暖かい日の光が差し込んできた。




