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Fランクダンジョンの平和な日常〜ダンジョンコアになって十数年いろんなことがありました〜  作者: 弌黑流人
【第一部】 第四章 マグマ下の秘密と火竜の育成計画

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第36話 王族の安寧と、コアの新たな目標。

モンスターパレードの脅威も、王族のいざこざも、無事に乗り越え、次なる展開は?

第四章 マグマ下の秘密と、火竜の育成計画。

 三連モンスターパレードの脅威が去り、王国守備隊によって王族兄妹のアルト王子とリーネ王女は無事に国王レオンハルトと王妃エレノアの元へ帰還した。


 彼らが不在の間に、事件の首謀者である国王の弟ゼノスの裁きが下された。


 「【報告】 ―― 国王の弟ゼノス、王族暗殺未遂の主犯として地位剥奪。国外追放が決定。追放先は『魔の迷宮の牢獄』。」


 この報告に、コア内部で監視を続けていた俺は、静かに頷いた。


 (フム。これで王位継承を巡る内部の争いは終結した。俺のダンジョンの平和を揺るがす、最も大きな外的要因の一つが排除された。後は、外界の協力者たちと連携し、安寧を維持するのみ)


 外界の脅威が去り、俺の意識は再びダンジョン内部の、最も重要なトップシークレットへと向けられた。

マグマ溜まりで再び微睡み始めた火の精霊イグニスの隣で眠る、火竜の幼体の存在だ。


 「アムネ。火竜の幼体のステータスを解析しろ。そして、イグニスの要求通り、余剰分の EXP を消費するシステムを構築する。」


 ととのいの精霊アムネは、その強力な精霊の力で、地下の火竜の情報をコアに送信した。


 「コア様、この子、まだ本当に幼体だよ……でも、計り知れない魔力を持っている。この子を育てる EXP を吸い上げれば、絶対に F ランクから昇格しないと思う!」


 俺は、クリスタルの内部で、計算を終えた。


 「間違いない。この火竜の育成は、俺のダンジョン運営における『最高のEXP消費システム』となる。これにより、俺は『Fランク』という安寧の地位を永遠に維持しながら、サービスに必要なだけの EXP を安心して稼ぎ続けることができる!」


 俺は即座にシステムを構築した。「火竜育成システム」。これにより、ダンジョンが獲得した EXP のうち、ランクアップ判定に必要な閾値を超えた分は、自動的に火竜の幼体へと供給されることになった。


 「【システム構築完了】 ―― 火竜の幼体は、ダンジョンコアの新たな EXP 消費先となりました。今後、EXPの過剰蓄積によるランクアップのリスクは解消されます。」


 新たな秘密と目的を得た俺は、外界の協力者たちとの連携を本格化させる。


 エージェント筆頭のリナは、クランリーダーのセリカと共に、コアのダンジョンへの恩義を持つ冒険者たちを集め、「安寧維持の執行者」としての役割を担い始めていた。


 バルカス爺さんは、王国との公式な連絡役として、コアのダンジョンが「王国の安全保障に貢献する平和的な施設」であるという認識を広めていた。


 そして、転売屋ザックは、危機を通じて得た新しい顧客と評判を武器に、「良心的な商人」としてコアのダンジョンと街の経済を支える、裏の柱となっていた。


 俺は、クリスタルコアを浮遊させ、静かに、しかし決然と宣言した。


 「俺の F ランクダンジョン『火熱の迷宮』は、外界の協力者、そして地下の火竜の力で、これからも『最も安全で、最も平和なダンジョン』として、安寧を拡大し続ける。」


 新たな脅威に怯えることなく、俺の「ととのいの聖域」を追求する、ダンジョンコアの新たな経営が始まった。

ご拝読ありがとうございます。立て続けに起きた騒動もこれにて沈静化。めでたし。めでたし。ここからは新しい展開が待っていることでしょう。のんびりダンジョン運営ライフを本格的に始動しそうです。それでは次回も乞うご期待!!

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