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Fランクダンジョンの平和な日常〜ダンジョンコアになって十数年いろんなことがありました〜  作者: 弌黑流人
【第一部】 第二章 王族の危機とコアの秘密

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第25話 王と王妃の来訪と、捜索隊に潜む「毒」。

 コアの管理区域に王族兄妹と護衛の女戦士を匿って数日。彼らはコアの指示通り、サウナと温泉、そしてデトックス・ハーブを「利用しまくる」ことで、安定した EXP を俺にもたらしていた。


 そのとき、俺のセンサーが、ダンジョン外から接近する膨大で組織化された軍隊の魔力反応を捉えた。


 【来訪者特定:王国の統治者、国王陛下と王妃殿下。現在、厳重な捜索隊に護衛され、ダンジョンに入場中。】


 (最悪だ。Fランクダンジョンに、国のトップが二人も来るだと? 俺の平和は一気に崩壊する!)


 俺は、クリスタルコアの内部のワンルームで、頭を抱えた。


 (しまった!うっかりしてた!王族を保護したという事実を、外部の王宮なり何なりに一切連絡していなかった!俺の失念だ!これでは、俺が子供たちを誘拐したと見なされかねない!)


 俺はすぐさま、クリスタルを浮遊させ、管理区域の片隅で静養している護衛の女騎士に厳命した。


 「聞け。王と王妃が貴様らの捜索のため、今ダンジョンに入場した。だが、決してクリスタルの外に出るな。」


 「陛下と王妃様が!」女騎士は驚愕し、立ち上がろうとした。そのとき、隣で休んでいた王族の兄妹が、喜びの声を上げた。


 「お父様とお母様だ!早く会いに行こう、妹よ!」


 「うん!コア様、外に出してもらえる?」


 彼らが「カモフラージュ魔力」を突き破り、危うく外に出ようとするのを、護衛の女戦士が慌てて制止した。


 「お待ちください、殿下!コア様、一体どういうことです!?」


 俺は、焦燥を抑え、ぶっきらぼうに核心を伝えた。


 「静かにしろ。王と王妃の捜索隊の中に、貴様らを狙う『殺意』が混ざっている。叔父が送り込んだスパイだ。俺の合図があるまで、貴様らは安全なこの部屋から一歩も出るな。さもなくば、また貴様は毒を浴びることになるぞ。」


 護衛の女騎士は、顔を青ざめさせ、スパイの存在を王族兄妹に耳打ちした。兄妹は一気に表情を曇らせ、大人しく部屋の隅に戻った。


 俺は、王族を匿っている事実を隠し通すのは不可能だと判断した。このまま放置すれば、スパイがコアの部屋の隙を突き、子供たちを襲う危険性がある。


 軍隊の魔力の中に潜むスパイを再度特定した俺は、王と王妃がコアの部屋の前まで辿り着くのを待った。軍隊が周囲を完全に固めている。


 王妃は目に涙を浮かべ、「子供たちを、どうか無事で見つけてください!」とクリスタルコアに向かって懇願した。


 俺は、クリスタルを浮遊させ、王と王妃、そしてその背後の捜索隊の中に潜むスパイと、正面から対峙した。


 「国王、王妃。俺のダンジョンは、あんたらの政治的な争いの場ではない。だが、あんたらの探しているものは、ここにある。(周りが安堵にざわめくのに対して)静かに聞け。貴様らの軍隊の中に、『殺意』を隠し持った『毒』が混ざっているぞ。」


 俺は、自分のダンジョンの運命と、王族の命を賭けた、最大の賭けに出るのだった。

 ご拝読ありがとうございます。いやぁ〜、面白くなってきましたね!さてさて、殺し屋をどのようにあぶり出し、どのように切り抜けるのか?ダンジョンコアはこれからも安寧を守り、低級ダンジョンとしていられるのか?次回も乞うご期待!!

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