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第8話 元気がない日
朝。
猫がソファにいない。
主人公
「……あれ?」
部屋を見渡す。
いつもなら、もう座っている時間。
キッチンにもいない。
名前を呼ぼうとして、やめる。
主人公
「……どこ行った」
少し探すと、ベッドの上にいた。
丸くなっている。
主人公
「どうしたの?」
近づく。
猫
目を開ける。
でも、動かない。
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主人公
「具合悪い?」
手を伸ばす。
猫
少しビクッとする。
でも逃げない。
触ると、いつもより少しだけ静か。
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主人公
「……病院?」
猫
じっとこちらを見る。
小さく
「…にゃ」
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しばらくそのまま見ていると
猫
ゆっくり起きる。
伸びをして
ベッドから降りる。
そして
普通に歩く。
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主人公
「……あれ?」
猫
ソファへ。
いつもの場所に座る。
尻尾
ゆら。
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主人公
「元気じゃん」
猫
知らない顔。
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主人公
「心配したんだけど」
猫
小さく
「…にゃ」
⸻
主人公
ソファに座る。
猫
少し考えて
膝の上。
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主人公
「……わざと?」
猫
目を閉じる。
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主人公
「名前、つけさせてくれたら許す」
猫
無反応。
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主人公
「やっぱりダメか」
猫
小さく
「…にゃ」
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結局、
この猫は今日も名前を決めさせてくれない。




