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名前をつけさせてくれない猫  作者: さくらんぼ


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25/30

第25話 ちょっとだけ違う

夕方。


オレンジの光。



主人公

「……眠い」



ソファに座る。




もういる。



主人公

「早いね」


無言。



いつもより少しだけ


近い位置。



主人公

「その距離珍しくない?」



動かない。



主人公

「まあいいけど」



そのまま


ぼんやりする。




少しして



主人公

「……」



なんとなく


視線。



リビングの入り口。



何もない。



主人公

「……見すぎだな」



目をそらす。




ゆっくり動く。



主人公の足に


少しだけ触れる。



主人公

「……え」



そのまま。



主人公

「今日どうしたの」



無言。



でも


離れない。



主人公

「珍しいね」



「…にゃ」



主人公

「甘えてる?」



無反応。



でも


触れたまま。




しばらくして



主人公

「……ねえ」



ぴく



主人公

「こういう時くらい——」



すっと離れる。



主人公

「あ、まだ何も言ってないけど」



距離を取る。



主人公

「わかりやすいなぁ」




でも


少しして



また戻ってくる。



同じ位置。



主人公の足元。



主人公

「そこは戻るんだ」



「…にゃ」



主人公

「条件付きか」




夕方の光が少しずつ落ちる。



部屋が暗くなる。



主人公

「電気つけるか」



立ち上がる。



スイッチへ。



その途中。



ふと


足が止まる。



例の場所。



何もない。



でも



主人公

「……」



少しだけ


遠回りする。




電気がつく。



明るい部屋。



主人公

「……普通」



振り返る。




こっちを見ている。



主人公

「なに」



無言。



でも


少しだけ


目が合う。




主人公

「……」



視線をそらす。



主人公

「別に何もないよね」



「…にゃ」



主人公

「だよね」




結局


今日はいつもより少しだけ近かったけど、何が違うのかはよくわからない。


ただ


なんとなく、あの場所だけは避けている。



そして


この猫は相変わらず、名前の気配だけはちゃんと察して距離を取る。

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