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名前をつけさせてくれない猫  作者: さくらんぼ


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23/30

第23話 そこにいるもの

夜。


静か。



主人公

「……またあそこ?」



視線。



部屋の入り口。



何もない。



でも


なんとなく気になる。



主人公

「気にしすぎか」



ベッドに入る。



電気を消す。




少しして




今日は早い。



主人公

「来るの早いね」


無言。



でも


いつもと違う。



主人公とドアの間に座る。



主人公

「……そこ?」



動かない。



主人公

「今日はそっちなんだ」



じっと前を見る。



主人公

「……」



同じ方向を見る。



何もない。



主人公

「昨日の続き?」



無反応。



しばらく沈黙。



主人公

「ねえ」



ぴく



主人公

「何があるの」



ゆっくりしっぽを動かす。



でも


視線は外さない。




少しして



すっと立ち上がる。



一歩前へ。



ぴたっ



止まる。



主人公

「……やっぱそこなんだ」



低く


小さく


「……にゃ」



主人公

「……今のちょっと違くない?」



そのまま


もう一歩出ようとする。



ぴたっ



止まる。




少し間。



くるっと向きを変える。



主人公の方へ。



そのまま近づく。



いつもより近い。



ぴたっ



くっつく。



主人公

「……どうしたの」



無言。



でも


離れない。



主人公

「行かないの?」



動かない。



主人公

「……行けないのか」



小さく


「…にゃ」




そのまま


しばらく。



主人公

「……そっち見てるとさ」



ぴく



主人公

「なんかいる気がするんだけど」



無反応。



でも


少しだけ


主人公に寄る。



主人公

「……やめてよ」



小さく笑う。



でも


目はそらす。




そのまま


時間が過ぎる。



ずっと


同じ位置。



主人公

「……ねえ」



ぴく



主人公

「こういう時くらい」



少し間。



主人公

「名前あってもよくない?」



一瞬。



ぴたっ


動きが止まる。



主人公

「……あ、だめ?」



すっと離れる。



主人公

「そこは守るんだ」



無言。



でも


また元の位置へ。



ドアと主人公の間。



主人公

「……戻るんだ」



「…にゃ」




結局


この猫は何かを気にしているみたいだけど、それが何かは絶対に教えてくれない。


でも


少なくとも


間に入るくらいには、関係はあるらしい。


そして


そんな時でも名前だけは絶対に譲らない。

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