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星屑の傭兵  作者: 磯野海月
第4章
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スペクターのボディ狙撃包囲作戦


タワーズでは、ゴールデ・ンスピアとイーフリートと鉄龍の傭兵たちが、深夜に緊急招集され、第2作戦会議室に集まっていた。

「状況は説明した通りだ。最悪の事態も想定して、諸君に集まってもらった」


「バロン! 質問がある」

「猛虎か」


「今この場に、うちのおやじと、キャプテン・フェノメナがいるのに、どうしてゴールデン・スピアのキャプテン・シャドウがいないんだ?

こりゃおかしいじゃねえか!」


「そのことに関しては、この私がキャプテン・シャドウの代わって、わびる。すまない! 今キャプテンはタワーズのある場所から絶対動けない状態にある」


バロンは全員の前で深々と頭を垂れた。


「それじゃ、答えになってないぜ! ちゃんと説明してくれ」


有給休暇中の猛虎は、まだ納得しない様子だ。

「ううむ・・」

バロンは返答に窮する。


「こら! 猛虎! 人にはどうしようもない都合ってものがあるね! それを根堀歯堀訊くのは野暮ね! いいかげんにするよろし!」


鐘馗しょうきにピシャッ! と言われ、猛虎は不満を残しつつ、押し黙った。


「今、ウェル2のヤンから通信が入った。どうやら、アースユニオンの破壊工作員が、スペクターのボディーを装備したらしい」


フェノメナの報告に会場がざわめく。

「ウーン! やむを得ない状況だな。それでは、ミッションの説明に入る」


ティロールが立ち上がり、壇上に投影されたホログラフディスプレーをトレースしながら話す。

「ええと、今集まっているメンバーのうち、鐘馗しょうき大人とレイモンドは、念のためタワーズに残る。


作戦の現場指揮はキャプテン・フェノメナとバロンがとり、ミッションサポートは私、ティロールがやります。


今回のミッションはコロニー内部での戦闘なので、大型兵器や強力な火器は使用出来ません。

 スペクターのボディーの性能から、オプションが無い限り、強力な遠距離攻撃はできないはずです。


 その代り、敵は近接戦闘においては、スカラー・ショックウェーブを発射することが可能で、無類の戦闘力を発揮します。


 詳しいデータは各自渡してありますから、良く目を通しておいてください。

 そこで、今回のミッションは、敵サイボーグの頭部を狙った、遠距離狙撃という手法が上策と思われます。


 それで、二人一組になって、狙撃チーム組織します。

 コンビを組むのは、射撃が得意な者と、接近戦が得意な者の組み合わせで、こちらで決めさせてもらいました」

ティロールは狙撃チームのコンビを、読み上げる。

「まず、キャプテン・フェノメナは単独。アッシュとノーマ。猛虎とマリー・ルイーズ。ジーンとボルフガング。ルーとファイヤー。ザザとバロン多少戦力的にばらつきはありますけれど、この組み合わせがベストだと思います何か質問は?」


「あの~」

「はい、どうぞ。マリー・ルイーズ」

「銃器は、こっちで勝手に選択していいんですかあ?」


「一応、MK-550支給しますけど、自前の物がいい者には、それも許可します」

「良かった。今度、ソーン社のXK-A12買ったんです。前から実戦で使ってみたくてしょうがなかったんだけど、機会がなくて」


「やれやれ、相変わらずマリー・ルイーズはガンお宅ですね。他には?」

「はい」

「ファイヤーさん、どうぞ」

「接近戦なんだが、やつが襲ってきたら、倒せる自信があれば、戦ってもいいんだな?」


「それは、無謀ですよ! 近距離に接近されたら、格闘戦が得意な方が、スナイパーを援護しつつ逃げてください。

その隙を別のチームが狙撃します。

皆さんにくれぐれも言っておきますが、決して接近戦でやりあおうなんて考えないでください。

あのスペクターのボディーの武器である、スカラー衝撃波は、どんなバリアーや装甲でも防御不能です。

距離によって減衰するのが救いですが、まともくらえば、戦闘サイボーグや戦闘BHバイオヒューマノイドでもただでは済まないはずです。

その上残念ながら、パワーと戦闘速度も、今この場にいる皆さんでは、たちうちでいないはずです。対抗できるとしたら・・・」


「なんだ? ティロールはっきり言えよ」


「恐らく、なんとか接近戦で戦えるのは、キャプテン・シャドウか、ガルガンチャーのサキューンぐらいでしょう。後は・・・」


「あたしのフルアーマーオプション。それに神経加速剤打って戦えばでしょう」


「そうですね、ノーマさん。

でもご存じのとうり、キャプテン・シャドウは戦闘に参加出来ない状態ですし。

傭兵戦艦ガルガンチャーはミッション中で一月後でないと帰ってこない。

あなたのフルアーマーオプションは破壊力がありすぎて、コロニー内での使用は許可できません」

「まあ、とにかくやるっきゃないわね」


「現状でこれより最善の策はもうないでしょう。

ウェル2にいるインとヤンそして雷風には、敵に見つからないように、マークするように指令しました。

これから、20分後に第11ドックの兵員輸送船A-11で出発します。

作戦で使用する通信用暗号解読コードはこれから配布します」


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