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二つの世界を救う者達  作者: こんたろう
第一幕 東の勇者
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指導2

訓練二日目。


今日も機能と同じ場所である、街を出てすぐの草原にアレス達は繰り出す。


「ユフィ、ソフィ。お前達は魔法の訓練だ。まずはどの系統もレベル5ーつまり普通の戦闘に十分使えるまで訓練だ。頑張るのはいいけど、今日はぶっ倒れないようにしろよ??特にユフィ。」


「わ、分かってるわよ!」


顔を赤くしながら答えるユフィ。ユフィは昨日、魔法の訓練で頑張りすぎて倒れてしまったのだ。しかも2回も。


「でも、精霊のイヤリングってすごいわね。これがあれば魔法の上達なんてすぐじゃない?もう一つあったらいいのに・・・。ねぇ、アレス、早くなんとかしなさいよ!」


確かに精霊のイヤリングをしていることにより、精霊達の動きを目で見ることができ、魔法を発動をイメージすることが容易になる。練習の効率は何倍、いや何十倍にもなるだろう。


「だよな。ってことでホレ、ユフィもこれをつけろ。」


とアレスは言うと、自分のポケットをまさぐり、ひょいっとユフィの方にそれを投げた。


そう、精霊のイヤリングだ。


「え!?なんでもう1つあるの?弟が持っていたんじゃないの?!」


「あぁ。だからもらってきた。”空”の魔法の瞬間移動を使ってな。」


「あんたってつくづく規格外ね。」


「大丈夫。ユフィもソフィもレインもあと1年もしたら規格外の仲間入りさ。」


そして、アレスはユフィとソフィに魔法の練習を指示する。


練習方針はずばり、習うより慣れろだ。


「はいはい、すぐに慣れますよ〜だ。」


そんな軽口をユフィは叩きながらも、ユフィは魔法の基礎練習を始める。


それに続き、ソフィも魔法の練習を始める。


「キング・・・おれのこと・・」


「あー忘れてない、忘れてない!レインは俺と剣を使って実戦訓練だ。レインの実力も見ておきたいしな。」


「おぉ。ありがとうございます!でもキングは魔法使いなんですよね?剣は使えるんですか?!」


「まぁな。とりあえず、練習用の木剣で模擬戦闘だ。やるぞ。」


そう言って、持ってきておいた二本の木剣をアレスとレインはそれぞれ持ち、各々好きに構える。


レインはオーソドックスに剣先をアレスに向けている。


アレスは剣先をレインのやや下あたりに向けている。


「そーゆーことなら・・・失礼します!」


そう言いながら、レインはアレスに疾風のごとく近づき、必殺の一撃を繰り出す。


しかし、すっとアレスは重心をほんの少しずらし、レインの太刀筋に対して、自分の木剣をなでるようにして添わせ、レインの剣を反らす。


そしてアレスは、そのままレインの体勢を崩し、その反動を利用して自分の剣先をレインの首もとに当てる。


(う、嘘だ・・・。)


正直、レインはアレスよりも自分の剣の腕の方が勝っていると思っていた。


自分の出身の村は勿論、今まで色々冒険者の戦いを見てきたが、自分より腕の立つ者を見たことがなかったからだ。


勿論、自分より腕の立つ者がゴロゴロいるとは思っていたが、目の前の優男に負けるとは予想していなかったのだ。


「・・・マジスか。俺、10年ぐらいは毎日剣を振っていたんスけど・・・。キングは天才スか・・・。」


「・・・俺は19年毎日剣を振っている。」


「・・・ちなみに、キングって何歳でしたっけ?」


「・・・20歳。」


「・・・・・。もっと精進します。」


レインからなにか居たたまれない眼差しを向けられているが、実際にアレスはある種、居たたまれない境遇といっても過言ではない。


1歳から父親やその道の専門家からスパルタ式特訓を受け、剣も拳も魔法も勉学も政治も歴史も全てにおいて達人クラスとなるように育てられたのだ。


雨の日も、風の日も、雪の日も、学んで戦って寝て・・それをずっと繰り返していたのだ。


しかし、アレスには父親も母親も兄弟も家臣達もおり、幸せだった。


その点が、ユフィ・ソフィ達の境遇とは大きく違うところだろう。



アレスはレインに目を向けるとこれからの指示を出した。


「なぁレイン。今のお前には何が足りないと思う?」


「・・・分からないッス。実際の戦闘とかを経験することスかね?」


「そうだ。おそらく魔法なしの模擬戦闘をしたら、レインに勝てる奴はそうはいないだろう。だが、実際の戦闘となるとそうはならない。相手は人間ばかりではなく、4本足の魔物の時もあるし、魔法を使う奴もいるし、毒液で攻撃する奴もいる。全てその身で経験しろ。」


「・・・・ッス!」


「これからレインがする事は二つだ。一つ目は、俺と戦って対人戦闘と対魔法戦闘に慣れること。二つ目は、その辺の魔物を全部一人で討伐すること。ってことで、俺と再戦だ。」


そう言って、二人は再度、木剣を掴んで睨み合う。


長い長い訓練の始まりだ。


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