第176話
第176話
一年生武闘大会から、しばらくの時が流れた。
学園内の熱は一度落ち着き――そして、再び静かに高まり始めている。
理由は明確だった。各学年の代表が、すべて決定したのだ。
一ヶ月後に控える学園全体での武闘大会。その出場者が正式に発表される。
掲示板の前には、多くの生徒が集まっていた。
ルシアン、レオン、ノエル、テオドールもその中にいる。
「来たか……」
誰かが呟く。掲示が張り出される。
まずは――一年生。
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■一年生代表
一位 グランヴェル・レグナス(Sクラス1位)
二位 レオン(Sクラス5位)
三位 レティシア・バルセリオン(Sクラス2位)
四位 ガイウス(Sクラス8位)
既に知っている結果。
だが問題は、その上だ。
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■二年生代表
一位 ゼルヴァイン・クロード(Sクラス1位)
二位 ディルク・ヴァレンツ(Sクラス2位)
三位 クラリス・リュクレール(Sクラス3位)
四位 エドワルド・レイシス(Aクラス1位)
ルシアンの視線が、わずかに止まる。
「……クラリスも勝ち抜きましたか」
静かな声。特に感情を乗せるでもなく、ただ事実を確認するように。
ノエルが横目で見る。
「知り合い?」
「ええ。少しだけ」
それ以上は言わない。
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■三年生代表
一位 カイン・ブラッドレイ(Sクラス2位)
二位 アルト・セイリオス(Sクラス1位)
三位 ロイド・ガルディア(Sクラス5位)
四位 シオン・ヴァルディス(Sクラス7位)
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■四年生代表
一位 アレス・グランツヴァルト(Sクラス1位)
二位 ゼノス・ラグナート(Sクラス3位)
三位 リゼリア・ハーケン(Sクラス2位)
四位 バルト・グレイゼル(Sクラス4位)
ルシアンがわずかに目を細める。
「……四年生は、Sクラスの上位四名がそのまま代表ですか」
淡々とした分析。
だが、それがすべてを物語っている。
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そして――
掲示はさらに続く。
「……もう出るのか」
「組み合わせまで?」
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■学園全体武闘大会 トーナメント
【第一ブロック】
グランヴェル(一年) vs エドワルド(二年)
リゼリア (四年)vs カイン(三年)
【第二ブロック】
ゼルヴァイン(二年) vs シオン(三年)
レティシア(一年)vs ゼノス(四年)
【第三ブロック】
クラリス (二年)vs ガイウス(一年)
アルト (三年)vs バルト(四年)
【第四ブロック】
レオン (一年)vs ディルク(二年)
ロイド (三年)vs アレス(四年)
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一瞬の沈黙。
そして、ざわめきが爆発する。
「初戦からやばいだろこれ……!」
「レオンいきなり二年生の二位とかよ……」
「それ勝てたとしても絶対王者アレスって……詰んでないか?」
レオンが息を吐く。
「……きついな」
だが、目は逸らさない。
ノエルが短く言う。
「当たり前」
ルシアンは静かに全体を見渡す。
(アレス…この学園最強ですか)
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掲示の最下部。小さく日程が記されている。
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■開催まで――残り十三日
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レオンがその数字を見る。
「……もうそんなにないのか」
拳を握る。
ノエルが呟く。
「すぐ」
ルシアンは静かに目を閉じる。
(……時間は十分です)
そして、ゆっくりと開く。
(準備は整っている)
舞台も。駒も。すべてが揃った。
あとは――
(どう動くか、ですね)
学園全体武闘大会。
その幕開けは、もう目前だった。




