表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
果てなき世界  作者: 影川明空人
第3章
150/179

第149話

第149話


 個別任務から帰還して三日が過ぎていた。


 レオンとルシアンは、帰還したその日から鍛錬を再開していた。


 学園の訓練場。


 木剣がぶつかる音が響く。


 レオンが踏み込む。


 以前よりも鋭い動き。


 だが――


 ルシアンが軽く流す。


「まだ甘いです」


 レオンが舌打ちする。


「分かってる」


 再び踏み込む。


 連撃。


 以前よりも速い。


 だがルシアンは冷静に受け流す。


「踏み込みは良くなっています」


「ですが、連撃のリズムが単調です」


 レオンが一度距離を取る。


「……確かにな」


 息を整える。


 そして再び踏み込む。


 今度はフェイントを混ぜる。


 ルシアンの目がわずかに細くなる。


 木剣が交差する。


 わずかに押し込まれる。


 ルシアンが半歩下がる。


(……成長していますね)


 レオンが攻める。


 さらに一撃。


 だが――


 ルシアンが体勢を崩さず弾く。


 レオンが息を吐く。


「……まだ届かないな」


 ルシアンは淡々と答える。


「ですが、確実に強くなっています」


 その時だった。


「……随分と熱心だな」


 声がする。


 グランヴェルだった。


 腕を組みながら見ている。


 レオンが振り返る。


「グランヴェル」

「任務はどうだった」


 グランヴェルが口角を上げる。


「悪くなかった」


 それだけだった。


 だが――


 雰囲気が違う。


 明らかに実力が上がっていた。


 レオンもそれを感じる。


「……強くなったな」


「お前もな」


 短いやり取り。


 グランヴェルの視線がルシアンへ向く。


「……お前は変わらないな」


 ルシアンが静かに答える。


「そうでしょうか」


「……ああ」


 グランヴェルはそれ以上言わなかった。


 


 さらに三日後。


 教室に戻ると――


 テオドールたちが戻っていた。


「お、戻ったか」


 ガイウスが笑う。


「なかなか大変だったぜ」


 テオドールが頷く。


「魔物の活性化は、やはり起きている」


 ノエルが小さく息を吐く。


「……思ったより強かった」


 少しだけ表情が柔らいでいた。


 そして――


 さらにその後。


 レティシアとシャロンも戻る。


「……遺跡、面白かったわ」


 レティシアの目が輝いていた。


 シャロンがため息を吐く。


「……戦闘もありました」


 全員が揃う。


 Sクラスの空気が変わる。


 それぞれが、確実に成長していた。


 そして――


 武闘大会まで残り十日。


 Sクラスの実力は、確実に引き上げられていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ