表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
果てなき世界  作者: 影川明空人
第3章 学園1年目
124/181

第123話 sideフリード&ミレイ

第123話


 シャドウウルフの群れとの戦闘を終えた後、レオン班は森の中の開けた場所で小休止を取っていた。

 ガイウスは木に背を預け、大きく息を吐く。


「……さすがに三十はきつかったな」


 レオンも呼吸を整えながら頷く。


「ナイトメアウルフもいたしな」


 フィアナが静かに言う。


「ですが、連携は良かったと思います」


 ノエルが短く言う。


「……悪くない」


 テオドールは腕を組んだまま小さく頷いた。


 ルシアンは静かに周囲を見ていた。特に言葉は発さない。だが全体の様子を確認していた。


 しばらく休息を取った後、再び移動を開始する。


 その少し後方。


 フリードとミレイが歩いていた。


 フリードは相変わらず目を閉じている。


 ミレイが小さく口を開いた。


「……どう思いますか?」


 フリードはすぐには答えない。しばらく歩き続ける。やがて、短く言う。


「悪くない」


 ミレイが小さく頷く。


「レオンはどうでしょう」


 フリードが答える。


「ナイトメアウルフを引き受けた」


「押されていたが、崩れなかった」


 ミレイが言う。


「最後まで前に出続けていましたね」


 フリードが短く答える。


「前衛として十分」


 ミレイが頷く。


 フリードが続ける。


「ガイウス」


「防御が安定している」


「数に押されても崩れない」


 ミレイが言う。


「無理に前に出ず、役割に徹していましたね」


 フリードが短く言う。


「判断も悪くない」


 続けて。


「ノエル」


「動きがいい」


「判断が早い」


 ミレイが頷く。


「背後の処理も的確でした」


 フリードが言う。


「斥候として十分」


 続けて。


「テオドール」


「魔法の精度が高い」


「範囲魔法の判断も悪くない」


 ミレイが言う。


「危険な場面でも攻撃の手を止めませんでしたね」


 フリードが短く答える。


「実力はある」


 そして。


「フィアナ」


「支援が安定している」


「状況判断も冷静」


 ミレイが頷く。


「全体の動きをよく見ていました」


 フリードが短く言う。


「優秀だ」


 そして――


 ミレイが言う。


「ルシアンはどう思いますか?」


 フリードの歩みが、ほんのわずかに遅れる。


 沈黙。


 やがて短く答える。


「……分からない」


 ミレイが少し驚く。


「分からない?」


 フリードが言う。


「動きが少ない」


「だが」


 わずかな間。


「崩れない」


 ミレイも頷く。


「私もそう感じました」


「危険な場面で、流れが変わることがありました」


 フリードが短く言う。


「偶然ではない」


 ミレイが小さく笑う。


「少し気になりますね」


 フリードが静かに言う。


「……ああ」


 ミレイが続ける。


「全体としてはどうでしょう」


 フリードが答える。


「Aランク相当」


「個々はまだ未熟」


「だが」


「連携は悪くない」


 ミレイが頷く。


「Sランクは……」


 フリードが言う。


「単体は無理」


「だが」


「条件が揃えば」


「パーティならあるいは」


 現実的な評価だった。


 ミレイが小さく笑う。


「それでも十分ですね」


 フリードが短く言う。


「……ああ」


 ミレイが前方を見る。


 レオン班の背中が見える。


「成長が楽しみですね」


 フリードは何も言わない。


 だが――


 その沈黙は、確かな評価を示していた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ