【EPISODE9 BRING ME DOWN(ブリング ミー ダウン)】
べリオ♂:
ディール♂:
ムーンライト♂:
パウロ♂:
クルス♂:
ラプラス♂:
ズング♂:
ワカミネ♀:
フラワ♀:
ヒメ♀:
ネリル♀:
トロイ♀:
アークエンジェル部隊戦闘員A・B
A.F.S作業員A・B/NOAHZ兵士/NOAHZ戦闘員A・B/セイヴァージーク作業員
<場面転換 パウロとクルスの居る戦場>
パウロ:『む.....。クルス。』
クルス:『分かってますよ。”上”からの伝令。
...作戦コードフルアウト。
思ったよりも早いですね。』
パウロ:『吾らが思案する事ではない。
構えろ。』
パウロ:『アオオニ及びナイトスペリオル直属後方及び近接支援部隊に告ぐ。
作戦コードワンサイドが発令された。
火器管制システムのリミッティングを解除しろ。
ライフルのシステムはフルオートにロック、加えて徹甲榴弾、ホローポイント弾のカートリッジの使用を許可。
”NOAHZ未認可の前方ランドスタッド群の全機排除を目的に行動せよ。”』
クルス:『さ......ラスト。いこーか。』
<場面転換 ジェイルブレイクコックピット>
ディール:『べリオさん!NOAHZランドスタッドの排熱量が急激に増加!
それに...ッ、”何らかの接続音”!射撃武器のアタッチメントの変更が予想されます!
敵機の変則的な動きに十分に注意をしてください!』
べリオ:『思うんだけどよォ....”注意して下さい”っつーこっちのポテンシャルに頼りっきりのアドバイス風投げやりエール個人的に全然好きくねぇんだよなッッッ......とォォ!?』
<間一髪で身を捻り轟音で風を切り裂きながら高速で迫る弾丸を避け>
ディール:『ホローポイント弾です!一発でも当たると機体内部に弾丸が食い込んでズタズタに機構が破壊されます!
絶対に避けてください!』
べリオ:『分かってら!!!あんなヤベェ音出すモンに当たったら死ぬってことぐれぇよォ!』
ディール:『べリオさん!前!!!』
べリオ:『あ?ッッうぐォッッッ.....!!!!!!!!!!!!』
<跳躍して急接近してきたNSにヒザを顔面に入れられ仰け反るJB>
ディール:『べリオさん!』
フラワ:『べリオ!』
クルス:『遊びはここまでだ。..イヤ、最初から。遊びが通じる世界じゃなかったんだ。
...悪ィな。味方同士に生まれてたら、酒の一杯でも交わしたかったぜ。』
ムーンライト:『っぐ.....ワカミネ!べリオの右脚部損傷状況とマルチロックオンミサイルの消費エネルギーの分を合わせて稼働限界時間をもう一度出してくれや!』
ワカミネ:『もう行っている!.......く....ッ、残り3分に満たない....!!』
ムーンライト:『ぐうううううう....ッ...!!もう限界や!!!充填を中止!CTの搬入を急がせつつジェイルブレイクへの火力支援を開始せえ!』
フラワ:『....ッ辞めて!!』
ムーンライト:『言うとる場合か!!! べリオは勿論ジェイルブレイクもぶっ壊される!ジェイルブレイクがぶっ壊れたらもう俺たちの船の迎撃性能はカス同然や!仮に宇宙に飛べたとして宇宙海賊に襲われただけで死ぬんやぞ!』
ワカミネ:『電力に頼らない火器をセッティング中...!!!然し....チャフ以外には誘爆の危険性が67パーセントの武装しか残されてない,,,,,ッ!
ミサイルに97mmマシンガン....、どれも誘爆すれば連鎖爆発で...ッ...』
べリオ:『何ッッッッッッッッ回も言わすなァァァァァァァァッ!!!!』
ムーンライト:『なん.....』
フラワ:『み..............耳が..................』
べリオ:『オレが死んでねェんだからゴタゴタ言うなァ!!!!
ディールの目と耳!ワカミネの送ってくれる地形情報もある!
稼働限界は....3分!
青いのとケモノ....、ほんであのゆで卵みたいなのを三分以内に潰す!
行くぜ!!!!』
ムーンライト:『待てアホッ.........』
べリオ:『だらァ!!!』
<膝蹴りを食らわせた後に背後から忍び寄ったNSに回し蹴りを入れ>
べリオ:『ほら見ろやァ!!!むしろ右足が滑って良~いかんじに回し蹴りが出来るようになってちょうどいいぜオラァ!』
<よろけたNSに飛び掛かってマウント体制を取るJB>
ムーンライト:『.....なんか』
フラワ:『....案外』
ワカミネ:『押しているな。』
べリオ:『このまま両手足ブッ潰してやらァ!ディールの敵討ちっつう事で.............あ?』
<すかっ、と両こぶしを握り合わせ振り下ろそうとした腕が空振るJB。>
べリオ:『...なんだ?空振り....』
ディール:『べリオさん!伏せて!!!』
<めきゅっ。VIIIIIN。そんな異音がべリオの頭に響く。次の瞬間、べリオの目や鼻、口からどばっと血があふれ出る。>
べリオ:『ッッごぶ......ッんだ....こりゃ......』
<全く外傷もないJB。然しバチバチと関節部から火花が立っている。ぐらり、と態勢を崩す。
その隙を逃さずNSが右腕でJBを吹き飛ばす>
べリオ:『ぐああああああああああああッッ!!!!』
<フラフラと立ち上がるJB>
クルス:『野郎が........次は決めてやるぜ.....!!』
パウロN:『..............? 理由は分からんが.........生きておるのか..............。
確かに致死量のEMPビーズ弾を機体の隙間に打ち込んだ。
コックピットを致死量の電磁波が襲っている筈だが.....。
辞めだ。不可解を解くは吾の任で非ず。
獲物が死ぬまで引き金を引くが吾の命。』
クルス:『パウロ中尉ッ!』
パウロ:『応。』
<ドンッ、と地面を蹴るNS。そのNSを追うように長銃のスコープを覗くアオオニ。>
べリオ:『か....ッ、かかって来いや!!あと2分ッッッ!!!!!』
<がしゅん...とファイティングポーズを取るJB。>
ディール:『べリオさん!ジェイルブレイクの両手が切断されています!!!!!!!』
べリオ:『.............なんっ............』
べリオN:いつの間にッッ....!!!いや、そんな事より、なんで,,,,ッ!
<手首から先のない腕を思わず確認するJB>
クルス:『おいおい。 今見るのは自分の腕でイイのか?
オレなら目の前の敵から目ェ離さねェけど.....なッッッ!』
<急接近したNSがJBを蹴り飛ばす。>
べリオ:『うっ....ッ、ごぉぉッ....!!!』
ディール:『べリオさん!!!機体をフラつかせては....ッ!!!
その方向に足を踏み出すと射撃されます!!!』
パウロ:『遅い。戦場での千鳥足は的にすらならぬ。
吾の熱発生断裂圧縮弾の狙撃で両手を失い、然し脚も満足には動かせず。
EMP弾で死にこそせぬものの機体の動きはより緩慢に....。
まこと、哀れとしか表現できぬのう。...支援部隊。
ズング・ソーイの施設部隊への火力制圧の4割を”髭”に向けい。』
<JBの全身に射撃が向かう。
全身が砕けそうになるJB>
べリオN:っごっほ......ダメだ.......目が............血が垂れてんのか?
振動でモニターがブレて見え....ね..........
ディール:べリオさん!!!べリオさん!!応答してください!べリオさん!
ワカミネ:超高濃度の電磁障害ミストが滞留!
通信可能帯域の電磁波が全て遮断されている!
ディール:....あの射撃の雨........ッ....。
全てべリオさんとジェイルブレイクに....。
ワカミネ:.........確保をする気は無くなったように見えるな。
ムーンライト:もうガチで限界の限界や。ジェイルブレイクもべリオも目の前で見殺しにできん。
火器管制システムを起動。ジェイルブレイクの収容の為にアームを強制起動や。
異論は認められへん。
火力支援を行いながらチャフをありったけバラ撒いてジェイルブレイクへの射撃の目を逸らす。
ジェイルブレイクとCTを収容したら補給物資のエネルギーで全力で目標の次のコロニーまで全力で逃げる。
ディール:あまりに危険な賭けです!成功確率の低さは貴方にだって分からないわけじゃないでしょう!
ムーンライト:この言い争っとる時間がすでにもう無駄っちゅうことに気付けェ!!!
危ない橋なのはハナから分かっとるんじゃ!!!!
それに...NOAHZもオレらを狩るには戦力が少なすぎるんや!
恐らくまだNOAH全体でこの情報は共有されとらん!
加えてこのフェザープラネットでのゴタつき.....NOAHはオレ達を意識する余裕なんざ無い筈や!
これだけ時間稼いだんや、エンジンブンまわしゃ戦艦の一隻や二隻振り切って目的地まで逃げられる!
ディール:....っぐ.......!!!
A.F.S作業員A:急報です!!
ランドアームズ発艦口が起動!
ムーンライト:ッば......バカ何をしとるんや!!!
ダブルシーボムの毒が入ったらどないするんや!
A.F.S作業員A:不明です!
発艦許可も出していませんし....全くの不明です!
ムーンライト:クッソ....ハッキングか!?
A.F.S作業員A:いえ!
正常な認証を経ての発艦口のオープンです!
ムーンライト:ほんじゃいったい誰がッッ.........!?!?
A.F.S作業員A:むっ....ムーンライトさん!
サイドホーンのエンジンが点火!!
パイロットは.....
<バッ、と背後を振り返るムーンライト。
そこには、ワカミネが座っていたであろうデスクと椅子だけが残されていた。>
ムーンライト:アカン!!!止めさせろォ!
ワカミネ:『ムーンライト。』
ムーンライト:『ワカミネェ!!!これは作戦行動ちゃうやろがァ!!!!
降りて地形情報の演算を続けんかァ!』
ワカミネ:『済まない。
....でも、自分より若い命が消えようとしているのに、呑気に計算などしていられないんだ。
私は軍人だ。...命の順番など、とっくに分かっている。
...サイドホーンの装備で敵陣地に突っ込む。このサイドホーンのEMPミサイル装備ならば....爆発が起きれば電磁障害ミストの滞留を吹き飛ばし、爆風で戦況において優位に立てるだろう。』
ムーンライト:『アホな事言いなやァ!クソッ!!メカニック!サイドホーンのシステムをオーバーライドせえ!!
勘違いすなやワカミネ!アンタもサイドホーンも大事な戦力なんや!みすみす失えるかァ!』
ワカミネ:『.....フ。君は、嘘が下手だな。爆発寸前のランドアームズなど、物資を積み終わってからは時限爆弾と同じ。
この極限状態でそんな荷物を抱えていられないだろう?
私はセイヴァージークの操舵も火器管制の射撃も出来ない。
火器管制の管理や地形情報など、誰でもできる仕事などしていられない。
...止めるな。私にしか出来ない事をするだけだ。』
ムーンライト:『コラァ!!!どうして...!!!どうしてお前ら軍人は...ッ! 残された人間は感情がないとでも思とんかァ!!!!!!
行くな!!!止まれ!!!』
ワカミネ:『.....そう泣くな。決意が鈍るだろう?
...月並みな言葉しか出んな。だが...私らしい。
有難う、A.F.Sの皆。
私は漸く私として使命を全うできる。
軍に居たから、ではない。
大人だから、ではない。
私が私だから。それを胸にサイドホーンで翔ぶだけで、君達の行く道を切り開ける。
...だから....こんな時に言う言葉ではないとは分かっているが....。今は、嬉しくて仕方ないのだ。』
A.F.S作業員A:サイドホーン、エンジン臨界点到達!
このままでは本当に発進します!
ムーンライト:『ワカミネ゛ぇ!!!アカン!!!!行くな゛!!!!!』
ワカミネ:『...もう、べリオを叱れなくなるな。
..........ペオ。エボル。きっと。きっと、このA.F.Sがもっと。もっともっと。明るく、すべての人が上を向くような。
そんな世界を作ってくれる。だから....少し先に、私は宇宙で待っていよう。なに、大きくなったお前たちと、きっとまた会える。
寂しくはない。
A.F.S、ワカミネ スギウラ。サイドホーン。
出撃する。』
<GYUUUUUUUUUUUUUNと耳に突き刺さる様なエンジンの唸る音を響かせてサイドホーンが発進する。>
パウロ:この射撃の雨でも爆発せんか。
....最新鋭の衝撃吸収機構の賜物であるな。
......が。吾の目は誤魔化せぬ。
もう保たぬであろう。
...髭よ。己が身内の船を庇い幾千の矢をその身に受け立つ姿....弁慶の如し。
吾の胸に刻むに値する姿であった。
.............む........?
あれは.......
.....手負いのランドアームズなど......
クルス:『撃ち落としてくださいよ、パウロ中尉。』
パウロ:『無駄な抵抗よ。....落胆させてくれるな。...青き鳥よ。さらばだ。』
<がしゃんと長銃を構え、突っ込んでくるサイドホーンに向かって射撃するアオオニ。>
<然しサイドホーンは被弾をしても止まらずに突っ込む。>
パウロ:『...................ッ.............。これは.........!!!』
パウロ:『全隊!!!現在地からの離脱!!!
敵ランドアームズの突撃を確認!』
クルス:『....ク....ッソが.....!!! あの速度で突っ込まれたら、とても間に合いません!!!』
ワカミネN:『.........とても静かだ。
何も聞こえない。
...そうか。これが....
これが、”生きた”という事なのだろう。
怖くはない。私は、精一杯生きたのだ。
死を肯定する訳では無い。
だから....。A.F.Sのメンバーの皆。
こんな選択肢を取る様な我儘は.......私で最後にしてくれ。
嗚呼....。
聴こえる。
とても懐かしくて、とても暖かった....あの二人の歌が。
....満足だ。』
<瞳を閉じて、ワカミネの搭乗するサイドホーンが敵陣地に突撃。
強烈な爆発が起き、電磁障害ミストは大きく円を描いて吹き飛ばされる。>
A.F.S作業員A:......目視はされたと思いますが....ッ。
サイドホーンによる爆発と思われます!
......電磁障害ミストの滞留は解消!
同時に、CTの回収作業、終了!
A.F.S作業員B:ジェイルブレイクへの一斉射撃の中断を確認。
ジェイルブレイク、回収します。
<セイヴァージークの前面にアームが展開され、ジェイルブレイクを掴み引き寄せる。>
ディール:.......ムーンライトさん。
ムーンライト:.....気にすな、切り替えとる。
作業班!補給物資による剛推進段階飛行エンジン充填は終わっとろうなァ!
A.F.S作業員A:42パーセントの充填率です!
現在CTによる補給物資の充填作業中!
<フラワが息を切らせてセイヴァージークメインデッキに戻ってくる。>
フラワ:はぁっ、はぁっ、はぁっ........。
ムーンライト!今の発進は一体.......。
ムーンライト:....ワカミネが時間をくれた。今言えんのはそれだけや。
フラワ:.....。
ムーンライト:ボーッとすなフラワ!席変わってや。....ハッ、指揮官の席っちゅうのは硬ぁてかなわんわ。....頼むで。
総員!セイヴァージークの指揮権は現在より通常時のものとする!
フラワ!モニターから大体状況は分かるな!
フラワ:分かってるわよ!
充填作業維持!
同時に剛推進段階飛行エンジン点火!セイヴァージーク....緊急発艦!!!!!!!!!
<グォン.....と僅かにセイヴァージークの土煙を割いてアオオニとNSFNが現れる。>
パウロN:『ぐっっぬ......!!!!
吾らではちりとも過らぬ(よぎらぬ)謀....!!!
....これでは....ッッ!!
決意等と言うモノを.....ッ!!!
虫酸の走るッ!青臭いッ!!下らぬ童の歌の様なッ...!!!
そのような物をッ!!!まるで胸に秘めている様ではないか......ッ!』
NOAHZ兵士A:『中尉!爆風の衝撃が安全域にまで低下!即の突撃命令を!
このままでは敵艦に発進されます!』
クルス:『パウロ中尉!!!!!』
パウロN:『......図に乗りおって。
意志を....ッ!”目に見えぬ”を手にしたつもりかッ!』
パウロ:『近接部隊はファングネガティヴに続いてスラスターを吹かして接近しろ!
射撃部隊!!!! モニターに敵艦の熱源データを表示し熱源の高い数値の部分を重点的に攻撃せよ!
絶対にあの船を宇宙へ翔ばせるなッッッ!!!』
クルス:『総員ビームサーベルの出力を最大!
味方のアーマーへの被弾はこの際考慮するな!飛び掛かれェェェッ!!!!!』
<爆風で退いたNOAHZの軍勢が距離を詰める。NOAHZの射撃部隊は銃を構え、引き金をあわや引く、という瞬間>
パウロ:『ッッ!!!
総員対射撃体勢を取りつつ停止!
上空を警戒せよ!』
クルス:『アレは........。』
<場面転換 セイヴァージークメインデッキ内>
ムーンライト:NOAHZ軍の動きが......止まっ.........た....?
フラワ:ディール!不自然な物体や動きがないか検知!
ディール:『..........ッッ..........!!!
ほ...ッ、報告します!
ラストホルスを起動した結果.....!!!
アークエンジェル部隊のD-IZが戦闘を続けながらも急速に前線を下げています!
NOAHZ軍勢は静止!
それに加え....上空大気圏内に巨大な物体を検知!!!
....ッ......!? 物体は空中で分解!
複数の極微小飛翔物体として急速で接近中!
予測落下軌道の計算をたったいま終えましたが,,,,,,,っ.....っぐ...、セイヴァージークの宙域離脱上昇ルートを塞ぐ様に降り注ぎます!』
フラワ:内容物のスキャンをラストホルスからのデータ経由で行って!
ダメージ残存に関わらず耐衝撃パネルをエンジン周囲に展開!
とにかく羽根が折れる事だけは回避!
A.F.S作業員B:これは.....。
フラワさん!データを送ります!
フラワ:........ッッッ........!!!!
<場面転換 NOAHZ部隊>
クルス:『パウロ...中尉、あれは......。』
パウロ:『馬鹿な........ッ....!!!』
<場面転換 NOAHZ戦艦”VAILSIDE”内>
ヒメ:『ね~え、大佐~☆ 今からでも、ヒメあれぜぇ~んぶ撃ち落とせちゃいますよォ~っ☆』
テンペスト:....いや。 あれが”降り注ぐ”から良いのだ。
ヒメ:『えぇ~~~?☆でもでもぉ、アレぜんぶ地表におっこちたらぁ、パウロおじさんとかチョーやばくないですかァ~っ?☆
どこがい~のか全然わかんなぁ~~い☆ ヒメにもわかりやすくぅ~、かわいく教えてぇ~ってカンジ~っ☆』
ネリル:作戦行動中です。軽率な私語を慎しみ、指令に対し、忠実な遂行のみに集中しなさい。
ヒメ:『アァ?オメェこそ大佐とヒメの”ミーティング”に割って入ってきてんじゃねぇよキツネ。
カメラ越しでもシワ見えてんぞォ?寝不足かァ?』
ネリル:大佐。やはり今からでも狙撃手の変更を検討(セリフに割り込まれる
テンペスト:ヤクト軍曹。スコープに高精度フィルターを適用。
必要であれば多角展開型超長距離射撃(たかくてんかいがたちょうちょうきょりしゃげき)サポートカメラビットの使用を4基まで許可する。
地表から目を離すな。
ネリルN:4基........?
戦艦の狙撃には些か(いささか)大仰な装備では......?
テンペスト:今から告げる”標的”には決して外すな。
ヒメ:.........了~解☆
<前線を下げたアークエンジェルの部隊の後ろから現れたズングソーイとピーナッツの様な形態で現れたソーイ専用搭乗機 バスケットラースHD。>
ソーイ:『っく.....くっくっくっく..........!!!我がアークエンジェルが急におとなしくなったのは偶然だとでも思ったかァ!?
違う違う、うん、うんんんんんん!!!!違うんだよねぇ!
空を見ろォ!
これが私の最終兵器.....ダブルシーミサイルッッッ!!!
逃げ場なんて無い!!!
味方もこの際必要ない....!!
この特殊合金で包まれた私だけが生き残る!!』
アークエンジェル部隊戦闘員A:『ソーイ様ッ、あっ、あの降ってくるものは....!!』
アークエンジェル部隊戦闘員B:『いやだっ!わたっ、私達は助かるんですよね!ねぇ!!!』
ソーイ:『うるさいうるさあああああああああああいっ!!私はサイコパスで他人の感覚など分からないんだ!
他の人間と比べて感情が欠落している特異な人間!選ばれた一族の人間なんだ!黙れ!
私の栄光への礎となって大人しく死ねぇ!死ねェェェェェ!!』
<場面転換 セイヴァージーク メインデッキ内>
A.F.S作業員B:『ラストホルスの観測データから飛翔物体の内部はダブルシーボムである可能性大!
あの複数の物体の一つ一つがダブルシーボムです!』
ディール:『エンジンの出力を少なくとももう25パーセント上げないと被弾予測エリアからの離脱は不可能です!』
フラワ:....ッッなんて奴,,,,ッ....!!!
機関部!剛推進段階飛行エンジンに上乗せできる出力の概算!急いで!
A.F.S作業員A:補給物資の搬入作業と並行しているので、通常よりもエンジンの出力増加に遅延が発生しています!
...現在では、17パーセントの出力追加しか見込めません!
ムーンライト:空域計算に加えて敵機からの弾道予測演算もラストホルスに一任しろ!
無駄な電力の一切を見逃すな!全てエンジンに回すんや!
A.F.S作業員B:然し,,,ッ!ディールさんの視神経と聴覚、三半規管が保ちません!
既に視力聴力共に失ってしまう可能性が62パーセントを超過しています!
ムーンライト:っぐ...
ディール:『構いません!』
フラワ:ディール....ッ...!!!
ディール:『僕は!!!!大丈夫です!!!絶対に!!!宇宙へ出るんだッッッ!!!
ラストホルス!!!弾道予測演算を開始ィッ!!!』
フラワ:お願いッ!!! 間に合ってッッッ!!!!
<場面転換 NOAHZ部隊。いったん静止していたものの、飛翔物体がダブルシーボムだと気付きそれぞれの部隊が行動を起こす。>
NOAHZ戦闘員A:『近接部隊、敵艦への接敵まで20秒!』
NOAHZ戦闘員B:『ビームサーベル展開完了!』
クルス:『近接部隊ッッ!!怯むなァッ!あの艦に張りつけェ!溶けたアーマーは関節部分に干渉しないのであればパージするな!
一機でも多く張りついて艦を落とすッッッ!!!! 必ずあの艦は回避行動をする!張り付いてりゃ必ずチャンスは来るッッッ!!
絶対に臆するな!!!』
パウロ:『弾薬を換装しろォ!
長距離射撃で近接部隊の援護ッッ!!!
ダブルシーミサイル着弾地点の外まで全力で下がりつつアークエンジェル部隊への制圧射撃を徹底せい!!!!』
ソーイ:『ア~~~~~ッハッハッハッハッハァ!!!
見ろ!!みろみろみろみろ!!!!!
私のこの人間離れした作戦が戦況をかき回している!
才能!血縁!勇気!財力!権力!全てを手にした私は勇敢にも戦場で指揮を執る......
父上!!!見てくださいこの姿をッッッ!!!
栄光をついに勝ち得たこの私の姿ををををををををッッ!!!
これで私もズングの血に恥じない武勲を................
あれえ..............................?』
<場面転換 セイヴァージーク上部 >
ディールN:『鼻血が止まらない....ッ、耳の刺すような痛みも....ッ!!!
揺れていないのに体が傾く......ッ、三半規管が痛んだか...ッ!!
........何だ、この反応........?』
<場面転換 セイヴァージークメインデッキ>
ムーンライト:エンジンへの追加出力!今はなんぼや!
A.F.S作業員A:22パーセントまで上昇!然しこのままでは...ッ!
ムーンライト:言うなァ!!!最後まで足掻くんや!!
フラワN:でも....ッ、もうこのままじゃ.....ッ!!!
こんなにたくさんの、あんな爆弾....ッ!!!
ディール:『メインデッキ!!!!応答してください!
...ッ、”亜音速での高熱源体の接近を確認!”』
フラワ:『....ッ!?セイヴァージークへ接近.....!?スラスターのパターンを分析!
加速度と熱反応に特に注視して!!簡易探査の結果急いで!....一体、何者....ッ!』
ディール:『.....不明です!!
どの勢力のスラスターパターンとも違う.....謎の軌道と加速です!!
強いて言うのならば................CT........................?』
フラワ:『.........................何...............ですって.............。
そんな.................................まさか...............。』
べリオ:ぅ........................。
べリオN:.....気絶.....していたのか...........。
ぐっ....こっの...........ダメだ。
レバーが動かね..........。
モニター一枚しか、動いてねェ.....。
.......前しか..........見えね...ぇ............。
....降ってきてるありゃ、何だ........?
....どうでもいいか。....俺たちは、よくやったよ。
こんなガキばっかりの集団で、勢いでこの世界のトップにケンカ売って....。
そこからお宝をくすねてやろうなんざ、思い立っても......マジでやろうとしたのはオレ達ぐれえだろ....。
......ダメだ、目がボヤける.....。
........へ.....言ってやりたかったぜ....、アイツらに、胸.....張ってよ..........もう......
トロイ:『もう大丈夫。助けに来たよ、皆。』
ディールN:────その瞬間。
轟音と共に、僕は天使を見た。
ディールN:爆風の衝撃。大気の衝撃により、航行が出来ず、空中で静止する自艦。
そして、くぐもったゴォン.....という音。遠くで鳴る教会の鐘の様な音。
それが、”大量に降り注ぐ強酸性有毒物質爆弾が何かに防がれ、爆発している音が自分たちに響いている”といち早く気付いたのは、僕と、もう一人。
べリオ:『ジーク....セイヴァー....メインデッキ......聴こえるか....。』
べリオ:『ジェイルブレイクのカメラがぶっ壊れてるのかもしんねェ...。血も失い過ぎて幻覚を見てるのかも知んねぇ.....けど.....
今見えてるモンを報告する....。
”背中に羽の生えたCTが羽根を飛ばして俺たちを守ってやがる”....。』
フラワ:べリオ!喋らないで!あなたのバイタルデータの予測演算値だともう内臓とその周辺の骨が粉砕骨折している可能性が高い!
変に動くと骨片が刺さって取り返しがつかなくなるわよ!
<セイヴァージーク上空に六角形を重ねたような形の金属板が目で見える電磁波で繋がり、光る壁となっている。
その壁はセイヴァージークに降り注ぐダブルシーボムの直撃を防ぐ盾となっていた。>
セイヴァージーク作業員A:セイヴァージーク上空に所属不明のCTに酷似した機体の背部に接続されている超電磁発生ビットが複数飛翔!!!
そのビットを媒介に強固な電磁シールドが空中で展開されています!その電磁シールドによってダブルシーボムの直撃は回避されました!
ムーンライト:慌てるなァ!べリオは確保済みや!!
目の前の未確認の機体に近域通信波を打って何者か確かめろ!
フラワ:.......いえ。あの機体は...味方よ。
ムーンライト:アホォ!守ってもらえれば味方ってかァ!? この戦闘空域に単身で乗り込んで放射線と強酸性を帯びた爆弾を防ぎきるイカれた性能の未確認機体や!
ンな不確定要素の塊を放置できるわけなかろうが!
フラワ:.....だって。
セイヴァージーク作業員A:近域通信波への応答打音を確認!
通信、開きます!!!
トロイ:『......久しぶり。』
ディール:『ッッッッッその声は.....ッッッ!!!』
ムーンライト:教会の.....姉ちゃん...。
フラワ:.....トロイ・ロロフス。セントロロフス教会.....いえ。
”セントロロフス・ラボ”の選ばれた子供。そして....
””CT・ALLRANGE GUARD CUSTOM””(シーティー・オールレンジガードカスタム)の適合パイロット。
トロイ:『....本当に、秘密にしていてくれたんだね。フラワちゃん。』
フラワ:...当たり前よ。 友だち。なんだから。
べリオ:『ふッ.....ふざ.........ッ、ふざけるなァ!!!!!!!!!!!!』
ディール:『べリオさん!大きな声を出しては』
べリオ:『なんで...なんでとろちゃんが.....ッ!!!!なんで!!!なんでこんなトコに居るンだ!!!』
ムーンライト:『べリオ...。』
べリオ:『アンタが握るのは!!!!残されたガキの手であって銃じゃねェ゛!
オレ達みてェになりてェのかよ!!!! 武器や機械を憎み、平和を愛してたアンタが、どの理屈でこんなトコに』
トロイ:『フラワちゃんにね。』
べリオ:『ッッ...。』
トロイ:『お願いしたの。 私をCTに乗せてください....って。私にも、守る力をください。...って。
...ゴメンね、べリオ君。教会では、酷い事を言っちゃって。...知らなかったの。IOPLANETの事。それと、その真実。』
べリオ:『そんな事今は関係無ェ!!! 早くその機体で逃げろ!今ならまだ間に合う!!!』
<次の瞬間、べリオとトロイ二人のコックピット、そしてセイヴァージーク内に敵機熱源反応を知らせる警戒音が鳴り響く。>
トロイ:『....そんなに怒らないでよ、べリオ君。女の子に大きな声出しちゃ、いけないんだよ。
大丈夫、この矛盾も。私が今からする事も、全てが終わったら説明するから。
.....さあ、フラワちゃん。』
フラワ:──分かったわ。
セイヴァージークのスペックと所属機体...ジェイルブレイクとネペンテス、CTの識別情報を貴女に送る。
急いで!
セイヴァージーク作業員A:っりょ..、了解!
<コックピット内のトロイ>
トロイ:──識別完了。
....なんて形。
<モニターに映るジェイルブレイク、ネペンテス、CTを見てひとりごとを漏らすトロイ>
トロイ:...これが、フラワちゃんの...。これに乗っている人は、...、カリオストロ、さん。
...そして、これに乗っているのが....、──べリオ君....。
子供に交じって、シチューを食べて。子供に財布を盗まれても、目線を合わせて怒ってあげられるべリオ君が、これに...。
───.......ジェイルブレイク.....。
フラワN:───...あれが...。
トロイ:絶対に───
死なせない...ッ!
フラワ:天使....。
CT・ARGC『...REMOTE THREE DIMENSION DEFENCIVE』
<そうして、トロイからべリオへの通信が一方的に切断される。べリオの前に浮かぶように空中で静止していたCT/ARGCの背中の翼が空中にバシュン、と展開され、
セイヴァージークの上空を覆っていた光る壁と合流。その壁は球体の様な形に位置を変え、セイヴァージークを球体上のエネルギーフィールドで覆う。>>
べリオ:『待て!!!!!!話は終わってな──...っぶッ....!!!』
<血を口から大量に吐いてそのまま気絶するべリオ。そして場面転換。セイヴァージークのメインデッキ。>
フラワ:ジェイルブレイク捕獲アームを船体右舷部に固定!出来る限り被弾の少ない位置にパイロットの身体的負担の少ない速度で移動させる事!
外部環境の空気中の有害物質が依然のレッドゾーンの為、回収作業は行わない事とする!
所属不明機体の名称をCT・ARGCとし、船体の周囲360度のエネルギーフィールド展開完了を確認後、大気圏高速突破に向けエンジン点火!
剛推進段階飛行エンジンの状態、報告急いで!
セイヴァージーク作業員A:はい!静止状態の間もエンジンへの補給を進めていた為、補給率79パーセントまで完了!
大気圏高速突破、そしてそのままの慣性航行に移れます!戦艦用MANTの充填率も目標地点までへの数値に到達!!!
また、本艦左舷97mmマシンガンの砲塔が融解している為使用できませんが、右舷のマシンガンと高濃度荷電粒子キャノンのセッティングは終了!
最低限の空中戦闘武装も整いました!
ムーンライト:全作業員は持ち場に着けェ!
周囲状況演算を最優先!ディールの目と耳がオシャカんなる前にシステムを復旧!
MANTの展開の為の屈折率計算も怠るなよ!!
.....フラワ。説明をしてもらうで。
ディールにブチギレた時、なんて言うたか。忘れてはおらんやろうからな。
フラワ:....分かってる。
....セイヴァージーク!!!! 剛推進段階飛行エンジン!!!点火!!
セイヴァージーク作業員A:点火!
<ぐぉん、という音と共にメインデッキ内にかかるG。セイヴァージークがぐんぐんと上空に向かって上昇していく。>




