第二話:この世と向き合う
───────────「ただいまより、第444回栄光なる『称号』の授与式を行います。」───────
威厳と貫禄がありどこか優しさのある声でこう発した神父は村の一つの協会の中で俺を含めて多くの16歳が集っている。そういよいよ授与式が来てしまったのだ。
(今振り返ると俺って.....あの日以降本を読むか母さんからの鍛錬だけの生活を送って数年間過ごしてたっ
てこと?!)────終わった。
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16歳という年齢に気づいたのはほんの数ヶ月前、昔は遊んでいた友達の誕生日会が開かれていた(ホクルテはあの日以降友だちと遊ぶ機会が減り誘われなかった)のを聞いた父が俺に教えてくれた時に母が
「そういえば、ホクルテ!コプ(例の友達)と同年代だから今年授与式があるんじゃない?」
その言葉に本を落としてしまう
「え....?」(いや、まさかまさか、でも授与式後の誕生日なら1年の猶予があるはz)
母に続くように父が言う
「お!ホクルテ、ラッキーだな。今年の授与式はちょうどお前の誕生日の次の日だぞ♪」
「おにーちゃ、ほんさんおちたよ!!!!」
何も知らない最近喋って二足で歩けるようなった妹が頑張って拾ってくれた本を受取る。
(授与式って毎年恒例の日じゃないの???確かに特に開催日までは気にしてなかったけれども...)
誰にも気づかれないように溜息を付く。今からでも入れる保険があるかなとさらっと思いつつ。今更2年ぶりの再開を同年代の子たちに会いに行く....
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「えーーー!ホクルテが外に出てる!」と驚くコプ。
「あ、ホクルテ生きてたんだ。」と数年前から変わらず冷静なアイハ。
「ホクルテいないと寂しかったんだぜ?」といかにも嘘を言ってそうだが本当に心配していたキィラ。
「全く!急にどうしたんだ?2年前に頭脳キャラなんかになりやがって、頭脳キャラは俺だぜ?」といいつつ全員に否定される脳筋のフルガ。
「ホクホク元気してた?」と初対面でもあだ名で呼んできたヘイファ。
5人といつも遊ぶ時に集合していた村のど真ん中にそびえ立つ樹の下に約2年ぶりに足を運んだ。
そこに行くまでいつも走って行っていたせいもあるかかなりの距離だったので息切れしながら皆に軽く挨拶をする
(あ、やべぇ熱中症だ.....)
─────────ドサッ────────────────────────
「ホクルテ君!?」
「あ、今日死ぬ。」
「み、みん、、、、、みんな落ち着いてーーーーー」
「死ぬなホクルテ!死ぬなーーーー!」
「そんな急に動くからこうなんだよホクホク。さ、フルッル!さっさと担いで家に返品させてあげよ。」
そんな声を聞きつつ無事家に宅配される。
(いやーまじで申し訳ない。不甲斐なすぎるな.....『称号』が余計不安になってきた)
と考えていると父が庭で育てていたあまり使われない薬草で特製の気づけ薬をノールックで目で追えない速度で飲ませてくる。
「ホクルテ、外に行くことは良いけど今度から運ばれて来ないでね、仕事もあるけどなにかがあるとお母さんが何しでかすかわからないから....。」
はい、ぐうの音も出ません.....
そう思いつつベッドの上で明日こその決意を固めた。
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とまぁこんな感じで前みたいな生活に戻りかけた時には授与式数日前だったけどね....。
周りを見渡すと見慣れない同年代を見回しながら、授与前の何度も自分は本で読んだことのある『称号』の歴史を聞き流すのであった。




