表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

33/128

4-5 登板<リリーフ>、ドラゴンフォース

『ドラゴン!!』


 カートリッジが喋った。


「なんだ、これ」


「それは……聞いた事あんで。伝説の装備や」


 アクト同様に呆気に取られていた魔王が言った。


「実在したのか……ほんまか」


「なんですコレ」


「あんさんが鑑定した通りやねん。人間化のブレスレット。魔物が使うと人間になれるって聞いたことあんで」


「……」


 アクトはそれを聞いて考える。


 いや、人間化というか、これは、何か別なのではないかと。


 何故そう思うかと言えば簡単で、アクトは似たような、いや、全く形状は違うし、仕組みも違うのだが、それでも似ていると言いたくなるような物を見た事があった。



 元の世界で。主に、家電量販店や、デパートで。



「………………えーーーーーーーい!!ままよ!!」


 アクトは過ぎる考えを振り払いながら、ヤケクソになった。このまま何もしなければジリ貧である。自分が何かをしなければならない。


 アクトはリリーフカードと書かれたそれのボタンを押した。


『ドラゴン!!』


 そしてそのカードを、ブレスレットに装填する。転生前の記憶が、幼少の頃の思い出が彼の体を勝手に動かした。


『リリーフ!!』


 すると、ブレスレットの宝石からドラゴンの顔がスライドして出現し、そしてどこからかBGMが流れ出した。


「ああ、もう、こういう奴か!!」


 なんでこんな事に!!と心の中で叫びながらも、ブレスレットの宝石を強く押した。


『1番、ドラゴン、アクト・ヴァーディ。』


 球場で聞く様なアナウンスが流れ、アクトの肉体がドラゴンへと戻り、そして改めて人間の形を取り、そしてその肉体から何かが飛び出す。服は何故か消えて全身タイツのような状態になっている。


「ビギャァァァァァッ!!」


 飛び出したそれはアクトの背中で咆哮を上げた。


 それは赤い鱗を模した、ドラゴンの形の鎧のようであった。そしてその形状は、アクトのドラゴン時のそれに酷似していた。


「えっと?これはどうすれば?」


 アクトがジロジロとブレスレットを見ると、レバーが一本余っているのを見つけた。それをスライドさせると、宝石とドラゴンの顔が連動するようにスライドし、カードを隠す。


抽出(エクストラクション)!!』


 カードが完全に隠れたところでブレスレットが叫ぶ。


「え?なんて?」


 アクトがブレスレットの方を見る。


『♪燃える炎を身に纏い〜紅蓮の力が湧き上がる〜!』


 ブレスレットから響く音、否歌と共に、ドラゴンの鎧がバラバラに別れ、全身タイツとなったアクトへと纏わりつく。


「うわっ、うわっ、痛っ!!いや痛くは無いか!?」


 ガチン、ガチンと音を立てて足に、腕に、鎧が装着されていく。


 そしてアクトが後ろを振り向くと、ドラゴンの頭がパックリと口を開けている。


「わわわわわわ顔がぁぁぁぁぁ!!」


 彼の頭にドラゴンが噛み付く。瞬間、ドラゴンの頭部が鎧となり、アクトの顔へと装着される。


「うへえ……びっくりした」


 アクトの驚きを無視するように、ブレスレットは叫ぶ。


『♪ドーラーゴーンフォォォォォォォス!!』


 ドラゴンの口にクリアパーツのゴーグルーーバイザーが現れ、アクトの目をを隠す。


「こ、これが伝説の……エクストラクター……!!」


 魔王が唖然としながらも恍惚の声を上げる。


 そこには、竜の鎧を装備した、アクト・ヴァーディの姿があった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ