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294.ダンジョン潜入!2



 ダンジョン1層目に降り立ち、キャトル君も透明化の魔法が解けたのかボクの目の前にふっと現れた。

 それにしてもダンジョンってこんなに普通の廃墟みたいな物なのかな〜?


「なんか埃っぽいね〜?明らかに人工物だけど、ダンジョンってこういう物なの〜?」


「あぁ〜、ダンジョンって何層あるかにもよるけど、大体ダンジョン内に外から呼ばれたモンスターに適した環境になりやすいらしいぜ?」


『(モンスターに適した環境にダンジョン側が合わせるのねぇ…?)』


『(毎回ダンジョン内のモンスターの種類や数が変わっていたら地図なんて意味があるのか…?)』


「キャトル君〜、こたろう君が〜?」


 ボクはこたろう君が言うように構造が変わりまくるなら地図の意味が無いことを言うと、そんなに道の構造が変わる事はないって言われた。


「説明しようとすると難しいけど、ダンジョンが出来上がる時って魔素が1箇所に集まり過ぎて土地に命が宿るみたいな感じなんだよ」


「へぇ〜ダンジョンってそんな風に出来るんだ〜?」


「で、その時にダンジョンの意思で、自分がどういう構造のダンジョンになりたいか決めて、入れたいモンスターを入れるための施設を先に作って、出来上がったら外からランダムに攫ってくるんだよ」


『(何よその強制就職させるタイプの会社みたいなのは…?それで狩られたモンスターの代わりがまた拉致られて来るのねぇ…?)』


「それで〜……ッ‼︎」


 キャトル君がそうやってダンジョンの説明をしていたけど、急に黙ってボクの後ろを見たかと思ったら、後ろからネズミの鳴き声みたいのが聞こえてきた。


__ヂュヂュ…チュー!チュチュチュ…ヂュー‼︎


「くーすけ……今お前の後ろすっごいことになってるけど、ラットってモンスターだと普通だからな?」


「えっ?…………(振り返る)ッ⁈」


『(何あれ⁈あの赤い点って全部ラットの目よねぇ⁈)』


 ボク達の後ろの少し離れた通路の向こうから赤い目らしき物が何十個もあり、鳴き声に連動してその数はどんどん増えているように見えた。


『(何十匹いるんだよ⁈とりあえず逃げた方がいいんじゃねぇか?)』


「よし、キャトル君逃げよっか〜!走るよ〜!」


「待ってくーすけ⁈オレ今、魔法での身体強化の効果がだいぶ落ちてて、お前のスピードついていけないんだけど⁈」


__ドドドドドドドドドドドドドドッ‼︎‼︎‼︎


 キャトル君がボクの後ろを走っているその後ろから、更にたくさんの足音が聞こえてくる。扉のある部屋とかもあるっぽいし、何処かに隠れないとな〜?


「キャトル君こっち〜!」


「うおっ⁈」


__ドタッ‼︎バン‼︎ガチャ‼︎ヂューヂューヂュー‼︎


 適当に扉が比較的頑丈そうな部屋(運よく鍵もかかっていない)に飛び込んで、キャトル君も引き摺り込みすぐに扉の内鍵を閉めると、外からラットの鳴き声が沢山聞こえた。

 でも、少しすると壊せないって諦めたのか少しずつ声は消えていった。


「イテテテテ……ここってどこだ?」


「知らな〜い?地図のどの部屋だろ〜?」


 ボクは受付で渡された地図を開いてみたけど、多分ボク達が逃げた方向の廊下には一定間隔で似たような間取りの部屋があり、具体的にどの部屋にいるのかはよく分からなかった。


「この地図って自分の位置が具体的にどの辺りかは描いてくれないんだね〜?」


「ハァ…これだから自力で描き込まないといけないタイプの地図は…」


 ダンジョンに入って僅か10分程度、そんな短時間でボク達は迷子になったのだった。

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