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原作品『アサシン』第1期 ~始まりの覚醒~  作者: ラン


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56/66

55.能力開花

※この物語はフィクションです。実際にいる人物、団体とは一切関係ありません。


ラン原作品


現代異世界ファンタジー


『アサシン』


毎週土曜日に1話ずつ投稿!

※6月6日~7月5日まで毎日投稿!


原作だけでなく、イラストなども投稿しているので、気になる方はXを見に行ってみてください。


イラスト垢 @RAN_assn


創作メイキング垢 @Ran_Makin

???「あぁ…アクア様の言う女はこいつか…」


 荒野に仲間ではない女の声が聞こえてきた。


ネス「!誰!?」


 声のした方を振り向くと、そこには角を生やした明らかに悪魔の女性がいた。


悪魔「見たらわからない?私は悪魔…そして、アクア様に使える存在よ?」


ネス(!アクアに使える悪魔ですって!?)


モコ(悪魔!?しかも、アクアの側近って…)


ネス「あんたはなんの目的でここに来たのよ」


悪魔「そんなの決まってるでしょ?そこのポニテ女、あんたを殺す為よ」


ネス「は?」


 悪魔の目には明らかなネスへの憎しみや嫉妬に近い感情が籠っていた。


 そして、悪魔は槍を取り出し、ネスへ襲って来たのだった。


 ネスは咄嗟に槍を捌き、なんとか貫かれずに済んだのだった。


悪魔「お前さえいなければ、アクア様と結ばれるのは、私だったのに!!なんでお前みたいな下等生物がアクア様に選ばれるのよ!」


ネス「はぁ!?知らないわよ!アクアって奴が勝手にそう言ってるだけでしょうが!!」


悪魔「はぁ!?アクア“様”よ!!弁えろ!人間風情がっ!!」


 怒りに満ちた顔をした悪魔がネスは蹴りを入れる。


 その蹴りがみぞおちに入り、悶絶するネス。


モコ「っ!ご主人!」


ネス「モコ!みんなを呼んできて!!」


モコ「え?」


ネス「良いから!こいつはここで倒す為にも、他のアサシンのメンバーを呼んできて!私が時間稼ぎをするから!」


モコ「でも、ご主人が…」


ネス「私は良いから!!」


モコ「っ!」


 その声を聞いて、少し怯むモコ。でも、目の前では悪魔に追い詰められ、槍を捌き、相手に大きなダメージを与えられずにいるネスがいた。


 確かに、ネスの実力なら捌いていれば時間稼ぎできるし、問題は特にないが、モコにとっては目の前で恩人が悪魔に追い詰められてるのは見るに耐えない光景だったのだ。


 その時、モコは覚悟を決めたように悪魔に特攻していったのだった。


モコ「ご主人に手を出すな!」


 モコは拳を悪魔に向け、振り下ろすも、悪魔にはギリギリで避けられ、当たる事はなかった。


ネス「なんで…モコ…」


モコ「ご主人を放っては行けないし、僕も、強くならないと…だから、この悪魔は、僕が倒す!」


悪魔「は?あんたが?あんた、見る限り無能力者よね?そんなんで私に勝てるの?」


 悪魔にそう問われ、最初は狼狽えが見えたが、後にその目には迷いがなくなり、悪魔を真っ直ぐ見つめ、顎を引き、相手への戦いの姿勢を見せる。


モコ「勝ってやるさ!」


悪魔「は?無能力者風情が?」


 悪魔はモコを見下し、完全にモコを舐め腐っている。


 モコは、悪魔に特攻し、拳を向けるも、避けられ、そのまま蹴られ、魔法を撃たれと、散々ボコボコにされてしまったのだった。


 だが、そんなボロボロになりながらも、ネスを守る為に拳を振るうモコ。


 相手には一切掠りもしない。


 それでも諦めず、拳を振い続けるが、モコの体力も限界を迎えて来た。


悪魔「所詮は無能力者…あんたには何もできないのよ…」


モコ(くそっ!)


ネス「させない!」


 ネスがモコを守りに加勢しようとした…その時…


モコ「僕だけでも、ご主人を守るんだ!!」


 そう決意を示し、悪魔を殴ろうとした時…


 モコの拳から無数の糸が現れ、悪魔を包み込んだのだった。


 その糸は眩い光を放ち、悪魔を包み込み、包み込まれた悪魔は、光と共にその場から消滅。


 モコは目の前で起きた事が理解できず、そのまま、その場で唖然とするしかなかった。


ネス「何が起きて…まさかあんた、悪魔を消した?」


モコ「え?嘘でしょ?これが僕の能力?」


ネス「そうとしか考えられないでしょ…悪魔が消えたのよ?」


モコ「でも…なんかそんな感じはしなかったけど…」


???「おいおい!さっきの光はなんだよ!?」


 聞き覚えのある声が聞こえ、そちらを振り向くと、アカネ達がいたのだった。


レン「さっきの光、なんだったの?」


ネス「実は…」


 ネスは詳細に仲間達に先ほどの事を伝えた。


ネス「…って事で…」


サスケ「悪魔を消滅って…やべぇじゃねぇか!」


ネメシス「その糸に触れた瞬間灰になって消えるとかなのか?」


アカネ「なんか、聞いた事あるな…」


モコ「いや、そんなんじゃ多分ないよ…だってさっきの糸若干残ってるし…」


 糸を差し出し、その糸に、ネスは恐る恐る触れてみる。


ネス「…確かにしないわね…むしろ、変な感覚…」


ミヤ「変な感覚って?」


ネス「自分の意識がまるで別の空間に送られるような、なんとも言えない感覚ね…」


モコ「え?じゃあ、あの悪魔って…」


 その時、モコの頭に誰かが話しかけて来たのだった。


???『若き天人よ…』


モコ「!この声って…お釈迦様!?」


アカネ「え?なんだって?」


モコ「極楽浄土の最高権力者だよ!僕の育ての親でもある方!その人が、今僕に語りかけて来てるんだ!」


アカネ「へぇ…」


モコ「な、なんですか?お釈迦様?」


釈迦『あなたは先程「異世界を繋げる能力」に目覚めたようです。それは決して消滅させる力ではありません。それはあなたが人間の皆様を導く為の力になります。』


モコ「『異世界を繋げる…能力』…」


釈迦『そうです…能力とは、戦う為だけの力ではありません。誰かを導き、守るものだって立派な力です。なので、胸を張って、誇ってください…』


モコ「…はい!わかりました!」


ネス「…なるほど…辻褄が合ったわね…」


ミヤ「え?」


ネス「私を襲撃した悪魔は、モコの能力『異世界を繋げる能力』で、そのまま魔界に転移させられただけみたいね」


ネム「じゃあ、倒してないの!?」


ネス「でも、これによってモコも能力に開花した…モコにとってはそれだけでも強くなった証拠にはなるでしょ。」


アカネ「でも、戦う能力じゃねぇじゃん!」


ネス「能力は戦う為だけのものじゃないわよ。使い方によっては、さっきみたいに役にも立つのよ。」


 モコは、能力の開花によって少し自信を持てたのか、考えていたとある決意を固める事が出来たのだった。


モコ「ご主人!僕、アサシンに入る!」


アカネ「マジか!」


サスケ「まさかのアサシン入りかよ」


ネメシス「本人の自由だ。入りたいなら、入らせてやれば良いだろ?」


ネス「それで良いのね?」


モコ「うん!もう決めたから!」


ネス「…はぁ、わかったわ。帰って加入手続きしないと行けないし…もう戻るわよ?」


 そう言って、荒野を去って行ったアサシン一行だった…


 その頃…


???


 ネスを襲撃した悪魔、大きな城の玉座に踏ん反りかえる男性の前で正座をし、下を向き、顔を青くし、冷や汗をかいていた。


悪魔「……」


白髪の男「……」


悪魔「あの…アクア様…」


白髪の男「……お前、何したか分かってるのか?」


悪魔「いや、私は……あの女が…」


白髪の男「“あの女”?」


 白髪の男は悪魔の“あの女”と言う単語に反応して、悪魔に怒りに満ちた顔で見つめる。


 その顔を見た悪魔は萎縮してしまい、完全に男の地雷を踏んでしまったと言う焦りと恐怖の入り混じった顔へ変わる。


白髪の男「確か、お前は元俺の婚約者だったか?」


悪魔「!そうですよ!私は、あなたの元婚約者で…」


白髪の男「婚約は破棄した。お前はもう俺の婚約者でもないと、何回も言ったはずだ?なのに、執着して来て気持ち悪い…」


悪魔「っ!アクア…様?」


 その時、白髪の男は、玉座から立ち上がり、悪魔の前へやってくる。


 悪魔は男の顔を見つめる。


 その顔には恨みや怒りは籠っていないが、感情の読み取れない顔をしていた。


 悪魔は一瞬、許してもらえると、表情が緩み、安堵の表情が戻ったその時…


 男の手には剣が現れた。


 男は、無言で剣を振り上げたのだった。


 悪魔から希望が消え、絶望へ叩き落とされたのだった。


悪魔「え?」


白髪の男「許すと思うなよ?」


 振り降ろした剣は、悪魔を真っ二つに斬ってしまったのだった。


白髪の男「……ネスを侮辱した事…許されると思うなよ?クソアマ…」


次回、2話同時投稿(※新キャラ発表だよ)

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