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スノードロップな君が読む物語 ~Record the change of the world~  作者: フリーライダー
変 揺さぶられる心
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60.格上との対峙

.*・゜ .゜・*..*・゜ .゜・*..*・゜ .゜・*.


「ゲァァァ!!」 「ドゲゾゴォ!」


.*・゜ .゜・*.~……*°%。・:+°



「イヤァァ・・・アガァァ...」

《ガチャン!!》



.*・゜ .゜・*..*・゜ .゜・*..*・゜ .゜・*.~……*°%



「ブフォッ!ゲボッ!グゲゴッ!

ドゴダァァ!!」


ブンッ!ブンッ!


無意味に宙の粉塵を斬る魔族の剣。


真っ赤な視界の中でもがき苦しみながら、

人間を闇雲に探すオーク兵の影を横切りーーーー



リノア

「フスゥーー...ブフゥーー...フハァ...

フハァ!」



リノアは煙幕を抜けて晴れた空の下に出た。


赤い粉で曇ったゴーグルとマスクを脱ぎ取ると、

青空の下。遠く黄緑色の地の上で倒れているトロールと、

1体で勝手に暴れているトロールが見える。


リノア

「(いや、あれはきっとアクト達が戦っているんだ。

予想以上に手こずってるな)」


彼らと別れたのが随分と前の事に感じられる。

実際にはどれだけ経っているのか分からないが、

それでもまだ暫くの間は後ろからの敵を

足止め出来るはずだ。


リノア

「(・・・まずは彼女を起こしに行こう。

次の事はそれからだ!)」


リノアはフォロアの元へと向かう。


魔法使いらしい派手な格好ではあるが、

草の上で寝そべると意外に目につきにくい。


リノアは見回しながら前へと走り続ける。


すると、片足に違和感を感じたので

視線を下ろして見たところ、

右の靴紐が解けていた。


リノア

「ッチ!あぁもう!」


面倒臭くても、結び直さないで

脱げたり転んだりしてはくだらない。

とりあえず足を一旦止め、

前屈みになって靴へと手を伸ばすーーー





《「裂キ散レ...」》



((( (( ブワッ )) )))



====== //ズバッ!!!//




背中が弾け、


リノアは地面へと ″つんのめる″。



リノア「ッッッ?!??!」



手をつく暇すらなく顔から倒れ込んだ。

痛みと共に何が起こったのかという疑問が

湧き上がる。


心配になって背中へ手を回すと、

リュックには物を出し入れするには

大き過ぎる口が、ガバッと空いていた。


指先でそれが現実かどうか確かめながら、

恐る恐る背後に視線を送ろうした時、

その声は聞こえた。



「・・・《デスプラッタァー!》

あらゆる邪魔な障害もろとも切り裂く貫通斬撃。

本当に運が悪かったわねアンタ!

今ので首を刈られておけば、

苦しむ暇なく楽に死ねたモノヲ!!」



現れたのは紛れもない敵の指揮官。

宙を覆っていた赤い煙を振り散らし、

凄まじい殺気を放つ魔術参謀ミデュラだった。


青い光沢のある生地に包まれた

スライムのような胸に、

大胆にはみ出してプルプル揺れる下乳。

タイツ地から()ける内太腿とキュとした腰回り。


こんな状況でなければ、

あるいは相手が人間だったならば、

リノアもその姿を地面から見上げては

鼻を伸ばしていたことだろう。


だがそんな目先の色気どころではない。


目を奪われたのは

ミデュラの五本指それぞれに

はめられた鋭利で長い、黒い爪型の指装具だった。


遊ぶように指を順に折り曲げながら、

ミデュラは早歩きで近づいてくる。


ミデュラ

「・・・見れば見るほど腹立たシィ...

お前のような道化師程度の技術しかない

タダの人間ごときガァァァ!!



《シャキンッ!!!!!》


リノア

「(また来る!

相手はフォロアでも苦戦する強力な

力を秘めた妖魔だ...怪我を覚悟で!

強い魔法をぶつけるしかない!!)」



ミデュラ

「本当の魔術ってモノを

身体に刻んでくれるワァァァ!!!」


黒い爪を広げ、腕を振りかぶった。



リノア

「(チャンスは恐らく1度きり...

少しでも成功率を上げるには...)」



ミデュラ

「「シネェェェ!!!貧弱メガネェェ!!!」」



========《ブォォオンッ!!》


赤き稲妻を纏った黒い斬撃が

真っ直ぐに空を切って飛んでくる。



リノア

「(アイツを限界まで引き寄せてぶつけるしかない!


...ってか『貧弱メガネ』ッて酷くないか!?)」



ーーーーーーーーー


□オラコール正門前


騎士団長

「リノアが出てから大分経っているというのに、

何故まだ出陣しないのですか!


団長

「わかっておる!!

だが正門前のスケルトン共の残骸が

積み重なって正門が開かないのだ!」


正門を閉じていた巨大な(かんぬき)

既に片側に抜かれている。

騎士と兵士は門を前に押しているが、

真ん中で僅かな隙間が覗く程度で留まっていた。


真上の城壁では、

リノアが降りた場所からロープで降りたり、

遠くの出入り口から回り込む兵士達に

副団長が叫んでいる。



副団長

「どんどん降りろ!両脇!!さっさと走れ!!

お前達が外から退()かさないと

一向に出れないぞぉ!!」


団長

「陣形は途中で立て直すとして、

とにかく充分な幅が空き次第、

第1陣は出陣だ!騎士団は備えておけ!」


隊長

「クソッ!・・・リノア...」



皆の覚悟は決まれども、

未だリノアが待ち侘びる希望は遠い。


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