ここはチャイナック
フェルアという国は滅びた。それだけではない
ゴルディア、ジェノン、サイバニア、ギラネオン、コーヤー、モンスティオと言った国は全て
ハイテコンという国が自らの領土にし国として消滅した。
国の指導者は居ない。だからハイテコンが自治するという意味合いで領土を広げたようだ。
そしてソフィア王国はなんと島ごと消えてしまった。この島を狙っていたエリックは悔しがる。
「あの娘共! まあいい。アイツらがどこにいるかはとっくにわかってる。だが迂闊には手を出せない。あの国にはディアナに対して贔屓にしてるからな!」
あれからしばらくたち、ゼロたちは潜伏先のチャイナックで過ごしていた。
チャイナックは中華的な文化が強い国であり、
運動神経が高く格闘家が多い国であった。
ソフィアはつむぎが生きてたらどう思ったかとかんがえる。するとヒカリが言う。
「ソフィどうしたの?」
「ヒカリ……つむぎがいたら喜ぶかなと」
「つむぎは幻影者としてゼロの心の中にいる。いつでも会えるよ」
「そうね……でもゼロが死んだら彼女も消えちゃうのでしょう。私にはもう死んだとしか思えないわ」
ソフィアは辛かった。後で知ったディアナの死をしばらく受けいれていなかったからだ。
その時はゼロやアスナ、親友のエリーゼすらまともに話せない程だった。そんな中ヒカリはソフィアを抱きしめる。
「大丈夫。私はみんなが生き返る方法を探してる。私がこうして生き返ったように」
ソフィアはそんなわけはないと思った。しかしヒカリの温もりに安心さを感じた。
するとヒカリは人混みで誰かを見つける。
「あれは!」
ヒカリは慌てて追いかけた。
「ちょっと! ヒカリ! 夕方まではちゃんと帰ってきてね!」
「わかってるよ! ソフィ!」
ヒカリはチャイナックのある街で見つけた人に声をかける。
「ウォレミナ久しぶ……」
声をかけた途端ウォレミナという女性の蹴りがヒカリの顔をかすめる。
「今私とあなたは敵同士よ。ヒカリ!」
紺色ショートヘアーで褐色肌で筋肉質の女性が忠告する。
彼女の名前はウォレミナ。蹴りが得意な格闘家だった。脚はスラッとしており美脚と呼べるものだった。
「ウォレミナ、今はそうかもしれないけど私たちそのうちまた昔みたいに」
「昔?元魔王と一緒にいるあいつと?」
「元魔王はいずれ私が殺すよ。ゼロはただ力を利用してるだけだよ!」
「そうかしら? あいつは自分の妻と同じぐらい大切にしてるものとサロメから聞いてるわ。
あなたも知らぬ間に魔王の肩を持つようになってるのよ」
ウォレミナは立ち去ろうとする。
「待って! ウォレミナ!」
「次会ったら敵よ、ヒカリ。
チャイナックの格闘大会に私出るわ。
私は優勝した時ここの女王ランファを殺す予定よ」
「え?」
「それがゼブブ様の命令」
「ゼブブ! そいつは悪いやつだよ!ウォレミナ!」
ヒカリの声はもう聞こえなかった。
一方ゼロたちはチャイナックの女王ランファと話をしていた。
黒髪でシニョンをしたロングヘアーの白い肌の美女。それがランファである。ランファはディアナの幼馴染みで大体のゼロの話は既に知っていた。
「私はディアナから色々聞いてるわ。スケベ勇者のゼロ。己のことしか考えないエセ魔王のアスナ。
そしてアマちゃんの妹ソフィア」
「な、なによ! そんな言い方!」
ソフィアは早速突っかかる。ランファは言う。
「あんたはもう王女でも女王でもないわ。
あんたらが勝手に移動した島はチャイナックの
努力で上手く隠してるけど世話になってることは忘れないで」
ソフィアはランファに対して言い返せなかった。
その後ゼロ、アスナ、ソフィア、エリーゼは作戦会議をしていた。
「全くなんなのよ! あの女王!お姉様のご友人だからって!」
「落ち着きなよソフィ。あの人の言ってることは間違ってないよ。」
「そうだぞ! ソフィ。ちゃんとしないと」
「あんたに言われたくないわよゼロ!
あんたはどうせあの女王の胸とか足とかそんなとこしか見てないでしょ!」
「なんだ失礼じゃないか!」
いつもの通りゼロとソフィアの夫婦喧嘩が起きる。そんな中アスナは言う。
「ここに私たちがいるのは今後のことだろう?
いつまでもあの女王の下にはいられない。
だからここで今後のことを考えるためだろ?」
「そうだなアスナ。冴えてきたじゃないか」
「私はかつて魔王だ。こんなことはわかってる。
それにお前たちと一緒にいればな」
「そうだな。じゃあまずはイスルギの話からだ」
ゼロは話を始めるとソフィアは言う。
「気の毒だけどイスルギさんはもう私たちの仲間にはなれないわ。サビエラを殺したのだってあの人だし」
「俺はどうもイスルギがただ裏切ったとは思えない。なにか理由があるはずだ。彼女の故郷ヒノモトに行けばきっとわかる。」
するとエリーゼがこう言う。
「それも大事だけどソフィが魔女の血を持つってのも気になるね」
「そのことはお母様に聞いたわエリー。
詳しく話すのは今じゃないと言われたわ」
「なるほどね。そこはフィオナさんとの問題になるわけか」
するとアスナは言う。
「ゼブブはどうするのだ? あいつがゼロの前の仲間を操ってるはずなのだ」
「ゼブブに関しては居場所が掴めない。お前はなんか分からないのか?」
「あいつはずる賢いから私も掴めないのだ」
「そうか。やはりお前はこんな時に早くに立たない。やはりそろそろ」
「な、何をするつもりだ!」
ゼロは魔族殺しの大剣をアスナに向ける。ソフィアがそれを止めた。
「やめなさいよ! アスナはゼブブを倒すために必要だと思うわ。だからまだ倒さないでおいて。
それに。」
「それに?」
「私とアスナは結婚したわ。こないだ」
一同は固まる。そしてアスナも含めて驚く。
「えー!」
「おい、私は聞いてないぞ。なんでそんなことを!」
「ゼロがリディアと結婚したのと同じように私もあなたと結婚したのよ。」
「お、お前!この俺が許さないぞ! アスナと俺が結ばれることはダメでお前が結ばれるなんていいわけが無い! こいつは第一女だぞ!」
「アンタ!リディアと結婚しようとして言わせないわ。これでアスナは私のモノ。あんたにも何も出来ないわ」
しかしアスナにはあれがあることをソフィアは忘れていた。
ゼロはアスナの腹にパンチをする。
「な、何をする! うわぁぁぁ!」
「俺に危害を加えてはいけないプロテクトはこのようにされているためまだ俺のものでもあるよアスナは。だがソフィが言うなら仕方ないな。」
こうして彼らの話は終わった。ゼロたちは今後はチャイナックからの支援なしに再びソフィア王国を始めようと考えていた。だがそれを阻む壁は決して簡単なものではなかった。
そしてヒカリは誓った格闘大会に出ると。
出てウォレミナを倒すと考えていた。
ウォレミナは修行をしていた。そこにカロリーナが近寄る。
「ウォレミナ。あなたがここに来た理由はわかってるかしら?」
「もちろんだ。チャイナックの女王の暗殺だろう」
「そうだ。妙な情に流されるなよ。私たちは以前の私たちではないのだから」
するとウォレミナはハイキックをカロリーナに
お見舞いする。ハイキックをしたウォレミナのつま先はカロリーナの鼻先に当たる。
カロリーナは動じなかった。
「私に指図するなよ。んな事はわかってる!」
そしてこの頃ヒカリもある決意をする。
「格闘大会。私も出なければ! ウォレミナ絶対連れ戻すからね!」




