リディアの恋 完結編
リディアは幼い頃自分が何者か分からず奴隷として過ごしていた。しかし彼女に取ってゼロは
色々な意味で自分を変えさせてくれた恩人であった。
リディアは幼い頃から虐められていた。
自分は他と違うところやとろい所が
あったからだ。そんな彼女は今その理由が
わかった。
自分が人間ではないから
人間でない自分は人間の中に入れなくても
仕方がないと女王になり気づいたのだった。
だがそれを変えてくれる人がいた。
ゼロである。
ゼロは彼女を化け物と思わず接していた。
キメラクイーンとなったリディアはフェルアをはじめフェルアと同盟を組んだ国へ侵攻した。
理由は人間への復讐である。
モンスターを経験値やドロップアイテム目当てで
殺す人間に対して。そして友である獣人の少女
マオを殺害したゼロを許せなかった。
リディアはゼロがそんなことをするわけないと
思いつつ後には戻れないと知り、フェルアを始めとした国々を侵攻した。
フェルアはモンスターに襲われ、襲うモンスターをフェルアの兵士が殺す。
フェルアの兵士の耳にある情報が入る。
「隊長が戦死されたそうだ」
「なんだって!」
「ジュリア様は今ジャンヌ副隊長と共にいる
ようだ」
「クソ! よくも隊長を!」
フェルアの兵士は怒り狂っていた。
この状況にソフィアは怯えていた。
(なんなの彼らに感じるこのどす黒いなにかは)
この光景をアスナも見て思った。
「やはり人間は醜い存在だ。自分にとって
敵と思えばこう他種族を滅ぼそうとする。
愚かな存在だ」
するとアスナにモンスターが襲いかかろうとする
「無礼だぞ!」
アスナは目力でモンスターたちを怯ませ
その場を通った。
そしてリディアの元にはゼロがいた。
ゼロを見たリディアはたちまち言う。
「ゼロ! よくもマオを!」
「俺はやってない! 」
「だがお前が倒したのは事実だ!」
キメラクイーンとなったリディアはゼロに襲いかかる。
触手を使い攻めるリディア。しかしゼロは触手を切る。
「ううっ!」
地味にダメージを受けるリディア。ゼロは気にかける。
「大丈夫か!」
心配するゼロだったがリディア腕を槍に変え
ゼロを突き刺した。
「ううっ!」
しかしゼロは無事だった。ゼロの剣である
魔族殺しが盾となり守ったのだ。
「なんだと!」
するとゼロは気づいた。モンスターの血があるリディアにこれ以上剣で攻撃するのは良くないと。
ゼロは剣を収め魔法でリディアの動きを封じる。
「こんな魔法など!」
リディアは振り払うがそこに誰かが割り込む。
「やめて! リディア!」
割り込んだのは幻影者となったマオだった。
「マオ!」
リディアの姿は徐々に元に戻る。
「リディア!私を殺したのは偽物よ!
匂いでわかったわ。何者かがゼロの姿に化けたのよ!」
ゼロはマオの子の言葉に気づく。
(まさか、あいつか!)
ゼロは思い当たりがあった。それはパットという女性。彼女は何にでも形を変える変化の達人だった。
人にも容易に化けられるためスパイなどに向いていた。
リディアはマオに対してこういう。
「そんなのとっくに知ってたよ……
でもゼロの姿をしていた。私は怒りの矛先を
ゼロに向けることにしたの。
あなたの思いも受け継いだんだよ、マオ。
人間達はモンスターや獣人や妖精達を下に見てるから。私は復讐をしたかったあなたと全部のモンスターや獣人の思いを」
するとゼロがリディアを抱きしめた。
「リディア俺は約束した。俺はお前を第二夫人に
する。ソフィアがなんと言おうがお前と結婚し
モンスターも人間の架け橋にしたいんだ。
もし俺のことが気に食わなければ殺してもいい。でもお前はそれでいいはずがない。
復讐の先を人間に向けるな。これからはモンスターと人間が仲良くなる方向を作れるそんな女王に
なって欲しい」
リディアは半ばプロポーズと思えるこの言葉に
戦意を失う。この状況にマオは安心していた。
その時である。
「うっ!」
マオが槍で刺され消滅した。
「マオ!」
叫ぶリディア。刺したのはサラマンダーだった。
「ダメですよ陛下、彼女は幻影者。
彼の体の一部のようなもの。彼女の言葉に
騙されてはいけないのです」
「うるせぇ、トカゲ野郎! お前なんかにリディアの気持ちが分かるか!
俺は本気でリディアにモンスターと人間の橋渡しをしてもらいたんだ!
お前のような偏ったやつなんかに任せてたまるか! 」
「黙れ! 他のやつから力を使わなければ
何も出来ない勇者が! 陛下早く殺してください! こいつはこの世界を乱すやつです!」
リディアはキメラクイーンに戻りサラマンダーの
言葉に従う。
「おい! リディア、マジか!」
「ああ、答えは決まってる。」
触手をゼロに向けて伸ばすリディア。
しかしそれはゼロを攻撃した訳ではなかった。
「な……ぜ……」
リディアの触手はサラマンダーを刺し切り刻んだ。
「リディア、お前……」
「私はあなたの従者なのですゼロ。
でも今は違う。私は女王となった。
フェルアとモンスティオの為に私はこれから頑張るんだ!」
元の姿に戻ったリディアは笑顔を見せていた。
ゼロも安心していた。
そこにソフィアとアスナも駆けつける。
「ゼロ、大丈夫? リディアも元気のようね」
「うん、これから私ゼロと結婚するんだ」
「えっ?」
ソフィアは混乱していた。そして怒っていた。
「ちょっとゼロ! どういうことなの!
私とは遊びだったの!」
「違う!違う! リディアとの同盟のための
言い訳みたいなもんだよ。
彼女を第2夫人にするんだよ!」
「第2夫人って……勝手に私の国の法律変えないでよっ!」
「これもリディアと一緒にいるためなんだ。
そこぐらい納得してくれよ!」
「そんなことしたらあなたがエリーたちとも
結婚したりできるじゃない!私の立場はどうなるのよ!」
アスナとリディアは2人の喧嘩に呆れていた。
するとアスナはあることに気づいた。
「リディア!」
「えっ?」
その時リディアの胸に弓矢が刺さる。
リディアは急いで応戦しようとするが間に合わなかった。
「リディア!」
ゼロは叫ぶが遅かった。矢が一斉にリディアに刺さったのだ。
ソフィアは必死に止める。
「やめなさい! この子はただの人間よ!」
「恐れ多くもジュリア様!、こいつはわれわれの仲間を殺したのです! サビエラ隊長も殺されたのですよ!」
「サビエラはこの子じゃないわ!」
「いずれにしてもこのモノのやったことは
許されないことだ! 多くの国民を殺し
殺戮の限りを尽くした。許されることではない!」
ゼロはリディアに近づいた。
「リディア……」
「ゼロ……愛してるよ……」
こう言い残しリディアは消えた。
ゼロは声を出して泣いた。
するとそこにジャンヌが現れる。
「ゼロ、あなたを反逆の罪で逮捕します!」




