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その時代アヌンナキが主導した文明は

 その時代アヌンナキが主導した文明は間違いなく弥生文明で、シュメールから流れ着いたお姫様が後押ししたのが縄文文明だ。この二つの文明はやがてぶつかる。融合したなんて言うのは後の支配者が作り上げただけだ。


 史実の通り、縄文側が負けたとして、それならシュメールのような奴隷支配があり、金の採掘に追われ、現代には、いずれアヌンナキに搾取される金の王城や宮殿ができているんじゃんないのか? アヌンナキ側の王すなわち弥生の王の支配は失敗に終わった? 


 そんな風に思考の渦にも飲み込まれようとしたとき、根戸が俺の腕を掴んで引っ張った。


「考えこんでるとこ悪いんやけど、この下に不思議な空間があるねん」

「不思議な空間? それは……」

「本当の意味で神話の世界、根の国やね」


「なるほど人が触れることも知覚することのできない神の領域ってことか? それはもしかすると量子物理学で仮説されている空間が重なりながら、お互いに干渉できない多次元融合空間と同じ原理かもしれないけど……。それが覚知できるって……、お前らの力に驚いても仕方ないか。ところで、根戸、どうやってその世界に行くんだ? 霊体になってか?」


「そこは、せんせぇが考えてえな~」


 なんとも無責任な回答。知り合いの業者にユンボを回送して掘ってみるか? 倒れた巨石の間に遺跡らしい痕跡があるとかなんとか言って……、だけど、神社庁とか市とかの許可なんて取れそうにない。今日はここまでだな。そうリーダーとして決断したところで……。 


「ワイにまかしてえな。そこに竹のクサビが刺さってるんやけど、なんか触れることができそうな気がする」


「吹戸? 何言ってるんだ? 俺には何も見えないんだけど」

「ワイの能力を忘れたんか? 地脈の流れを止める竹のクサビが見えるや!! 小さい頃は触ろうなんて思わんかったけど、今なら」


 そういいながら、吹戸はひっくり返った巨石の中央に歩いていき、何かを掴もうとして両手を伸ばした。そして、手ごたえがあったとばかりに引き抜こうと腰を落とし踏ん張っている。


 すると、地面の砂が吹戸を中心にアリジゴクのように流砂を起こし吹戸を引きずり込もうとしたのだ。


 根戸と俺は、吹戸を助け出そうと慌てて吹戸を掴んだ。だけど、考えが甘かった。俺たちの足元の地面も流砂に変わり、ぐいぐい地面の下に引きずり込まれてしまう。


周りを見れば、アリジゴクの範囲はさらに広がって、少し離れてみていた開戸兄妹や瀬戸らはもちろん、巨石群まで飲み込みながら、地面の下に沈んでいく。


 必死で藻掻いたけれど、ついに体ごと俺は地面の中に引きずり込こまれた。


 口の中でジャリと砂を噛む感覚に息を止め、視界が全く聞かない状況がどのくらい続いただろうか。ドッサッとトンネルを抜け砂の圧迫から解放されたと思ったらいきなり地面に投げ出されたのだ。


 ドーム状の広い空間、東京ドームがすっぽりと入ってしまうような広さだ。先ず目に入ったのが、その中央にある巨大な台座。そして、そこに突き刺さっている巨大な竹のクサビのようなもの。それとは別に四方に生えている四本の竹。


 これが、根戸や吹戸が見ていた世界……。


 周りを見回せば、形代ゼミのみんなが投げ出された衝撃から体制を整え、立ち上がろうとしていた。 


だが、まずいことに四方の竹が怪しく光り出した。


 そして、竹が弾けて現れたのはドラゴンだ。この間見たドラゴンより一回りでかい。こうなれば先手必勝。俺は背中に仕込んだバールを抜き取る。


「もののふ(身体強化)!! つわもの(超加速)!!」

 全身の細胞が力強く巡るようだ。それに合わせるように生徒たちの手の甲に痣が浮かび上がる。やはり、痣とこの力は繋がりがある。


ならば、教え子に被害が及ばないうちに、速攻で勝負を掛ける。


俺はドラゴンに向かって、大きく振りかぶって、バールをブーメランのように投げつけた。バールはドラゴンの首に突き刺さり、最初に現れたドラゴンは倒れたが、四方からの魔物の登場とはツイてない。


というか竹を通して封印場所を監視しているに違いない。そして侵入者がいると、次元ゲートを使ってドラゴンをここに送り込んでいる。ドラゴンから殺意が膨れて、空気が震えて背筋が凍る。


「ギャアアアーーーーーーッ!!!!」

咆哮と同時にブレスを吐く。火焔、水流、風刃が俺たちを襲うのだ。火竜、水竜、風竜ってところか?


「とばり!! さらにとばり!!」


 防御結界を展開するが、前より大きいだけあって、威力が段違いだ。2重に展開したとばりの一重目はあっという間に突破された。2重目を突破されるのも時間の問題だ。火、水、風って魔法の属性と同じだよな。後は土属性か?!


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