プロローグ7 瑠璃、堀田の状態を確認する
二度目の狐火で再度不審者を湖に叩き落としていった瑠璃は、自身の背後で腰を抜かして倒れている堀田研究員に声を掛けていく。
「ふう、これで良し。堀田さん」
「……な、なんじゃ……?」
「倒れていますけど、大丈夫ですか?」
「あ、ああ……なんとか大丈夫だ。しかし、またしても湖に落としていってしまうとは……」
「……いけませんでしたか?」
「……うむ、そうだな……あの不審者が一人だけでわしの家にいたのなら良いのだが、残念ながらまだ複数人仲間がいるみたいだからな……」
「仲間の復讐に来る、っていう感じですか?」
「その可能性が高いかもしれん……む、湖から上がってきたか……」
「……!」
瑠璃が不審者を二回も湖に叩き落としていった事に堀田研究員は不安そうな気持ちを話してきた。
この言葉を聞いた瑠璃が首を傾げていると、先ほどの不審者が、今度はヒイヒイと言いながら湖から上がってくる。
「……ヒイ、ヒイ……ちくしょう、このクソチビガキが……舐めたまねしやがって……!」
「……一つ、あなたに聞くんですけど」
「……あ!? なんだよ、このクソチビガキが!?」
「……反省して、ここから立ち去る、という考えにはなりますか?」
湖から上がってきた直後、自身に向けて敵意をむき出しにした目を向けてくる不審者に、瑠璃が堀田の家から立ち去らないのか? と尋ねていく。
この質問に対して不審者は、立ち去るつもりは無いと答え、湖の真ん中にある堀田研究員の家に向けて緊急事態発生の合図を出して仲間達に助けを求めていった。
「……けっ、立ち去るつもりは無いね!」
「それは、どうしてですか?」
「あんなに良い隠れ家なんだぜ? そう簡単に手離せるかよ……ほらっ!」
「……むっ?」
「……あっ、これは、警報?」
「ああ、そうだぜ! 仲間達に教えてやったんだよ……一人だとどうにもならなさそうなんでな……!」
「……」
このように話す不審者の言葉を聞きながら、瑠璃と堀田研究員が湖の家に目を向ける。
それからすぐに家の中から不審者の仲間達が三人姿を現し、湖の周辺をキョロキョロと見回し始めていった。
「……警報が鳴ったが、何があった……?」
「……うん? なんだ……? 誰だ、あのじじいとチビスケは……?」
「……おーい、お前ら! 悪いが助けてくれー!!」
「あん? どうしたんだよ、おい?」
不審者は家から出てきて周辺の確認をしている仲間達に、助けてほしいと声を掛ける。
この言葉に仲間達が不思議そうにしていると、不審者は仲間達に、自身が二回、チビスケの攻撃で湖に突き落とされたと話していった。
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