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私は入る会社を間違えたかもしれない。  作者: オツタロ


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情報運用部 2013年4月~2014年3月

この期間は特に酷いパワハラというものは受けていない。

書類上の評価は先輩を超えることがないようになっていたので目立った争いは起きていない。


会議が終わった後自席に戻ってくると私の私物がゴミ箱に捨てられていることがあった。

ゴミ箱は2人で1個の共用のもので先輩と私でシェアして使用しており位置的に私の机のエリアに置いていた。

ゴミ箱に筆箱やティッシュ箱、ペンなどが捨ててあった。

先輩曰く「俺の机にはみ出ていたから捨てておいた。」とのことだ。

特に悪びれたりしている様子はなかった。


先輩の仕事で特徴的なことと言うと十数秒に一度舌打ちをしていることだ。

十数秒に一度なので電話をしていない時など横から舌打ち音が聞こえてくる。

不思議なもので最初は恐ろしかったが慣れてしまえば気にならなくなった。

退職する際に舌打ちについて聞いたところ本人に自覚はなく大変驚いていた。


もう一つ先輩に先輩の仕事の特徴として受話器を投げる癖がある。

電話でうまくいかないことがあると通話が終わった瞬間に電話機に受話器を投げるのである。

当然受話器は電話機に収まることもなく音を立てて弾かれてしまう。

週に何度もその音を聞いた。


先輩からは仕事の姿勢がよくないとよく叱責を受けた。

私は椅子に座ると足を組む癖がある。

先輩からは「そのような足を組んで仕事をしていると相手に失礼だという。そういう態度が仕事にも出ているんだ。」と言う。

具体的には?と聞いたが何も答えてはくれなかった。

先輩は隣の席に座っているがちょくちょく私のデスクの下を覗き込んでいた。


正社員は入社3年目までに20個近くの社外ビジネス研修を受けないといけないルールがあった。

内容はどれも基本的なことばかりで

”人の話を聞くアクティブリスニング”

”人前で話すアクティブトーキング”

”メールの書き方(初級)”

などなど。

新入社員のマナー研修程度の内容ばかりだった。

受講場所も会社から遠かったので受講日は気分が沈んでいた。

多くの人は午後に研修を受けてそのまま直帰する予定だったが私は業務がひっ迫していたのでマナー研修受講後に会社に戻って残業していた。


残業時間の計上の独自の社内ルールはあったが私はそれを無視して残業時間を計上していた。

しかし課長から月に計上できるのは45時間までなのでできれば40時間までの計上にしてほしいと依頼された。

納得はしていなかったが40時間までは残業代がもらえると考えればよいと思いそのようにつけていた。

残業時間を毎日まんべんなく割り振るのは面倒に感じたので40時間になるまで日々の勤怠入力を行い、40時間に到達したら定時帰りした風で入力していた。

ある時人事部に呼び出された。

人事部の呼び出した人のところに行くと

「これ、君の勤怠入力のコピー。俺ってさ、こんな挑発的な勤怠入力見たの初めて。

月の途中から定時帰りになってんの。どの月もね。

こんなの不正していますって言っているのと一緒だよね。

会社を悪者にしたいの?」

「入力が面倒なんでそういう風に入力しているだけです。」

「はぁ。そうやって君は人に喧嘩を売るんだ。

もっとさ、うまくやれないの?こんな入力しているの君くらいだよ。

俺は社内全員の勤怠入力を見れる立場だけど本当に君と社内のはみ出し者だけだよ。

そんなんだからいじめられたんじゃないの?

やっぱりいじめられるやつが悪いんだよ。こんなことしておいて私は悪くないですとか言えないよ。

このデータが社外に漏れて一般人が見たらどう思う?想像したことある?

不正してますって言っているのと同じだよ。」

「そう思うんなら、残業が多いチームに人の増員を働きかけたりしたらどうですか。」

「なんでそんなことしないといけないの?

それって人事部の仕事じゃない。

俺は今勤怠の入力を気をつけろって言ってんの。」

「残業がなぜ長時間化、常態化しているのかという点で業務を精査すれば人事部でもできるのではないですか。全社員の勤怠が見れるならば部署、チーム単位で勤務時間の一覧化ができるでしょう。

そうやって残業時間にばらつきがあればそれを是正する。

そういうのが管理部門たる人事部のやれることではないですか。」

「俺が言ってんのはさ、社内改善とかの話じゃないわけ。

お前の入力を直せって言ってるの?

頭おかしいんじゃないの?

なんでお前情報基盤部の時に会社辞めなかったの?

みんな迷惑しているよ。

あれのせいで基盤部からはこっちは恨み買ってしまうし、お前とあの人のせいでこっちはいい迷惑だよ。」

どうやらこの会社で私の味方と言っていいのは休職時にサポートしてくれた人事部の中途入社の社員1名しかいないのだと感じた。

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