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Gypsophila  作者: 蠢爾
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彼女と出会ったのは、もう数百年も前の話。


その日は暖かくて、澄み切った秋の日だった。


最高の散歩日和だったから、ぼくは行きつけのカフェで紅茶を飲んで、


公園でふらふら散歩をしてた。


そしたら、広場に人だかりがあったんだ。


広場に人だかりができることなんて珍しいことだから気になってのぞいてみたらさ、


一人の女の子が歌をうたってたんだ。


見た目は、同い年くらいだった。


透き通ってて、すごく心地良い歌声でさ、


ぼくは、一瞬で彼女の歌にひきつけられた。


それが、彼女とぼくの、一方的な出逢い。


彼女は、ネットに歌の動画を上げたりライブをしたりして生活してて、


気分転換のためとか、時々公園で歌ったりもしてた。


で、すっかり彼女の歌のとりこになったぼくは、


ダンスの練習がてら公園に通うようになった。


勿論、毎回いるわけじゃないし、むしろ会えない日の方が多かった。


そりゃ、ネットを開けば歌は聞けたけど、直接聞くのとは違うからね。


それに、そうやって毎日公園に通って踊っているうちに、


ぼくにオーディエンスがつくっていう棚から牡丹餅みたいな幸運もあった。


しかも、彼女はぼくのことを覚えてくれてたんだ。

まぁ、ダンスで少し目立ってたのもあるかもしれないけど。


それで、「私の歌に合わせて踊ってみてくれない?」って声かけてくれたんだよね。


それがきっかけで、会ったら話すようになって、


何回かセッションするうちに、


「ネットの活動に興味ない?」って誘われて、


一緒に活動するようになった。


活動をしていくなかで色々なことを学んだし、沢山の出会いがあった。

勿論、全てが明るい出会いだったわけじゃないけどね。


それに、何百年といる世界から、


色々なひとがいる「ネット」っていう半異世界的な空間に活動者として足を踏み入れることで、


今まで見えなかったものが見えたような気がした。


比喩じゃなく、世界が変わった実感があったんだ。


それは、踊りを始めたときと同じくらいの衝撃と変化だった。


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