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眼鏡越しに見つめられている私  作者: キノぴょ


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第6話 乱入、北大路さん

鏡見高等学校。

学園で一番人気の美少女が言った。

「綾人は、あたしを選んでくれないの?」

北大路きたおうじ麗奈れな。16歳。

明るい赤毛のくるくる巻き毛。

元気ハツラツとした女の娘。

もちろん、眼鏡をしている。

上流階級な北大路さんは、今まで綾人の恋人候補ナンバー1だった。

「あたし、今でも綾人のこと大好きだよ」

泣き落としである。

瞳をウルウルとさせている。

「お前、やめろよ。ウソ泣きは」

「よくわかってくれてるね。綾人、大好き!」

だきっ。


北大路さんは、綾人に抱きついた。

相当の仲良しのようだ。

親の海外出張に同行していたらしい北大路さん。

帰国したら、綾人が芹香と交際していた。

突然の、綾人と芹香の交際スタートに、対抗したい北大路さん。

「地味な女の娘より、あたしみたいに明るい女の娘の方が、綾人に合ってるよ」

眼鏡越しに、芹香をにらんでくる北大路さん。

明るさから一転。暗い目つき。

二重人格だ。

裏と表があるが、可愛い。

こんな女の娘もいる。

こんな女の娘もモテる。


第6話 乱入、北大路さん


「おい」

明らかに、怒りマークのついた綾人が、やっとしゃべった。

と、いうより、勉強に集中したかったらしい。

「何。俺に勝手にくっついてるんだ。北大路」

眼鏡の奥の瞳が、怖い。

「いつまでも、勉強してないで、今日は一緒に帰ろうよ」

10年前の話。

芹香の知らない話。

綾人、6歳。北大路さん、6歳。

小学生の頃。ずっと綾人と登下校を一緒にしていたという。

まあ、綾人は人気があるので、複数の女子が同行していたらしいのだが。

その中に、いたこと。

昔から、知り合い。幼なじみ。

これを振りかざす。

「ずっと、好きだったよ」


「俺は、誰も好きじゃなかった」

綾人は、教科書とノートをまとめる。


「芹香。今日一緒に帰るぞ」

綾人は、芹香の前まで歩み寄る。

「俺が、好きなのは、芹香だからな」

「い、いいえ。遠慮します」

綾人がどうこうより、北大路さんが、ものすごい目つきで、眼鏡越しににらんできている。

女の娘のジェラシー熱視線だ。

これを、スルーできる度胸はない。


「俺が、芹香と出会ったのは、3ヶ月前だからか」

それまで、意識も認識もしてなかった。

ノーマークだった。

綾人は、素直だ。

芹香のことを意識したのはラガン伝説を逆に誘われた3ヶ月前のことである。

それまでは、女子の中で、特に気にしたことはない。

空気だった。


「何で、私なんですか?」

「俺に惚れていない、唯一の女子だからだ」

どんな理由か。

「話にならないよ」

北大路さんは、綾人を振り向かせるという。


女の娘に、チヤホヤされてきた綾人。

モテる王子系眼鏡男子。

遠くて、芹香をめずらしがってるだけの男の子。


「芹香さんに付きまとうのをやめてあげて」

キッパリと線引きをする北大路さん。

「それとも、本当は、他に理由があるの?」

「…」

綾人は、芹香を見つめている。

いつも眼鏡越しに見つめている。

「理由は、親に複数の女子と仲良くするのを辞めろと言われたからだよ」

綾人は、白状した。

「それで、芽央芹香を選んだ」

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