186話
現在時刻17:45
バイト終了まで残り15分。
まさかこんな展開になるとは思わなかった。
忙しいこの時間の中でも携帯を握りしめながら仕事をしていた。
お店の外ではすでに愛がスタンバイしている。
どうしてこんな時に...
次のバイトの人はぴったりにくるのかな。
いつもは15分前にはきてくれるのに。
店長には5分前に連絡した
「今日は何時にこられますか?」
「ごめん。あと一レースだけみさせて」
ボートかよ!!!!!!
こっちは友達と後輩がやばいかもしれないのに
バイト中に敬都から連絡がきた
【西村さんが村野に別れ話を切り出して、村野がキレてる】
状況は全部察することができた。
それにしても西村さんの行動力....
村野も最近プライド傷つけられたばかりで、振られたらキレるだろうな
西村さん大丈夫かな。
すごく心配だ。
でも愛だけをいかせるのはこっちも心配だ
最近愛がやばいやつみたいになっているけど、決してやばいやつではなくて、愛は友達、後輩想いの可愛い女の子なんです。
ただちょっとブレーキが緩み気味なだけなんです。
そんなことを考えているうちに冬くんから返事がくる
【さくらさんと僕が向かうよ】
あっもう大丈夫だ。と思ってしまう
冬くんもだけどさくらさんがいればどうにかなるだろう。
とりあえず俺は愛に連絡をする
愛はすぐに音声の外まできた。
玄関でスタンバイしているのかな?というぐらいくるのが早いのは謎だけど。
そして今17:45
店長がくればちょっと早くあがらせてくれるんだけど、こないんだよ。
確かに昨日「明日大事なレースがある」とはいっていたけど
このタイミングにかぶってくるなんて。
いつも思う。
前に敬都が殴られていた時も
俺はトイレにいっていた
まぁその時に冬くんとぶつかっていたんだけど
なんか敬都のピンチの時にいつもそこにいない男なんだよな。
愛とかさくささんがいつも助けてくれている
今回もそのパターン。
本当に敬都ごめん。今日の2時間分のバイト代は敬都のために使うから。
あと今日のこの時間忙しいな。
返事をしたいけど忙しくて携帯をみれない
もちろん常日頃携帯をさわっているわけじゃないですよ?今日は緊急事態だから
「松岡くん遅くなった」
17:48店長が到着
絶対この人車の中でレースみてたな
しかも顔は少しニヤニヤしている気がした
「勝ちましたか?」
「わかる?儲からせてもらったよ」
「よかったですね。それなら僕はもうあがっていいですか?」
「あれ?松岡くん怒っている?」
「怒っていませんよ。なんか奢ってほしいなとは思ってますが」
「え~。全然奢る奢る。そのくらい今日は勝ったから。でも嫁には内緒でお願い」
「わかりました。それなら彼女の分も一緒にお願いします」
「いいよいいよ。約束」
どんだけ勝ったんだ?と思うぐらい上機嫌だったので
今いるお客さんを2人でさばいて18時前には店を出れた
「みっちゃんお疲れ」
「お疲れ。急ごう」
「うん」
俺と愛は2人で走った
敬都無事でいてくれよ
現場に着いたときにはかなり動揺した。
そこにはボロボロに横たわって鏡さんの膝の上に頭を載せている敬都がいたのだから。
「敬都大丈夫か!!ボロボロじゃないか」
俺は平常心を保ちながらいつものように声をかける
「なにこれ?やったの誰?」
隣にいる愛はこの状況をみて表情が怒りになっている
「瑞樹。絶対なんか奢れ」
「わかった。今度アニメイトいこう。今日のバイトの給料は全部お前のために使うから」
「約束だからな」
本当にお前はかっこいいよな。
最初に木村たちにいじめられていた弱い男はもういないよ。
主人公ってきっとこんなやつのことをういうんだろうな。
そのあとボロボロになりながら告白をしていた敬都をみて
涙が出そうになった。
これは後日談だが。
学校が始まって敬都は熱を出して3日間やすんだ。
先生は「風邪」といっていたが
実際は殴られたのが原因だと思っている。
村野は表情暗く登校してきたが、状況を知っている愛とさくらさんと桐生さんと鏡さんからの鋭い殺気に耐えれなくなったのか。3週間休むということになった。
先生に言えば停学にもなったかもしれないが、実際に一番迷惑をかけられたのは西村さんと敬都だ。
敬都は
「多分学校に来る方がきついんじゃないかな」といっていたがその通りになった。
西村さんは
「私はもう関係ないんで」ときっぱりとしていたからいいんだろう。
村野が停学になったのか、いろいろなメンタル的に耐えれなかったのかはわからない。それに3週間たった後に学校にくるのかどうかもわからない。
今後村野が西村さんと敬都に関わることはないだろう




