184話
「村野くんやってくれたね」
「なんでお前まで出てくるんだよ苑田」
「中村くんが連絡をくれていたんだよ。そしてさっき西村さんに状況をきいた」
「くそっ。今後はお前が相手するのか?女装野郎が」
「村野くん、もう一度いうけど、やってくれたね」
私がここに飛び出した理由は2つある
1つ中村がボロボロになっていて居ても立っても居られなかった
2つ冬くんが到着したから
正直、私も冬くんが女装してるイメージが強くてこんなところに出ていってもと思ったけど、状況を聞いた冬くんは私がみたことがないほど男らしく怖さがあった
「お前も調子乗んなよ!!」
冬くんは村野のパンチを軽く躱して足をはらった
「うっ」
冬くんは倒れている村野を見下ろす
「女の子に手を出すわ、こんなボロボロになるまで中村くんを殴って楽しいの?」
そういって冬くんは村野の上にまたがる
「てめぇなにを」
「どう?身動きが取れない状態で上から人にのられるのって」
「....」
「今から君は中村くんみたいになるんだよ」
「やめろ」
「えっ。さっきまでの威勢はどこいったの?」
「やめてください」
冬くんの圧は村野を完全に黙らせてしまっていた
後ろから見ていても怖かった
そして冬くんが拳を振り上げた
「冬くん、手は出しちゃダメだよ」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえる
「わかっているよ。西村さんは?」
「天音ちゃんがついてくれてる」
「よかった」
後ろから春乃が歩いてくる
それをみて冬くんは村野の上から降りた
「殴るわけないでしょ。君みたいなクズと一緒にしないで」
そして冬くんが村野にとどめを刺す
村野は完全に沈黙した
「村野、あんたこの前の件で懲りなかったわけ?今日この場に愛ちゃんを呼ばなかったのをありがたく思ってほしいぐらい」
「...」
春乃が村野の胸倉をつかむ
「っていうと思った?あんた西村さんに手を挙げて、敬都をここまでボコボコにしてくれて許されると思ってんの?お前も同じ目に合わせてやろうか?」
「す、すいません」
「お前はあの二人が謝ったとしてやめようとしたのか?」
「...」
「さくらさんもそのぐらいに。村野くん白目向いてるよ。すごい圧が出てるんじゃない?」
「あっほんとだ。村野~。起きろ~。愛ちゃん来る前に起きたほうが身のためだぞ。」
「えっ嶋野さんが...」
村野は正気を取り戻し一段と顔色が悪くなった
「そう。だからもう行きな。あともう二度と西村さんに関わるな。次はないから」
「はい。わかりました」
そういって村野は走って帰っていった
「もう大丈夫だよ」
春乃の声をきいた、桐生さんと西村さんと結城くんが出てきた
そして後ろから松岡と愛様が走ってくる
「敬都大丈夫か!!ボロボロじゃないか」
松岡はつくなりボロボロの中村をみて声をだす
「なにこれ?やったの誰?」
隣で愛様の怒りのオーラがあふれ出る
「瑞樹。絶対なんか奢れ」
「わかった。今度アニメイトいこう。今日のバイトの給料は全部お前のために使うから」
「約束だからな」
中村はニヤッと笑った。時間が経って顔が腫れてきて、それた痛そうでみていられない
愛様のことを松岡と春乃と桐生さんが落ち着かせている
こっちは大丈夫
「先輩...」
西村さんが中村に近づいてくる
「西村さん。もっと早く出ていかなくてごめんね。一発殴られて痛かったよね」
お前が言うか。といいたくなるほど中村の顔は痛そうだった
「私は大丈夫です。それにありがとうございました。結城のことも助けくれて」
「僕はそこにいる小さなヒーローに勇気づけられただけだよ」
「お兄ちゃん...」
結城くんはボロボロの中村の姿をみて泣きそうになっている
小学生からみたら怖くなるのも当然だよ」
「前に公園であったの覚えている?」
「うん」
「君はあの時の言葉をちゃんと守っていて偉いよ。だから僕もあそこに立てたんだ。本当に頑張ったね。」
「うん」
「だから僕のことは心配しなくていいんだよ。これからもお姉ちゃんのこと守ってあげてね」
「うん!!!!」
全く、このお人よしは。
今にも痛くて泣きそうなはずなのに強がって
私はちょっとだけ傷口をつついてみる
「いた!!!!!」
「ちょっと黙っていなさい」
「どうして」
「瑞樹、敬都をベンチに座られて冬くんと冷やすものを買ってきて」
春乃の号令で男子たちが動き出す。
西村姉弟は桐生さんが家まで送ることになった
私は中村の傍についていた
「鏡さん、私と愛ちゃんは飲み物買ってくるからここで敬都見ててくれる?」
「わかった」




