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179話

「ほらいざ殴られるってなったら顔真っ青になってびびってんじゃないか。まぢうけるな。さっきまでの威勢どこいったんだ」


「今謝るなら許してやるぞ」


2人はまだ気づいていない。

遠目でみてもブチキレている嶋野愛が近づいていることを


「いや、謝るのもいいんだけど、たぶんあんたら終わったよ」


「私もさっきは勢いで調子乗ったなぁとは思っていますが、それよりも後ろを見たほうがいいのかなと」


「はぁ?お前らさっきから何をいってい...」


先輩たちかが振り返るとすぐ近くに愛さんはきていた


「お前ら何しているの?」


「いや...」


「...」


先輩は突然の愛さんに驚いて。もう一人の先輩は言葉を失っていた

愛さんがいるだけならここまでならないのだろうが

みるからに怒っている嶋野愛がいて2人とも完全に沈黙している



「こいつらが俺たちに向かって」


「だから何?そんなささいなことでうちの妹に手を出そうとしてるの?」


「妹?嶋野さんは一人っ子じゃないですか?」


先輩は急いで真紀ちゃんの名札を見る


「松岡...もしかしてあいつの妹?」


「はい」


真紀ちゃんも一応返事をする


「いや、嶋野さん違うくて。松岡の妹とか知らなくて。そこに転んでいる俺の彼女が一緒にご飯を食べていたからちょっと話しかけただけで」


「いやずっとみていたから。しかも西村さんにも手を出したな」


「なんでまどかのことを」


「だって西村さんとみっちゃんは同じバイト先だから」


「はぁ?そんなの聞いてない」


「松岡先輩に言わないほうがいいって言われていたので」


「くそっ。またあいつか」


「それでうちの妹とその親友に対していうことはないわけ?」


「なんで俺たちが?」


「そんな感じでいいんだね。黒崎さん、たぶんその辺いるさくらと桐生さんを連れてきてくれる?こいつら血祭りにあげよう」


「わかった!!わかったから。ごめんって」


「はぁ?それだけ?」


「ちゃんと謝っただろ」


「うちの妹に不快な思いさせてそれだけですむと思っているの?地べたに頭つけろよ」


「はいストップ」


後ろから松岡先輩ともう一人の女性の先輩が歩いてくる


「みっちゃん」


愛さんの顔が完全に切り替わる


「愛ちゃんやりすぎ」


「足りないぐらいだよ」


「村野も大村もいっていいから。まぁ俺がいうのもなんだけどこの二人には手を出さないのが身のためだと思って」


2人とも逃げるように去っていった


「お兄ちゃん遅い」


「ほんとだよ。お兄さん遅すぎる」


「ごめんごめん。」


「遠くから愛さんが1人でこっちに来る姿は集団のヤンキーのなかに一人でカチコミいくみたいな感じになっていからね」


「私は先輩たちの身の危険を感じたよ」


「上から3人に2人が絡んでいるのをみていこうとしたら、愛が消えていて。どうやってあんなに早くいったのかわからないけど、俺とさくらさんで後を追って今です」


「真紀も無茶しすぎ。私がゴリラって言われるなんてどうでもいいでしょ」


「雫ちゃんはゴリラじゃないもん。可愛いから」


「そんな言われた照れるじゃん」


「へへへ。本音だよ」


さっきまでの殺伐とした空気から一気にほんわか日常モードになった。この空気を作ったのは間違いなく松岡先輩だ。やっぱこの人すごいな


「西村さんも大丈夫?まさかここまで大事になるとは思わなかったけど、もし村野に何か言われてきつくなったらいつでも頼っていいからね」


「ありがとうございます」


そういって私たちは解散した。

真紀ちゃんと雫ちゃんとは連絡先を交換した

あのあと先輩からは連絡はこなかった



「それにしても愛さんキレたらやばいね」


「まぁ愛ちゃんだもんね。っていえば解決してしまうところもあるね。雫ちゃんも私のために怒ってくれて嬉しかったよ」


「当たり前だよ」


「くそっ。なんでまどかとつるんでいるやつらがあいつの妹なんだよ」


歩いていると聞き覚えのある声が聞こえてきた


「お前運悪いな」


「ほんとだよ。やらせてくれるぐらいの気持ちで付き合ったけど、結局何回かしかやらせてくれなかったからな」


「お前最低だな」


「お前も似たようなもんだろ。一年生と連絡先交換してやれそうな女キープしてるだろ」


「それは否定しないけど。ちょろいやつはいっぱいいるからな」


「まぁまどかとももうそろ終わっていいかな。どうせならもう一回やってから別れたいけどな」


私は隠れてその話をきいてこぶしを強く握りしめていた。

隣の雫ちゃんは今すぐ飛び出していきそうだったけど、私は止めた

多分、これは私たちがここで出て行っていく問題ではない。

まずはお兄ちゃんに相談したほうがいいような気がした。

それにしてもあの二人クズ過ぎる

まどかちゃんいい子なのにかわいそう


「まじめなやつほど利用されやすい」


そんな言葉をきいたことがある。

私もそれを実感したことがある。

まどかちゃんのために私ができることは何なのか。

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