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22 魔獣の創造主
「グレイ」
ローゼンは、俺の名を呼ぶ。
俺は名乗らなかったはずだ。
そうだ。記憶を読まれてるんだっけ。なら知ってて当然か。
「僕と契約を結べるのは一人だけなんだ。グレイと契約を結ぶ場合、シャナとの契約は破棄する。同時に」
ローゼンの声が、一気に、冷たくなる。
「シャナはその五日後に、死亡する」
「は?」
何も考えられない。
それでも構わず、ローゼンは続けた。
「契約者が新たに更新された場合、その前の契約者は命を、僕に奪われる。最上位魔法を自分の術とする代償がそれだ」
「どうして」
「僕はシャナの覚悟を尊重して、グレイと契約を結ぶ」
「どうしてそんなことを」
「この距離からなら最終術式を発動できる。それでシャナの兄、ブロードは倒せるはずだよ」
「どうしてそんな契約を、シャナは!」
風が吹く音がした。
「シャナは、僕と同じ目的を持っているんだ」
ローゼンの瞳は、柔らかな眼差しを俺に向け続けている。
「彼女は、僕の創造主を殺そうとしている」
いきなりですが、明日から更新する時間を午後5時から午前11時に変更致します!!




