↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
3/5

北総線の宣戦布告、そして『誓い』

第三幕:


ゆうこ(アカネ):

【動画:成田の雨の更地。進捗二%の荒涼とした風景】

嫉妬? 笑わせないで。


これが、私がたった今、成田の泥にまみれて撮影してきた『現実』よ。


建築工学的に見ても施工進捗率はわずか二%。三年経って、ただの泥水と草むらよ。


どこに日本の玄関口がありますか? あなたたちは、国の認可という『お墨付き』の印籠を盲信して、現実から目を背けているただの家畜よ!


—————————————————————————


マツエ:

え……? 何よこれ……ただの、ただの空き地じゃない……アキラくん、私を騙して……?


—————————————————————————


ゆうこ(アカネ):

私は今、成田から川崎へ向かう北総線の特急の中にいます。

この車内の二時間で、私は東京地検特捜部と大阪地検特捜部、その双方の検事が一読して即座に家宅捜索の令状を引けるレベルの『完璧な告発状』を書き上げました。

明日、矢部が母の家に足を踏み入れた瞬間、私はこの送信ボタンを押します。

矢部の胸ぐらを掴んで言います。

「今すぐマツエの三百万円を口座に戻し、母の契約書を目の前で破り捨てろ。さもなければ明日、特捜部に連行される一味の犯罪者として人生を終わらせる」と。


—————————————————————————


ゆうこ(アカネ):

お母さんは、養母です。

お母さんは若い頃に子供に恵まれず、お姉さんの死産という凄まじい絶望を経て、私を養子に迎えてくれた。

実の父は東北大の准教授で病死したけれど、私を命がけで育ててくれたのは、

この川崎の雨の中で、油にまみれて手を真っ黒にしていた父カズオと、今、私の隣で震えているお母さん優子です。


ここに流れている愛は、あなたたちの薄っぺらい推し活や、悪党のイミテーション(偽物)の嘘で汚されていいものじゃないのよ!


父さんが命を削って遺した三百万円、一円だって渡さない!!

(凄まじい緊迫感の中、LINEグループに沈黙が流れる)


—————————————————————————


マツエ:

……アカネちゃん、ごめんなさい……。

私、今アキラに「金返せ」って、狂ったように電話してるわ……。

ゆうこさん、ごめんなさい……!


—————————————————————————


(マツエが退出しました)

(セツコが退出しました)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。