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魔王軍への入団試験  作者: 星狼


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5/7

協力の在り方

魔王は卓の上で指を組み直し、紫の瞳を五人に向けたまま、静かに口を開いた。


「人間として、魔族の上司や同僚とどのように協力するつもりか。具体的に教えてくれ。」


左端の横綱の豊ノ海が、背筋を伸ばしたまま声を張り上げた。


「はっ!自分は人間界では最高位の横綱になりましたが、ここまで来るまでの相撲界は番付による厳しい縦社会を経験しております。礼儀と信頼が全ての基盤です。人間界では横綱の位まで昇進しましたが、ここでは再び一からの出発です。」


魔王は僅かに頷き、視線を固定したまま待った。


横綱の豊ノ海は息を整え、続けた。


「魔王軍では魔族の上司を横綱以上に敬い、絶対的な忠誠を尽くします。同僚の魔族とは、兄弟子のように互いに高め合い、土俵で礼儀と信頼の精神を共有して、皆で強く結束したいです。」


魔王は卓の上で指を軽く組み、静かに呟いた。


「ふむ……どうやら厳しい縦社会を経験しているようだな。他の者も同じか? 左の者は?」


隣の大関の春乃山が、即座に応じた。


「はっ! 私は大関として、番付上位の責任を痛感してきました。魔族の上司には全力で支え、命令を即座に実行します。同僚とは、ちゃんこを囲むように協力し合い、相撲の『根性と礼儀』で魔界のチームワークを高め、相撲の魅力を広めていきます。」


魔王は視線を移した。


「なるほど。次の者。」


関脇の玉ノ浦が、声を揃えて続けた。


「はっ!三役として上位に挑む中で、上下関係の大切さを学びました。魔族の上司には関脇の如く謙虚に学び、技を吸収します。同僚の魔族とは、稽古仲間のように互いの弱点を補い合い、華麗な連携で勝利を掴み、相撲の『努力が報われる』姿を魔界に示したいです。」


魔王は僅かに首を傾げ、視線を小結の鏡ノ里に移した。


「ふむ。次の者。」


小結の鏡ノ里が、姿勢を崩さず答えた。


「はっ!小結として上を目指す過程で、礼儀正しく協力する喜びを知りました。魔族の上司には敬意を払い、丁寧にサポートします。同僚とは、肩透かしのように柔軟に動きを合わせ、皆が笑顔で『どすこい!』と気合いを入れる明るい魔王軍にしたいです。」


魔王は視線を右端に移した。


「なるほど。では最後の者。」


前頭一枚目の東ノ富士が、膝の上の手を握りしめ、声を張り上げた。


「はっ!前頭一枚目として、三役目前の悔しさをバネに頑張ってきました。魔族の上司には全力で従い、頭捻りの如く工夫して貢献します。同僚の魔族とは、平幕仲間のように熱く励まし合い、相撲の『清く正しく、強くな精神を魔界中に広め、みんなで土俵を盛り上げます。」


魔王は卓の上で指を軽く叩き、静かに呟いた。


「なるほどな。それぞれの過去の経歴が生きてそうだな。」


部屋に、短い沈黙が落ちた。

燭台の紫の炎が、五人の顔を不規則に照らし、影を壁に踊らせる。

魔王は視線を五人全体にゆっくりと戻し、言葉を続けた。


「では、次の質問だ。」

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