ドナドナされる黒の気持ち
空きすぎて作者自身思い出すのに時間がガガガ……
ある晴れた日ではないけど――現に今日は少し曇っている――俺は頑丈な檻の中に大人しく横たわっている。
人間達に捕まってからの待遇は良い方だ。しかし、出されるどの食べ物も味気無くマナの少ない物だと分かる。正直これでは子供の俺には食べても大して意味がない。お腹は一時的に膨れるが、魔力の供給が出来ず、すでに飢餓状態になりかけている。
子供のヘイムグルを捕まえられない理由が群れの大人達が我が身を犠牲にしても子供に飢餓状態にさせないためだと痛感した。これなら軽く死んだ方がマシって思えるくらいの飢餓だ。
両親が捕まってなりかけた飢餓状態なんて比べられない程に苦しい……。
「―――だ。なにも食べないぞ――――い丈夫なのか?―――――も動かないぞ……」
「――なんだ―――ても知らん。――――剥製に―――でもするさ」
「――――なろうが――――俺達の命が……。―――」
密猟者達が何か言っているが聞き取れなくなってきている。とうとう耳までおかしくなってきたか。
実のところ何日経ったのか分からない。捕まって次の日辺りから時間の経過が分からなくなっていた。
それでも想うことはただひとつ――――白は無事だろうか?
水も喉を通らない……食欲も……ない。
お腹は空いた……けれども食べたくはない。
白のいな人生を生きていくのも億劫だ。
…………そうだ。コレは身体的な飢餓じゃない。
求めても、求めても……もう会えない番への渇望からくる飢餓感なんだ。
もう、会えないなら……
気がついたら俺は気を失っていた。




