白馬に乗った王子様?いいえ黒馬そのものです。
さあさあ、ようやっと再登場…最後だけ。
今回の白ちゃんちょっとネガティブ…。
なんとか無事に退魔の首飾りが出来上がった。ユーリは本当に手先が器用ですね♪
「一応は完成したが…効果があればいいけど…」
「やってみる価値はあるよ。ユーリは頑張ったよ。」
『そうですよ。もっと自信を持ってください。いいセンスですよ。』
そう、作った首飾りは短時間で作ったとは思えない様な出来だった。製作時間約1時間……普通じゃ無理ですよ。
あの硬いダイアモンドをカットするのも時間が掛かりそうなのに、僅か20分でカットし終わった時は開いた口から木苺が落ちましたよ…。お腹すいてたんですよ…。
そして、ミスリル銀を一度溶かして加工して、細工をしてカット済みのダイアモンドを装着、ハイ完成!
ダイアモンドを蔓が覆う様にして華やかさを出しつつ強度面を考慮した造り…いい仕事したね…ユーリ。
「後は母さんに着けてもらえば…」
そう、そこが問題なんですよ。意識が完全に乗っ取られているなら着けてはくれないてしょう。着けてくれたとしても、本当に効果があるかも今一不安でね。
『やってみないと分かりませんよ。こう言うときは、突撃するのも手ですよ♪』
「白は殆んど突撃だよね。」
『アルテェ~そんなことありません~!』
失礼しちゃいますよ~。確かに体当たりばかりしていましたが…。う~、私は脳筋の猪突猛進じゃないですよ!
《白よ、誰もソコまで言ってはいない。》
『さぁ、アルテ、ユーリ。お母さんに着けてきてください。私は外で待ってますから…。これ以上フローリングを傷つけたくないですし…。』
「我が家ながら、お世辞にも広いとは言えないし…。うん、分かった。白はあのうず高く積み上げた林檎塔(笑)を食べててね。」
「……さっきの倍の量有るから足りるだろ?」
足ります。林檎塔……圧巻の量ですね~。
「もきゅ、もきゅもきゅもきゅ…ウマイ♪」
ん~!ここの林檎は美味しいです。きっとマナが豊富に溢れているからなんでしょう。この牧場はとても住みやすい場所なんでしょう。飼育されている動物たちはのびのびしていて、野生の鳥や栗鼠もそこらかしこにいる。なんだか温かい場所なんです。コレはマナが豊富にある証拠なんです。
気をつけて気配を探ってみると確かにアルテの家から嫌な気配がするのが解る。
なんで最初は気づかなかったのだろう。
『まぁ、成功すれば全て良しですよ。』
今は気がついて後はどうにかするだけ。そのどうにか、が大変なんですけど。
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林檎塔(笑)を半分食べ終え、その半分はアイテムボックスにしまっていると…。嫌な気配が薄れていく…。
『アルテ達、成功したんですね♪』
よかった…。
暫くすると完全に気配が消えた。コレで後は母さんの体調を調べて治療するだけですね…。きっと体力はかなり下がって免疫力も低下してるかも知れません。ここからが勝負なんでしょうね。
「……白!」
ん? アルテが家から飛び出してきた。どうしたんでしょ?
『アルテ?』
「ありがとう白!! 白のおかけで……ぐずっ……」
喜んでいるアルテには悪いですが、現実を、辛い事があることを言わないと…
後から知ったらもっと辛いでしょう。
本当はもっと前に言うべきなのは分かっています。でも、もし言ってしまえば必ず気を取られて集中なんて出来ないでしょう…。それで失敗したら…。
『(私が、辛いですよ。)』
私は、誰かのために何かしたりは基本的にしません。私はとても自分勝手なんです。自分が大事何です。行動するとこは全部自分のため何です。
だから言います。自分のエゴで。
『アルテ、呪いの類いは、解呪した後が一番危険なんです。だから、まだ油断できませんよ。これからが正念場何です。だからまだ「ありがとう」は無しです。場合によっては、悪化させてしまうかもしれないんですよ。』
黙ってしまったアルテを無視して話続ける。どうやら自分でも止められなくなってしまったみたい。
『本来、呪いとは決まった手順で解かなければいけないもの。でも、私はその方法を知らなかった。今回使った方法は無理矢理鍵をこじ開ける事なんです。体にガタが来てもおかしくないんです。』
あぁぁ、誰か私を止めて下さい………
《白はポロポロと涙を流しながら話す。どうしても口は止まらない。アルテを傷つけたくは無いのに。と思っても止まらない。》
《だが、それも段々と小さな声になり、鼻をすする音と嗚咽しか聞こえなくなってきた。いつのまにかユーリがアルテの隣にいて白に話しかけた。》
「誤解してるぞ白。アルテはちゃんと知っていた。俺も話したんだ。首飾りを母親にわたす前に。だから別に白は悪かないぞ。」
なんで、なんで、
『優しくされる理由なんて無いですよ…。う…………くすんっ……ふぇ…』
《ぽろり、ぽろり…。白は涙をこぼす。別に悲しくはない。だが何故かとなる気配はない。》
私、どこか可笑しいのかな。勝手に喋って、勝手に泣いて…。なんだか今とても群れの仲間に会いたい…!
《アルテは何を話すでもなく、白の首辺りを撫でる。そして、とある物を白に見せた。》
「白、実はね、私はあと一歩で悪霊に取り憑かれるところだったんだ。でもね、白の角が悪霊を追い払ってくれたんだよ…。だから、あの「ありがとう」はそのお礼何だよ。だからね…落ち込まないで…。」
う?……角が悪霊を追い払った?
『…くすんっ…アルテ…角が悪霊を……』
《白は次の言葉を続けられなかった。何かが勢いよくこちらに向かって来ていたからだ。豆粒ほどの大きさだったが、目のいいヘイムグルには容易に見えた。》
《その何かは、白の様な角が生えており、姿がほぼ同じ、ヘイムグルであった。》
え? アレは…あの黒いヘイムグルは……黒!!
《白の目に写ったのは紛れもなく幼馴染みの黒だった。》
《黒ちゃんやっと追いついたの?》
《黒は馬を放牧している牧草地を囲ってある囲いを軽々と飛びえ、勢いをそのままに一直線に白達目掛けて走ってきた。》
『(流石黒。最初は豆粒ほどの大きさだったのに、今はもう数メートルしか離れていない…チート種族は伊達じゃないのですね…)』
ん。ちょっと待って…このままだと私達に突っ込んで来るのでは?
『あの、アル「ドカッ」あ、』
アルテ達は吹っ飛ばされはしませんでしたが、勢い余って後ろに転びました…痛そうです。
『お前達……!!』
黒はアルテが持っていた抜け落ちた私の角を見て足を踏み鳴らした……。アレは怒っている~!
『黒!違います。違いますよ! この角は抜け落ちたんですよ!アルテ達はなにもしてません。林檎を貰った位です!!』
『……本当に?』
『本当に。』
何だか黒はお父様に似てきましたよ。直ぐに頭に血が上がるのは私の方ですよ。黒はそのストッパーなんですから、冷静でいてください。じゃないと、そこら辺をまた氷漬けにしてしまいますから。
『白、どこも怪我してない? ちゃんと食べてた?』
心配そうに黒が私に変化がないかキョロキョロ…。黒、それはセクハラですよ。
『ちゃんと食べてましたよ。アルテ達に林檎を沢山貰いました。怪我もしてませんよ。これでもヘイムグルです。傷ひとつありません。』
『良かった…。』
そう言って黒は顔を寄せて頬擦りをしてきた。誤解がないように説明しますが、この頬擦りは信頼している同士がやる挨拶なんです。決してやましくは……無いですよ?
『(最初は、黒の行動にドキッとしましたけど…)』
今はヘイムグルなので関係有りません。ありませんよ。
『それよりも、黒の方が心配ですよ。人気がある場所に来ても平気なんでか? それに、どうしてここにいるんです。群れは?』
『それは大丈夫。コソ(人間には今はただの馬にしか見えないから。)』
『出来るんですか?そんなこと…』
『やろうとしたら出来た。』
やはり黒の方がチートです。きっと私はヘイムグルの中では普通なんですね。ちょっと残念なんて思ってませんよ……。思ってません!
『所で白?』
『なんですか黒?』
『コイツら誰?』
『「「……………」」』
……アレ? 私説明しませんでた?
遠くに居るお母様、ついでにお父様。黒が私の所に居るのですが…どういう事でしょう?
特にお父様…。貴方の差し金では無いことを祈ります。
今頃、お母様に半殺しにあってないと良いのですが…。
どころで黒、貴方はいつまで頬擦りしながらアルテ達を睨んでいるのですか?
はい。どうもありがとうございました。
今回で書き貯め分は終了…。今度からはもうちょとかかります…。
それではありがとうございました。




