No.27 〜another story〜
No.27 〜another story〜
18:00
スタッフルームで…
島「今日はありがとうございました」
緋山「いえ、どうでした?」
島「なかなか忙しいですね。でも、チームワークが凄くいいと思いました。仲間の技術に絶大な信頼を置いてる。そして、その仲間もその期待に見合った技術を提供してる」
緋山「1年前、ここの救命に最初私と藍沢はいなかった。それぞれの道で勉強をしていたから。私は周産期にいて藍沢は脳外にいた。でも、私はフェローの時の信頼してる指導医だった先生に頼まれて戻ってきた」
島「そうなんですか」
緋山「藍沢はトロント大のレジデントがあるから凄く悩んでたけど、脳外は夏に患者が減るから救命で脳の患者を診て症例を稼げばいいって思ったらしい。まぁ、それだけじゃなくてアイツなりにフェローが何も出来ないことに危機感を覚えてたっぽいし、橘先生と田中に頼まれて来たって感じ」
島「そうなんですね…」
緋山「まぁ、同期だからお互いに全く違うことしててもたまには気になる訳。そしたら、その同期から頼むってマジな顔で言われたら、誰でも悩むよ」
島「そうですね。でも、そのチームワークのおかげで海棠は助かった」
緋山「まあね。最初は久しぶりすぎて大丈夫かな?って思ったけど医療の面では全然平気だったしね。割とみんなそんな感じなんじゃないかな」
島「そんなことありませんよ。普通の人は1週間から1ヶ月乗らないだけで忘れる人が多い。でも、貴方も藍沢先生も2人とも7年もヘリに乗ってなかった。でも、不自由なくできるということは、フェローの時にしっかりとその技術を学んでいたといい事ですよ。熱心なんですね、以前から」
緋山「ありがとうございます。でも、貴方も凄く熱心だと思いますよ。わざわざ、日本までドクターヘリの制度を学びに来るなんて…」
島「私は海棠先生について来ただけですよ。昔からお仕えしていますから」
緋山「そうなんですか?」
島「はい。海棠先生が3歳になられた日からお仕えております」
緋山「じゃあ、13年?」
島「はい。そうなりますね」
緋山「あの、ひとつ聞いてもいいですか?」
島「何でしょう」
緋山「なんでドクターヘリを学びにわざわざ日本に来たんですか?」
島「それは何故でしょう。Princessが日本に行くと仰ったので…」
緋山「そう。海棠が言ったんだ…」
島「私が思うに、海外でドクターヘリ事業をやっていても日本のようにしっかりとしたマニュアル、ドクターヘリ専門のドクターとナースの育成をしている国がないからではないでしょうか。それに、日本人は医療関係者のスキルも素晴らしい。丁寧だし、若い先生も完璧に全てをこなす。」
緋山「いやいや、フェローはまだまだだから」
島「いえ、フェローの先生であっても海外の救命に4・5年いる医師よりも良い処置が出来ていますよ」
緋山「ウソ。ヤバくない?!」
島「ですから、Princessはその危機的状況を打破する為に日本への視察団派遣を女王陛下に進言し、自分が団長となられたんです」
緋山「なるほどね。そう言えば、視察団の人はどこに行ってるの?」
島「翔華大学医学部と翔華大学理学部、東都医科大学、帝政平次大学、国際医療千葉研究所、東北先端医療大学附属南病院、翔華大学南部病院です」
緋山「うちの系列が多いんですね」
島「はい、大変お世話になるかと思います」
緋山「お互い様ですよ。私達も貴方達から学ぶことも沢山ある」
島「改めてお願いします」
緋山「お願いします」
そこに、橘が入ってきた。
緋山「お疲れ様です」
橘「おう、お疲れ」
島「お疲れ様です」
橘「お疲れ、どうだ?やっぱり違うか?向こうと」
島「そうですね。驚きの連発です」
橘「ハハッ。そうか」
そこに黒田先生も入ってきた。
緋山「お疲れ様です」
島「お疲れ様です」
橘「お疲れ様です」
黒田「あぁ。視察はどうだ?やり方が違いすぎて驚いてるんだろ?」
島「はい…」
黒田「翔南の救命チームは本院の救命チームよりもいいチームだ。しっかり勉強していけ」
島「はい!」
そして、1日目が終わった。




