No.17 〜another story〜
No.17 〜another story〜
次の日
7:00a.m.
藍沢と田中はICUの海棠のもとを訪れていた。
藍沢「おはよう」
田中「おはよう」
海棠「おはようございます」
藍沢「調子は」
海棠「良いと思います」
藍沢「そうか」
田中「何か思い出せた?」
海棠「名前、なんですが」
藍沢「あぁ」
海棠「私の生徒手帳の身分証明書の裏側に英語名の名前が書いてあると思います。恐らくアリスと」
田中「生徒手帳?」
藍沢「これか」
藍沢が小さな手帳を手にしていた。
海棠「はい。それです」
田中「これが身分証明書でその裏側だから…あった書いてあるわよ」
海棠「よかった」
藍沢「エリザベス=アリス=メアリー」
海棠「やっぱり」
藍沢「どうなってるんだ?」
海棠「国籍はイギリスです。今は両親の仕事に合わせて留学として日本に来ています」
藍沢「そうか」
田中「ご両親に連絡しないとまずいな」
海棠「そうですね。母上にあとで連絡しなければなりませんね」
田中「今出来る?」
海棠「今ですか?」
田中「うん。そしたら、現状を御家族の方に私達から説明できるから」
海棠「わかりました」
そして、海棠いえエリザベス=アリス=メアリーの両親と連絡を取ることが出来た。昼には、こちらに来るそうだ。
そして、田中はスタッフルームへと帰っていった。
藍沢「なんてお呼びすれば良いでしょうか?エリザベス王女」
海棠「気づかれてしまったんですね。でも、今は留学中ですから王女ではないです。そのまま1人の人間『海棠零』として接して下さいませんか?藍沢先生。でないと留学の意味がないのです」
藍沢「…本当にいいのか?」
海棠「ええ。私くらいの高校生に接するような言葉で接してください」
藍沢「わかった。昼も親じゃないだろ?乳母か?執事か?」
海棠「恐らく副官の伯爵公子と女官が来ます」
藍沢「親として接した方がいいか?」
海棠「いえ、今ここで言いましょう」
藍沢「はっ?」
海棠「両親は忙しいのでお付きと女官が来ます」
藍沢「わかった。お前は今日、様子を見て変化がなければ一般病棟の個室にしても構わない。どうする?」
海棠「どちらがいいですかね?」
藍沢「…一概には言えないが、ここにいれば最初にお前を診た医師がいるし、急変しても対処が早い。一般病棟に移れば専門医がいるし、個室だから機械の音がしなくて静かに寝れる。それくらいだ」
海棠「とりあえずはこのままでいたい。ベットの数が足りなくなったら一般病棟の個室に移ります」
藍沢「わかった」
海棠「それから」
藍沢「なんだ」
海棠「私が退院したら田中先生には私の本当の身分とかすべて伝えておいてください」
藍沢「いいのか?」
海棠「はい」
藍沢「わかった」




