第二十四話『俺の答え』(改訂版 ver.1.01)
第一章 第二十四話『俺の答え』(改訂版 ver.1.01)です。
青の《勇者装具》を前に、ニールへ突きつけられた最初の問い。
「仲間を捨て、独りで進む覚悟はあるか」
勇者の力は欲しい。
自分がなぜ選ばれたのかも知りたい。
それでもニールが選ぶのは、勇者らしい“正解”ではなく、自分自身の答えです。
そしてその答えは、言葉だけでは終わりません。
ニールとハリト、二人で挑む試練をお楽しみください!
面白かったら、ぜひブックマークや評価で応援していただけると嬉しいです!
『――仲間ヲ捨テ、独リデ進ム覚悟ハアルカ』
「…………」
何言ってんだ。
こいつ。
俺は目の前の蒼龍を見上げた。
巨大な身体。
金属のような青黒い外殻。
その隙間を走る蒼い光。
壁画に描かれていた、青の勇者の背後に立つ龍とよく似ている。
ただ。
近くで見ると、やっぱり普通の生き物には見えない。
呼吸をしているようにも見えない。
なのに、二つの巨大な瞳は確かに俺を見ている。
「ニール」
隣から、ハリトの声がした。
「待って」
「え?」
「すぐに答えない方がいい」
ハリトは弓を握ったまま、蒼龍を見上げている。
「何を試されてるのか、まだ分からない」
「でも、試練なんだろ?」
「だからだよ」
「…………」
「正解があって、それを答えればいいと思わない方がいい」
「なるほど……」
さすがハリト。
俺だったら、もう答えていた。
『――回答ヲ要求』
「急かすなよ!」
『――仲間ヲ捨テ、独リデ進ム覚悟ハアルカ』
「同じこと二回言った!」
「答えを待ってるんじゃない?」
「分かってるよ!」
俺はもう一度、ハリトを見る。
子どもの頃、森で出会った。
一緒に遊んだ。
一緒に冒険者を目指した。
一緒に魔物から逃げた。
一緒に失敗した。
そして、一緒に二つ星になった。
そんな奴を。
勇者になるために――捨てる?
「ない」
俺は答えた。
『――…………』
「そんな覚悟、俺にはない」
蒼龍の瞳が細くなる。
『――回答ヲ確認』
無機質な声が響く。
『――継承資格――不適合』
「え?」
『――勇者ハ、単独デモ任務ヲ遂行スル能力ヲ要求サレル』
台座の上にある青の《勇者装具》。
その中央に灯っていた光が、ゆっくりと弱くなっていく。
「ニール!」
「ちょ、ちょっと待て!」
『――第一試練ヲ終了スル』
「待てって!」
何だよ、それ。
「仲間を捨てなきゃ、勇者になれないのかよ!」
『――…………』
「だったら――」
言いかけて。
俺は青の《勇者装具》を見た。
勇者。
《五大勇者》。
子どもの頃から何度も聞いた英雄譚。
みんなで勇者の真似をして遊んだ。
赤の勇者を取り合って。
余った青の勇者をやって。
それでも楽しくて。
本物の勇者。
その力が今、俺の目の前にある。
欲しい。
正直、欲しい。
何で俺が呼ばれたのか知りたい。
この装具が何なのかも。
俺の胸の痣が何なのかも。
全部知りたい。
でも。
「……いらない」
「ニール?」
俺は剣を鞘へ戻した。
「ハリトを捨てないと勇者になれないなら、そんな力いらない」
『――…………』
「帰るぞ、ハリト」
「出口、閉じてるけど」
「…………」
そうだった。
「そこは何とかしよう!」
「どうやって?」
「今から考える!」
「ニールらしいね」
「褒められた?」
「今回は、少し」
「少しかよ!」
俺たちは蒼龍に背を向けた。
その時だった。
『――待機』
「…………」
俺は振り返る。
「今度は何だよ」
蒼龍の瞳が俺を捉える。
『――確認ヲ継続スル』
「不合格じゃなかったの?」
『――回答セヨ』
「話聞いてる!?」
『――汝ハ、力ヲ放棄スルノカ』
「する」
『――ソノ力ニヨリ、多数ノ生命ヲ救命可能デアッテモカ』
「…………」
俺は黙った。
たくさんの命を救える力。
もし、本当にそんな力だったら。
父さん。
母さん。
リーヴェルのみんな。
トーマも、リコも、ダンも。
ギルドで出会った人たち。
ミーナ。
セラ。
オルド。
カイル。
今日会ったロイドおじさん。
名前も知らない銀髪の少女。
その中には当然、ハリトもいる。
『――一名ヲ切リ捨テ、多数ヲ救命スル』
「…………」
『――ソレデモ拒否スルカ』
「……おかしくない?」
『――質問ノ意図ヲ確認不能』
「なんで最初から、どっちかを捨てる話になってるんだ?」
『――…………』
「一人か、大勢か。仲間か、力か」
俺は蒼龍を見上げた。
「どっちかしか選べないって、誰が決めた?」
短い沈黙。
やがて、蒼龍が答える。
『――全対象ノ救命ハ、現戦力ニテ達成不能』
「そうかも」
『――候補者ノ戦闘能力――低』
「そこまで言わなくてもよくない!?」
『――事実ヲ提示』
「ぐっ……!」
反論できない。
今の俺はLEVEL二。
アースボアからは逃げた。
グラスドッグ一匹を倒すだけでも必死だった。
全部を守る。
そんなことを胸を張って言えるほど、俺は強くない。
「だから、強くなる」
『――…………』
「今できないなら、できるようになる」
『――時間不足ノ場合』
「仲間に頼る」
『――同行者ガ戦闘不能トナッタ場合』
「俺が助ける」
『――候補者ガ戦闘不能トナッタ場合』
「助けてもらう」
『――全員ノ能力ガ不足シタ場合』
「もっと仲間を探す!」
「…………」
後ろで、ハリトが小さく笑った。
「何だよ」
「いや。ニールだなと思って」
「どういう意味だよ!」
蒼龍は、しばらく沈黙した。
まるで。
今までの答えを、どこかへ照らし合わせているみたいに。
『――確認』
「何?」
『――何故、単独行動ヲ拒否スル』
「…………」
俺は少し考えた。
勇者らしい答え。
格好いい答え。
そんなものを考えようとして――やめた。
俺は俺だ。
だったら、答えは簡単だった。
「一人より、みんなでやった方ができること増えるだろ?」
『――…………』
「それにさ」
俺は少し笑った。
「一人で冒険しても、つまんないし」
「そこ?」
ハリトが言った。
「大事だろ!」
「まあ、ニールらしいけど」
「だろ?」
蒼龍は何も言わない。
「…………」
長い。
間違えた?
いや。
間違いって何だ?
俺はそう思ってる。
だったら、それでいい。
やがて。
《回答――記録》
「……え?」
部屋を蒼い光が走った。
《第一試練――終了》
「…………」
「…………」
「え?」
俺は蒼龍を見上げる。
「終わり?」
『――肯定』
「俺、さっき不適合って言われたんだけど!?」
『――候補者ノ選択傾向ヲ確認スルタメノ試行』
「それ、嘘ついたってことじゃないの!?」
『――虚偽情報ノ提示ハ、試行内容ニ含マレル』
「認めた!」
隣でハリトの肩が震えている。
「笑うな!」
「ごめん」
「絶対楽しんでるだろ!」
『――静粛ニ』
「お前が言うな!」
◇ ◇ ◇
『――第二試練ヘ移行』
「まだあるの!?」
『――肯定』
「即答……」
蒼龍がゆっくりと身体を起こす。
巨大な爪が石床を掴んだ。
『――戦闘能力ヲ確認スル』
「…………」
来た。
これは分かる。
俺は父さんからもらった剣を抜いた。
「戦えばいいんだな?」
『――肯定』
蒼龍の瞳が強く輝く。
ゴォォォォ――!
巨大な身体が動いただけで、部屋に風が吹き荒れた。
「ニール!」
「ハリト、下がって!」
俺は剣を構える。
さっきまでとは違う。
今度は戦いだ。
「ハリト」
「何?」
「手、出さなくていい」
「…………」
ハリトの表情が変わった。
「どうして?」
「俺の試練だから」
「さっき何て言った?」
「え?」
「一人で戦わないんじゃなかった?」
「…………」
あ。
「いや、でも勇者候補は俺で――」
「関係ない」
ハリトが弓を構えた。
「僕もここにいる」
「でも――」
「仲間に頼るんでしょ?」
さっき。
俺自身が言った言葉だった。
「……そうだった」
「もう忘れたの?」
「ちょっと格好つけたかった」
「知ってる」
「知ってるの!?」
ハリトが俺の隣に並ぶ。
「二人でやろう」
「……うん」
俺は剣を構え直した。
蒼龍はそんな俺たちを黙って見下ろしている。
『――候補者以外ノ戦闘介入ヲ検知』
「……やっぱり駄目?」
『――判定――許可』
「いいの!?」
『――候補者ガ選択』
蒼い光が、蒼龍の身体を走る。
『――第一試練ノ回答ト照合』
「…………」
『――矛盾ナシ』
巨大な爪が床を掴んだ。
『――ソレガ汝ノ戦闘方法ナラバ』
瞳が強く輝く。
『――実証セヨ』
「ハリト!」
「うん!」
《第二試練――開始》
蒼龍が動いた。
◇ ◇ ◇
「速っ!?」
巨大な身体からは想像できない速さだった。
蒼龍の尾が横薙ぎに迫る。
「ニール、跳んで!」
「うおっ!」
跳ぶ。
真下を巨大な尾が通り過ぎた。
「危なっ!」
「右!」
「分かってる!」
今度は爪。
剣で受けようとして――やめた。
「無理!」
横へ飛ぶ。
ドォン!
巨大な爪が石床を叩き、足元が揺れた。
「こんなのLEVEL二にやらせる!?」
『――戦闘継続』
「無茶言うな!」
ハリトが矢を放った。
ヒュッ!
矢は蒼龍の顔へ飛び、目の横へ命中する。
カン!
「弾かれた!」
「硬い!」
「金属みたいだ!」
「みたいじゃなくて、本当に金属なんじゃない!?」
「じゃあ何なんだよ、こいつ!」
「僕に聞かないで!」
蒼龍が口を開いた。
その奥に、蒼い光が集まっていく。
「ニール!」
「やばい!」
俺たちは左右へ飛んだ。
次の瞬間。
ドォォォン!
蒼い光が、さっきまで俺たちがいた場所を薙いだ。
「死ぬって!」
《攻撃出力――制限中》
「これで!?」
冗談じゃない。
「ニール!」
「何!?」
「倒そうとしないで!」
「え?」
ハリトは蒼龍全体を見ている。
「これを僕たち二人で倒せると思う?」
「思わない!」
「なら考えて!」
「何を!?」
「言われたのは『倒せ』じゃない!」
「……!」
俺は蒼龍を見る。
戦闘能力を確認する。
そう言われた。
倒せとは言われていない。
「……そっか」
なら。
何を見せればいい?
◇ ◇ ◇
「左!」
「うん!」
ハリトの声に合わせて避ける。
「次、尾!」
「了解!」
跳ぶ。
俺一人だったら、とっくに吹き飛ばされている。
ハリトは俺よりずっと広く戦場を見ていた。
「ニール、右へ三歩!」
「三歩!?」
「早く!」
「はい!」
一歩。
二歩。
三歩。
ドン!
さっきまで俺がいた場所に爪が落ちる。
「怖っ!」
「次来るよ!」
「ちょっと休ませろ!」
でも。
少しずつ分かってきた。
ハリトが見る。
俺が動く。
俺が前へ出れば、蒼龍の視線が俺へ向く。
その間に、ハリトが周囲を見る。
俺には見えないものをハリトが見る。
ハリトにはできないことを俺がやる。
「ニール!」
「何!?」
「上!」
天井を見る。
太い鎖が垂れていた。
壁へ固定されている金具は、かなり古そうだ。
「落とせる?」
「やってみる!」
ハリトが矢をつがえる。
狙うのは蒼龍じゃない。
鎖を壁へ固定している留め具。
ヒュッ!
カン!
一射目。
外れた。
「もう一回!」
「うん!」
二射目。
ガキン!
留め具が弾けた。
巨大な鎖が落ち、蒼龍の視界を一瞬だけ遮る。
「ニール!」
「分かってる!」
走る。
俺は蒼龍の懐へ飛び込んだ。
「うおおおおっ!」
父さんからもらった剣を振り抜く。
ガキン!
「硬っ……!」
手が痺れる。
それでも。
青黒い外殻に、ほんのわずかな線が残った。
「入った!」
「ニール、離れて!」
「分かってる!」
すぐに飛び退く。
でも。
蒼龍は追ってこなかった。
「……?」
止まっている。
《戦闘記録――取得完了》
「終わり?」
『――第二試練、終了』
「勝った?」
『――否』
「ですよね!」
《候補者単独戦闘能力――基準未達》
「わざわざ言わなくてよくない!?」
《単独継戦能力――低》
「追い打ちやめろ!」
「事実だね」
「ハリトまで!?」
蒼龍の瞳が、今度はハリトへ向いた。
《共同戦闘――記録》
《状況認識――補完》
《役割分担――確認》
《相互支援――確認》
再び、俺を見る。
《第一試練回答――照合》
《行動――一致》
「…………」
そこでようやく、俺にも分かった。
最初の質問と、今の戦い。
別々じゃなかったんだ。
「口で言うだけじゃ駄目だったってこと?」
『――肯定』
「……なるほど」
ちょっと悔しい。
「ハリト」
「何?」
「俺、ずっと試されてた」
「試練だからね」
「知ってた?」
「途中から」
「教えてよ!」
「それじゃ試練にならないでしょ」
「お前、どっちの味方!?」
「ニールの味方だよ」
「だったら教えてくれよ!」
「それとこれは別」
「ぐぬぬ……!」
◇ ◇ ◇
蒼龍が台座へ顔を向けた。
青の《勇者装具》は、まだそこにある。
『――候補者、ニール・レイン』
「……!」
初めて。
名前を呼ばれた。
《第一試練――完了》
《第二試練――完了》
青の《勇者装具》の中央にある光が強くなり、ゆっくりと台座から浮かび上がる。
「……!」
『――最終確認ヘ移行』
「まだあるの!?」
「ニール」
「分かってるよ!」
俺は一歩前へ出た。
「やる」
ここまで来たんだ。
勇者になれる。
まだ、そんな実感はない。
でも。
知りたい。
どうして俺が呼ばれたのか。
どうして俺の胸に青い痣があるのか。
この力は何なのか。
「次は何だ?」
蒼龍が俺を見下ろした。
『――最終質問』
「うん」
『――汝ハ、何ノタメニ力ヲ望ム』
「…………」
何のために。
勇者になるため?
強くなるため?
有名になるため?
どれも、少し違う気がする。
「……分からない」
『――回答ヲ要求』
「だから、まだ分からないんだって」
ハリトが俺を見る。
でも、俺は続けた。
「俺、世界のことなんてほとんど知らないし」
アルヴェリア王国だって、見たことのない場所ばかりだ。
俺が知っている世界なんて、小さい。
リーヴェル。
森。
ラグナード。
そこで出会った人たち。
「勇者の力で何をするべきなのかなんて、今の俺には分からない」
『――力ヲ求メル理由ヲ確認不能』
「いや。強くはなりたい」
『――理由ヲ要求』
「助けたいから」
『――対象ヲ指定』
「そんなの、その時にならないと分からないだろ」
『――…………』
「父さんとか、母さんとか。ハリトとか。俺の知ってる奴らとか」
今日だってそうだった。
怪我をしたロイドおじさんを見つけたら、放っておけなかった。
名前も知らない誰かが困っていたとしても。
俺に助けられるなら。
たぶん、俺は手を伸ばす。
「だから」
俺は蒼龍を見る。
「俺の手が届くところくらいは、守れるようになりたい」
静かになった。
「…………」
長い。
「……駄目?」
「ニール」
「何?」
「待とう」
「でも長くない?」
「待とう」
「はい」
やがて。
《回答――記録》
《試練記録――保存》
《継承資格――基準達成》
「……!」
部屋全体へ蒼い光が広がった。
台座から浮かび上がった青の《勇者装具》が、ゆっくりと俺の前まで移動してくる。
『――候補者、ニール・レイン』
「うん」
『――継承資格ヲ承認』
「……俺が」
胸が高鳴る。
「青の勇者に?」
『――回答不能』
「…………え?」
予想していなかった答えだった。
「回答不能なの!?」
『――当試練体ノ判定領域外』
「試練体……?」
聞き慣れない言葉だった。
蒼龍は、それ以上説明しない。
『――当機ノ役割ハ、候補者ノ認証及ビ継承資格ノ判定』
「じゃあ……」
俺は目の前に浮かぶ装具を見る。
「これを受け取ったら、俺が何になるかは?」
『――判定対象外』
「…………」
「ニール」
ハリトが小さく呼ぶ。
俺はもう一度、蒼龍を見た。
「じゃあ、それは俺が決めるってこと?」
短い沈黙。
『――候補者ノ選択ニ干渉セズ』
「……そっか」
何だ。
こいつが俺に答えを教えてくれるわけじゃないんだ。
俺が勇者なのか。
勇者にならなきゃいけないのか。
この力を何に使うのか。
そんなことは、こいつの仕事じゃない。
こいつが決めるのは。
俺に、この力を受け取る資格があるかどうか。
そこまで。
なら。
その先は――俺が決めればいい。
「ハリト」
「何?」
「俺、これ受け取る」
「うん」
「止めないの?」
「ニールが決めたんでしょ?」
「……うん」
「じゃあ、いいんじゃない?」
「軽いな!」
「ここまで来て、今さらでしょ」
「もうちょっと親友っぽい言葉ない!?」
ハリトは少し考えた。
「頑張って?」
「雑!」
でも。
それでいい。
俺たちらしい。
俺は青の《勇者装具》へ手を伸ばした。
胸の痣が熱い。
装具の中央で、蒼い光が脈打っている。
誰かに選ばれたからじゃない。
勇者になれと言われたからでもない。
俺が。
受け取ると決めた。
指先が、青い光へ触れる。
《継承意思――確認》
《青の勇者装具――認証開始》
その瞬間――。
世界が。
蒼く染まった。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
今回、ニールが出した答えはとても単純です。
「一人より、みんなでやった方ができることが増える」
そして、
「一人で冒険しても、つまんない」
勇者らしい壮大な答えではありません。
でも、これがニールです。
しかも試練は、言葉だけでは終わりませんでした。
一度は「自分の試練だから」と一人で戦おうとしたニールに、ハリトが返したのは、
「仲間に頼るんでしょ?」
自分で言ったことを、今度は行動で示す。
二人だから見えるものがある。
二人だからできることがある。
ここは、これからニールがどんな冒険者になっていくのかにもつながる大切な部分になっています。
そしてもう一つ。
蒼龍が自らを語る際に出てきた、
『当試練体ノ判定領域外』
という言葉。
この蒼龍は一体何なのか。
壁画に描かれていた蒼龍と、どんな関係があるのか。
その答えは、まだもう少し先です。
そしてついにニールは、自分自身の意思で青の《勇者装具》へ手を伸ばしました。
次はいよいよ――継承です。
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