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第十一話『駆け出し冒険者』(改訂版 ver.1.01)

冒険者になったニールとハリト。


魔物を倒して、宝を見つけて、未知の遺跡を冒険して――。


そんな毎日が始まる!


……と思ったら。


薬草採取、荷物運び、薬のお届け。


どうやら冒険者の仕事は、剣を振ることだけではないようです。


一つ星の駆け出しとして、少しずつ「冒険者とは何か」を学んでいく二人。


そして今回は――。


物語のずっと先へつながっていくものも、少しだけ動き始めます。


「何これ?」と思ったところは、ぜひ覚えておいてください。


改訂版を楽しんでいただけましたら、ブックマークや評価で応援していただけると嬉しいです!


それでは、


第一章 第十一話『駆け出し冒険者』(改訂版 ver.1.01)


どうぞ!

 冒険者になれば。


 魔物と戦って。


 宝を見つけて。


 未知の遺跡を冒険して。


 困っている人を格好よく助けたりして。


 そんな毎日が待っている。


 ――そう思っていた。


「ニール」


「…………」


「ニール」


「…………」


「聞いてる?」


「聞いてる」


「じゃあ手を動かして」


「…………はい」


 俺はしゃがみ込んだ。


 目の前にあるのは――。


「これ、本当に薬草?」


「薬草」


「雑草じゃなくて?」


「薬草」


「俺には全部同じ草に見える」


「だから朝から説明してるんだよ」


 冒険者生活、三日目。


 俺たちは――。


 草を摘んでいた。


     ◇


 《薬草採取》。


 指定された薬草を二十束集め、ギルドへ納品する。


 危険度は低い。


 報酬も安い。


 当然、一つ星の依頼だ。


 昨日。


 エマさんから言われた。


『信用される冒険者になってください』


 依頼をきちんと達成する。


 約束を守る。


 正確に報告する。


 自分にできることと、できないことを判断する。


 そして――生きて帰る。


 そうやって信用を積み重ねた先に、二つ星への昇格試験がある。


 だったら。


「最速で二つ星になるぞ!」


「そのためにも、その草を捨てて」


「え?」


「それ、毒草」


「早く言って!?」


 慌てて放り投げる。


 ハリトがため息をついた。


「リコの家で何を見て育ったんだよ」


「リコの家は薬草屋だけど、俺の家じゃない!」


「小さい頃、散々入り浸ってただろ」


「遊びに行ってただけだから!」


 薬草。


 毒草。


 食べられる草。


 魔物が好む草。


 似たような葉っぱばっかりだ。


「こっちが薬草で……」


「うん」


「こっちが毒草?」


「逆」


「なんでだよ!?」


「僕に怒らないでよ」


 冒険者。


 思っていたより、覚えることが多い。


「俺、八年間ずっと剣振ってたんだけど……」


「草は斬れても、薬草と毒草は見分けられないね」


「剣って万能じゃないんだな」


「今さら?」


 俺はため息をついた。


 剣が使えれば、冒険者になれる。


 魔物を倒せれば、強い冒険者になれる。


 なんとなく、そう思っていた。


 でも。


 実際に冒険者になってみたら。


 森の歩き方。


 魔物の痕跡。


 薬草。


 地図。


 依頼人との話。


 ギルドへの報告。


 知らないことだらけだった。


「……ちゃんと覚えるか」


「最初からそうして」


 俺は一本の草を手に取った。


 葉の形。


 茎の色。


 匂い。


 生えている場所。


 今までなら、全部まとめて草だった。


 でも。


 ちゃんと見れば、違う。


「これは?」


「正解」


「よし!」


「それで七束目」


「先なげえ!」


 世界を救った《五大勇者》の英雄譚に。


 薬草を七束集めて喜んだ話なんて、たぶん残っていない。


 だけど。


 今の俺は勇者じゃない。


 一つ星冒険者。


 ニール・レイン。


 薬草七束で喜ぶ。


 駆け出し冒険者だった。


     ◇


 それから。


 俺とハリトは、いくつもの一つ星依頼を受けた。


 畑を荒らす小型魔物を追い払った。


「ニール! そっち行った!」


「任せろ!」


「畑には入るなよ!」


「分かってる!」


 逃げる魔物。


 回り込む俺。


 あと少し――。


「そこだあああ!」


「ニール!」


「え?」


 ぐしゃ。


「…………」


「…………」


 足元を見る。


 野菜。


 踏んだ。


「お前らああああ!!」


「すみませんでしたああああ!!」


 依頼は達成。


 依頼人には怒られた。


 報酬はもらえた。


 信用が増えたかは――分からない。


     ◇


 別の日。


 近くの村まで薬を届けた。


「ハリト!」


「何?」


「走った方が早くない?」


「薬瓶入ってるけど」


「…………」


「転んだら?」


「…………」


「割れたら?」


「歩きます」


「よろしい」


     ◇


 また別の日。


 街道を通る商人の荷物を運んだ。


「冒険者って荷物も運ぶの?」


「依頼だからね」


「剣、いらなくない?」


「外したら?」


「それは嫌だ」


「なんで?」


「冒険者っぽくない」


「荷物持ってる時点で十分冒険者だよ」


「俺が思ってた冒険者と違う!」


     ◇


 初めて受けた短距離護衛。


 俺は朝から気合を入れていた。


 剣を確認。


 昨日買った砥石で手入れもした。


 周囲を警戒。


 前方よし。


 後方よし。


 森よし。


 街道よし。


 魔物――。


 なし。


 そのまま目的地へ着いた。


「…………」


「終わったね」


「…………」


「ニール?」


「何も起きなかった」


「いいことじゃないか」


「剣、一回も抜いてない」


「最高の護衛だったね」


「なんか納得いかない!」


 護衛なのに戦わない。


 そんなのでいいのかと思った。


 でも。


 依頼人の商人は笑っていた。


「何も起きないのが一番だよ。ありがとうな」


 そう言われると。


「……まあ、いっか」


 少しだけ。


 悪くない気がした。


     ◇


 依頼を一つ終えるたび。


 ギルドへ戻る。


 そして――。


「では、薬品を受け取った方のお名前をお願いします」


「村長さん!」


「お名前です」


「…………」


「ニールさん?」


「…………ハリト」


「僕に振らないで」


「仲間だろ!?」


「報告するのはニールだろ」


「裏切り者!」


「最初に名乗ってくれたよね?」


「聞いた!」


「じゃあ思い出して」


「…………村長さん!」


「戻ったね」


 報告って。


 思っていたより難しい。


 でも。


 何度もやっているうちに。


 少しずつ、その意味が分かってきた。


「街道の途中で、橋の板が一枚割れてました」


「場所は?」


「リーヴェルから北へ一刻くらい。小川にかかってる橋」


「ありがとうございます。確認を出しておきます」


 俺たちが見たもの。


 聞いたもの。


 気づいたもの。


 それをギルドへ持ち帰る。


 街道で魔物を見た。


 橋が傷んでいた。


 森の一部で薬草が減っていた。


 川の水が増えていた。


 俺たちには大したことがないように見えても。


 誰かには、必要な情報かもしれない。


 冒険者は。


 魔物を倒すだけじゃない。


 世界のあちこちを歩いて。


 見て。


 聞いて。


 それを持ち帰る。


 ガレスさんが最初の依頼で何度も周囲を見ていた理由が。


 今なら少しだけ、分かる気がした。


     ◇


「よし」


 依頼を終えた夕方。


 俺はギルドプレートを持ち上げた。


 星は――。


「一つ」


「当たり前だろ」


「今日で何件目?」


「六件」


「六件もやったのに?」


「まだ六件だよ」


「そろそろ二つ星になってもよくない?」


「畑踏んだ」


「一回だけ!」


「薬草間違えた」


「最初だけ!」


「依頼人の名前忘れた」


「……それは反省してる」


「護衛で何も起きなくて文句言った」


「それは関係なくない!?」


 ハリト。


 こいつ。


 俺の失敗だけ全部覚えてないか?


「でも」


「ん?」


 ハリトが俺のギルドプレートを見る。


「最初よりは、冒険者っぽくなったんじゃない?」


「……本当?」


「たぶん」


「そこは言い切れよ!」


「ニールさん。ハリトさん」


 受付から声がした。


 エマさんだ。


「少しよろしいですか?」


「二つ星!?」


「違います」


「まだ何も言ってない!」


「顔に書いてあります」


 俺の顔、そんなに分かりやすいのか。


 カウンターへ向かう。


 エマさんが一枚の依頼書を置いた。


「お二人に、こちらをお願いしたいのですが」


「俺たちに?」


「はい」


 依頼書を見る。


《北街道・魔物出没調査》


「調査……」


「最近、北街道で魔物の目撃情報が少し増えています」


 ハリトの表情が変わった。


「被害は?」


「今のところありません」


「どんな魔物ですか?」


「小型のものが中心です。ただ、目撃地点にばらつきがあります」


「討伐?」


 俺が聞く。


「いいえ」


 エマさんが首を横に振った。


「目的は、状況の確認です」


「……状況の確認」


「魔物の種類。数。痕跡。街道へ出てきている理由。分かる範囲で構いません」


 最初の依頼を思い出す。


 グラスドッグ。


 足跡。


 折れた枝。


 森の奥から逃げてきたアースボア。


 そして。


 ガレスさんが何度も言った。


 魔物だけを見るな。


 周りを見ろ。


「今度は」


 俺は依頼書を見る。


「俺たち二人で?」


「はい」


「ガレスさんみたいな付き添いは?」


「ありません」


「…………」


 初めてだ。


 俺とハリトだけで。


 調べる。


 考える。


 判断する。


 そして――帰ってくる。


「どうする?」


 ハリトが俺を見る。


「受ける!」


「そう言うと思った」


「だったら聞くなよ!」


「一応ね」


 エマさんが微笑む。


「では、お願いします」


 俺は依頼書を受け取った。


 少しだけ。


 手に力が入った。


 同じ一つ星の依頼。


 なのに。


 最初の依頼とは違って見える。


 たぶん。


 依頼が変わったんじゃない。


 俺たちが。


 ほんの少しだけ――変わったんだ。


「そういえば」


 エマさんが言った。


「西の森について、一つお伝えしておきます」


 俺の手が止まる。


「……蒼天遺跡?」


「その周辺です」


 エマさんの表情が少しだけ真剣になる。


「魔物の動きは、まだ完全には落ち着いていません」


「…………」


「現在、三つ星以上の冒険者による調査を進める準備をしています」


「何か分かった?」


「まだです」


 まだ。


 分からない。


 その言葉に。


 胸の奥が、むずむずする。


 知りたい。


 行きたい。


 自分の目で見たい。


「ですので」


 エマさんが俺を見る。


「絶対に近づかないでくださいね」


「分かってる」


「ニールさん」


「分かってるって!」


「顔が行きたそうです」


「顔ってそんなこと喋る!?」


「ニールのは喋るよ」


「ハリトまで!?」


 でも。


 俺は手にした依頼書を見る。


《北街道・魔物出没調査》


 今の俺たちが受けた仕事。


 俺たちに任された仕事。


「……まず、こっちを終わらせる」


 エマさんが少しだけ目を丸くした。


 それから微笑む。


「はい」


「ちゃんと調べて」


「はい」


「ちゃんと報告して」


「はい」


「信用貯めて、二つ星になる」


「はい」


「三つ星になったら、堂々と蒼天遺跡に行く!」


「そこまで素直なら満点だったんですが」


「なんで!?」


「目的が不純だからじゃない?」


「ハリト!?」


 笑い声が漏れる。


 俺も笑った。


 行きたい場所がある。


 知りたいことがある。


 でも。


 だからって。


 今の自分にできないことまで、できることにはならない。


 だったら。


 できることを増やせばいい。


 少しずつ。


 一つずつ。


 まずは――。


「北街道!」


 依頼書を掲げる。


「明日、行こうぜ!」


「うん」


     ◇


 その夜。


 俺は明日の依頼に備えて、早めに布団へ入った。


 俺とハリトだけで受ける、初めての調査依頼。


 ちゃんと調べる。


 無理に戦わない。


 生きて帰る。


 そんなことを考えているうちに。


 いつの間にか、眠っていた。


 だから。


 その夜。


 世界のあちこちで起きたことを――。


 俺は、何も知らない。


     ◇


 《蒼天遺跡》。


 その地下深く。


 人の足が届かない場所。


 五百年もの間。


 何も動かなかった空間に――。


 青い光が灯った。


 一つ。


 また一つ。


 壁に刻まれた細い線を伝い、青い光が広がっていく。


 暗闇の中。


 古い文字が浮かび上がった。


《生体情報――確認》


《成長段階――確認》


《LEVEL 一》


《青系統――反応》


《候補個体――検知》


 しばらく。


 何も起こらない。


 やがて。


《認証条件――未達》


《接続――待機》


 青い光が弱くなる。


 だが。


 消える直前。


 新たな文字が浮かんだ。


《同系統探索――開始》


 そして。


 何かが――。


 世界へ放たれた。


     ◇


 同じ夜。


 リーヴェル。


「…………?」


 ハリトが目を開けた。


 風が。


 吹いた気がした。


 窓を見る。


 閉まっている。


「……気のせいか」


 再び目を閉じる。


 その遥か北。


 深い森。


 人がほとんど足を踏み入れない場所。


 木々の根。


 土。


 苔。


 そのすべてに覆われた、巨大な何か。


 暗闇の中。


 その一部に――。


 緑色の光が走った。


 一瞬。


 長い鼻のような影が浮かぶ。


 巨大な牙。


 象にも似た輪郭。


 だが。


 それは動かない。


 緑の光は。


 再び静かに消えていった。


     ◇


 遠く離れた山岳地帯。


 岩山をくり抜くように造られた、巨大な王城。


「陛下!」


「なんだ!」


「東部鉱山より報告が――」


「飯のあと!」


「ですが、至急とのことで!」


「飯も食わずに国が守れるか!」


「食べながら聞いてください!」


「それならいいぞ!」


 巨大な体。


 黄金色の髪。


 太い腕。


 ドワーフ王――ピート・グランフォードは、豪快に肉へかぶりついた。


「それで、何があった!」


「ですから先ほどから――」


 その時だった。


 ピートが動きを止めた。


「ん?」


「どうされました?」


「いや」


 何かを感じた。


 ほんの一瞬。


 腰の辺りが熱くなったような。


「…………」


「陛下?」


「今、なんか光らなかったか?」


「何がです?」


「分からん!」


「では私にも分かりません!」


「そうか!」


「はい!」


「なら飯だ!」


「報告を聞いてください!!」


 再び肉へかぶりつく。


 ピートは気づかなかった。


 遥か地下。


 王城よりも。


 鉱山よりも。


 さらに深い場所。


 暗闇の中に横たわる、巨大な影。


 獅子にも似たその輪郭に。


 黄色い光が――。


 ほんの一瞬だけ、灯ったことを。


     ◇


 さらに遠く。


 街道。


 夜が近づき。


 空が茜色に染まり始めていた。


 一人の少女が歩いていた。


 長い銀色の髪。


 旅装。


 背中には大きな荷物。


 少女は一度だけ足を止めた。


「……?」


 振り返る。


 誰もいない。


 ただ。


 風が、銀色の髪を揺らしている。


「…………」


 少女はしばらく遠くを見つめた。


 何かを感じたような。


 誰かに呼ばれたような。


 そんな気がした。


 けれど。


「……気のせいでしょうか」


 小さく呟き。


 再び歩き出した。


 少女がどこから来たのか。


 どこへ向かっているのか。


 知る者はいない。


 そして。


 少女自身も知らない。


 遥か遠く。


 人の知らない場所で。


 白い光が――。


 ほんの一瞬だけ、灯った。


     ◇


 そして。


 さらに遠く。


 アルヴェリア王国の人々が。


《魔境》


 そう呼ぶ大地。


 夜。


 黒い石で築かれた城。


 その高い場所から。


 一人の女が、夜の街を見下ろしていた。


 褐色の肌。


 長く尖った耳。


 夜よりも暗い髪。


 その時。


「…………?」


 女が胸元へ手を置いた。


 熱い。


 ほんの一瞬。


 胸の奥で。


 何かが――熱を持った。


「今のは……」


 周囲を探る。


 何もない。


 魔力の異常もない。


 敵の気配もない。


 なのに。


 なぜか。


 西の方角が気になった。


「…………」


 ひどく。


 懐かしいような。


 ずっと昔に忘れた何かが。


 そこにあるような――。


 女が手を伸ばす。


 その指先に。


 ほんの一瞬。


 赤い光が灯った。


「……?」


 だが。


 女自身が確かめるより早く。


 光は消えた。


     ◇


 《蒼天遺跡》。


 再び。


 地下深く。


 青い光が走る。


 何かを待つように。


 何かを確かめるように。


 静かに。


 文字が浮かんだ。


《応答――確認》


《緑》


《黄》


《白》


 わずかな間。


 そして――。


《赤》


 五つ。


 それ以上の説明はない。


《接続――未成立》


《認証――未完了》


《待機》


 青い光が消えた。


 五百年間。


 沈黙していたもの。


 世界の各地に散らばっていたもの。


 それらが。


 ほんの一瞬だけ――。


 再び、繋がった。


     ◇


「へっくし!」


「……風邪?」


「いや」


 翌朝。


 北街道。


 俺は鼻をすすった。


「なんか今、すごいたくさんの人に噂されてたような気がする」


「朝からずいぶん幸せな頭してるね」


「ひどくない!?」


 ハリトは気にせず歩いていく。


「それより依頼」


「あ、そうだった」


「目的は?」


「北街道で魔物が増えてる原因を調べる!」


「それから?」


「無理に戦わない!」


「それから?」


「ちゃんと周りを見る!」


「それから?」


「生きて帰る!」


「正解」


「完璧!」


「今のところはね」


「一言多い!」


 俺は笑いながら、腰の剣に触れた。


 父さんからもらった剣。


 自分で買った砥石で、手入れしたばかりだ。


 ハリトの背中には。


 森のみんなからもらった弓。


 俺たちは。


 まだ一つ星。


 俺なんて、LEVEL一。


 知らないことも。


 できないことも。


 山ほどある。


 今の俺が考えているのは。


 次の依頼をちゃんと終わらせること。


 生きて帰ること。


 そして。


 いつか二つ星になること。


 それくらいだった。


「よし!」


「何?」


「今日もちゃんと帰るぞ!」


「出発したばっかりだけど」


「大事だろ!」


「まあね」


 俺たちは歩いていく。


 次の依頼へ。


 この時の俺は。


 まだ知らなかった。


 自分がLEVEL一になったことで。


 五百年もの間。


 沈黙していた何かが――。


 世界の各地で、動き始めていたことを。

最後までお読みいただき、ありがとうございます!


今回は前半と後半で、かなり雰囲気の違う回になりました。


前半は――。


これぞ駆け出し冒険者生活!


……薬草を間違えたり。


畑を踏んだり。


依頼人の名前を忘れたりしていますが…笑


それでもニールたちは、少しずつ学んでいます。


魔物を倒すことだけが冒険者の仕事ではない。


見て、聞いて、考えて、持ち帰る。


そして何より、


「生きて帰る」こと。


最初の依頼でガレスから教わったことが、少しずつ二人の中に根付き始めています。


そして――。


今回の後半。


ここは改訂版でもかなり大切にしたかった場面です。


ニールはまだLEVEL一。


一つ星の駆け出し冒険者です。


本人は薬草を集めたり、二つ星を目指したりしているだけ。


なのに。


世界のあちこちで――。


青。緑。黄。白。赤。


五つの色が、ほんの一瞬だけ繋がりました。


森に眠る巨大な影。


肉を食べていたドワーフ王。


街道を旅する銀髪の少女。


《魔境》にいた謎の女性。


そして、《蒼天遺跡》。


彼らが何者なのか。


なぜ同じ時に反応したのか。


五百年前に、いったい何があったのか。


今はまだ、


「何これ?」


くらいで大丈夫です。


この先を読んでから第一章へ戻ってきた時、


「あれ、ここにもう出てたの!?」


と思ってもらえるような物語にしていきます。


次は、ニールとハリトだけで挑む《北街道・魔物出没調査》。


少しずつですが、二人の冒険も広がっていきます。


続きが気になりましたら、ぜひブックマークや評価で応援していただけると、執筆の励みになります!


それでは――。


次のクエストへ!

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