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25話 王都再訪にて


アルセフィナを発って2週間後、俺は再び王都エルクルドに来ていた。


(2回目だけど……やっぱりここは凄えな)


行き交う人、人、人、そして馬車や荷車などありとあらゆる人や物が流れている。

勿論それに伴う活気も凄く呼び込みや談笑などあちらこちらから声や音楽が耳に届けられる。


(えっと? 取り敢えず一度冒険者ギルド本部に行くか)


そう言って喧騒の中に入っていく。



アルセフィナに届けられた手紙は王家の印が付いていたものの、実際には冒険者ギルド本部から送られてきたものだった。

対象者の俺が冒険者ギルド所属だからかもしれない。


前回はベリタテについて行っただけで冒険者ギルドへの道なんて覚えていない。

俺は道すがら人に冒険者ギルドの場所を尋ねつつ王都を進んでいった。


(この姿はこういう時は便利なんだけどな……)


俺の見た目……まぁ俺はそこまでどうとか思っちゃいねーが、周りからすると超絶美少女っぽく可愛いらしい。

流れるような長い金髪は陽光を浴びてさらに輝き、銀色の瞳はミラいわくミステリアス(?)らしい

透き通るような白い素肌に小さく赤い唇、言い方はアレだけど声も可愛らしいとかなんとか……とアルセフィナの奴らは言ってたが……


その姿のおかげか話しかけるとみんなすぐに反応してくれて優しく道を教えてくれた。


まぁ、それはいい

問題は……たまに居るしつこい奴とか口説いてくる奴とか「手取り足取り教えようか?」とか言う奴とか……道訪ねて手取り足取りってどうすんだよ?


……まぁそー言う奴らはちょっと強めに言って黙らせてきたけど

あ、暴力は使ってないぞ? またスピカ達に来られても厄介だからな!


なんて考えている間に冒険者ギルド本部に辿り着いた。

中に入ると直ぐにウレンの部屋に通される。




「おぉ、お久しぶり〜~元気だった? アノン」


ウレン様は執務机に座って何かしていたが、俺の姿を見るとニコニコしながらちょこちょこ歩み寄ってきた。


こうやって見ると小動物にしか思えないけど

最上級の冒険者でギルドマスターなんだよなぁ?


「ああ、元気だぜ。 ウレン様も元気そうだな」


「『様』はいらないよ〜〜。 みんな様をつけて呼ぶけど実はあんまり好きじゃないし、それに……」


ウレンは可愛らしくウィンクをすると、


「魔族を倒した英雄様から呼ばれるなんてもってのほかだしね」


「いや、それこそ辞めてくれよ」


英雄様とかむず痒くてしょうがない

そんな大したもんじゃねーしな


「じゃあお互いに呼び捨てって事で」


そう言うと以前座った応対用の長椅子を俺に勧めてきた。

腰を下ろしながら、


「あ、そーだ、本題に入る前に……これ返しとくぜ」


俺は懐から金のドッグタグを取り出すと、


「丁度ここに来たしな。 本当ならベリタテに渡しておけばよかったんだが……」


アルゴルを倒してバタバタしてたり気が流行ったりしていた為か渡すのを忘れていたんだよな


しかしウレンは首を振ると、


「それはそのままアノンにあげる。 今回の魔族を倒した功績は人がなし得なかった偉業、そして冒険者ギルドからも特に恩賞も出ていないでしょ?」


「ん〜~? 考えてみると確かに?」


「まぁ本来、金一封でもと思ったんだけど……実は今ギルドがバタバタしててね」


少し眉を顰めたが直ぐににこやかな顔に戻ると、


「だからそれはアノンに上げる。 恐らくだけどこの先も必要になるから貰っておいて損はないから」


なんか含みを持たせた言い方だな?


そんな俺の考えが読めたのか、


「そうだねーー。 さっきギルドがバタバタしてるって言った件もそれ絡みなんだけど……」


ウレンはそう言ってふぅと少しため息をつく。

よくよく見ると目の下に少しクマがあり疲れが見て取れた。


「疲れてるみたいだな」


「ん? まぁね〜~。 でも冒険者達もギルド職員もみんな頑張ってる、私が疲れを見せる訳にはいかないから。 まぁ君にはちょっと弱さを見せても良いかなってね」


と、一息つくと姿勢を正し一転真面目な顔になる。

そして、


「では、本題といこうかな。 実は王家指示で君を呼んだのはあるお願いがあったからなの」


「お願い?」


険しい表情のウレンにただ事ではない空気を感じる。


「実は新たな魔族が現れた」


「魔族!?」


一瞬脳裏にアルゴルの姿が蘇る。

アイツの同族……まさか敵討ちにか?


「そして魔族によって隣国のレグルスの王都アルギエバが滅ぼされた」


「何だって!?」


思わず大声を上げ立ち上がってしまう。

そんな俺に座るよう手で伝えると、


「報告を受けたのは1ヶ月程前、滅ぼされたのはさらに半月ほど前になる」


「どうして魔族が……」


「それは分からない。 でもレグルスは大国、王都が落ちても各領地はまだ健在で国としてはなんとかまだ保たれている」


「だけど……」一息ついてウレンが続ける。


家を追われた民達の難民問題や兵士達の激減によりレグルス王国の魔物や魔獣が抑えられていないこと、それに対して各国の冒険者ギルドから冒険者達がフォローに当たっていることなどを説明してくれた。


「そんな訳でうちも不眠不休で冒険者を回してるってわけなんだよ」


「じゃあ俺が呼ばれたのもそのフォローって訳だな?」


「ううん、そうじゃない。 アノンには別でやってもらいたい事があるの」


ウレンは表情を硬くして……でも少し申し訳なさそうに、


「アノンは魔族に傷を負わせそして倒している。 王家を含めて魔族を倒せる者はアノンを置いて他にいないって考えなんだよね」


「って事はーー」


「そう。 新たに現れた魔族の討伐……それがアノンへの王家から出された指示なんだ」


拙い文章ですが今回もありがとうです。


何度も書き直してますが、表現伝わりにくかったらすみません。


引き続きお読み下されば幸いです。

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