2283/2370
桜の願い
無夢は歩く。
桜を本当は知らなかった。
桜を見たことがなかった。
桜は咲いていない。
けれど、無夢の前に桜の花が舞う。
かいと、いつきも驚く。
「桜の花…?」
桜の花がある。
無夢は桜の花を手のひらにのる。
かいとだけを一途に思う桜の少女は他の誰かのことも思う。
愛なんて分からなくても
恋はした
大切にする方法が分からなくても
好きになった
そんな桜の少女は無夢のことも心から思う。
かいとだけのことを考えていた桜の少女は願う。
無夢の何で生きてるのが見つかることを
無夢のいたい姿でいられることを
願う
桜は舞う
願うように舞う




