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生きると無夢

無夢はまぶしい世界を見る。

何もかもが明るい。


「二人とも。私、壊れた場所にいたの。壊れた場所はもうだめで明るくなれなくて、明るくなくて、何もかも嫌で、何もかも苦しくて、何もかも辛くて、痛くて悲しくて悲しくて悲しかった。今も悲しい」


悲しい

悲しい

悲しい

明るいことが悲しい

その場所にいなかった自分が


悲しかった


「悲しかった…悲しかった」


いつきは何となく、無夢の方へ行くと抱きしめてしまう。


「はい…おいでおいでですー」


「急になに」


「かわいいから抱きしめたいんです」


無夢は泣きそうだった。

いつきが抱きしめなかったら走ってどこかへ行こうとしていた。

いつきに抱きしめられると桜の少女を思い出す。

温かさは違うけど

温かい

無夢は涙を隠せた。

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