2240/2371
無夢と桜
無夢はいう。
「私は何でここにいるの?私こそ何で」
無夢はうつむく。
「会いたい誰かいていいな」
無夢は落ち込む。
かいと、桜の少女は同時に踏み出すと抱きしめる。
「私も会いたい誰かいてほしい、私も」
かいと、桜の少女は抱きしめる。
「会えてうれしいよ…」
「会えてうれしいぞ!?」
無夢は目を開く。
「お姉さん、お兄さん…」
無夢はいう。
「縛ってて、ひどい、ひどい、でも、でも、いいな」
無夢はいう。
「いいな、縛ってても一緒いいな」
かいと、桜の少女は抱きしめた。
かいとはいう。
「俺、しばられてなんてないぞ」
「でも…」
「一緒にいられることがしばるなんてならないぞ」
「なるよ」
「しばられててたとしても一緒にいられてよかったと俺は思うかな」
無夢はいう。
「そっか…何のために生きる、今どうしてそんな思いをしても生きているのか」
無夢はいう。
「縛っててもどうして生きるのか」
かいとは何て答えればいいか分からないが。
「………どうして生きないとなんだろうな」
無夢はいう。
「何のために生きる理由なくても生きてるから生きないといけない……」
「生きてるなら…生きないとなんてそれも何か苦しいよな」
「つまらないいってごめんね。でも何のために生きてるんだろ。何が楽しくて生きてるんだろってどうしても思ってしまう」




