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Attri-tY  作者: ゆきながれ
Episode-1 彩られた日常と悲しみを繋げ
37/90

共存部 9

「巡さん、あれが炎の使い手フレイムイーターですか」

「そうだよ、炎か炎弾がを創りあげようとしてるんじゃないかな、目標の狙い撃ちは能力ティであればどんな方法でもいいからね。一つ目の部屋は疲弊ロスにならない限り何度でも挑戦できるし」

「あたしはどうしようかな~」

話している間に生徒の光はこぶしよりも大きな炎弾と化していた。その手のひら先の球体へと向けて再び声を出す「飛べ…!」

「掛け声、ですか」

能力ティは集中力とイメージが大事だからね、声をだす人もいれば目をつぶりながら能力ティを使う人もいる、自分のやりやすいようにするのが一番なんだ」

異能アトリも似たところがありますね……」

「あたしはどうしようかな~」

「36番、成功。次の部屋へどうぞ」

その番号はあの生徒のものだった。見れば黒い球体の半分が焦げ落ちている、見事に命中したらしい。

「巡さんはいくつですか?」

「51だね」

「あたしは何にしようかな~」

顎に当ててる手に握られている水瀬の紙には50番と書かれていた。等間隔で8人は同時に審査されているため待ち時間はそんなにはなさそうだ。目移りしている宮前にあわせて二人も色々な能力ティを目にした。大体の生徒はまず手のひらに自分の属性を具現化させ、それを球体に向け飛ばす方法を使っていたのは、これが一番簡単で確実ということだ。中には雷の使い手ライトニングイーターが自分の手のひらだけでなく、5メートル先に中間地点として雷球を設け、その地点を経由して電撃を目標まで走らせたりしていた、任意の場所に能力ティを発生させることができる慣れた者なら目標を直接破壊してしまったりもしている。

「50番の方、手前から3番目に、51番はその奥にどうぞ」

「はぁい」「はい」

そこで手持ちの番号を呼ばれ声を揃えて持ち場に向かう二人。宮前は若干腰をかがめて二人の間につくように立った。係員の人が奥でテーブルに球体を準備してくれて「では、開始の指示が降りたらこの対象を能力ティを用いて攻撃してください」と合図を出す。当事者でない宮前が初めての光景に息を飲む、少しして背後から改めて水瀬と巡の番号が呼ばれ始めの指示がおりると、

「51番成功、次へどうぞ」

「へ……?」

間髪入れない係員の声が聞こえた。宮前が唖然とするなか、

「50番成功、51番に続いて」と重なる声。

「はぁい~」

(ふたりとも、ただ立ってただけじゃ……)

片方ずつ、かたされる前に宮前は自分の目で確かめた。左の球体は三分の一ほどの場所で綺麗に切断されていて、切断面とテーブルには少量の水が付着しているようにも見える。

(巡さんのは……)

右側に顔を覗かせ巡の能力ティが発動された球体を見ると、まずテーブルの上に無かった。もう片付けられたかと思ったがそうではなく、いくつかの氷片とともに床に散らばっていた、粉々になって。

「アヤ~そこ邪魔だからはやくおいでって~」

「あ、すいません今行きますっ」

巡と水瀬に続く形で次の部屋へと入っていく。

「あれ……さっきより人がうんと少ないですね……」

「今の部屋がCとBの分かれ目だからね、あそこで半分以上は落とされる」

「あたしは去年クリアできたけどその場でぶっ倒れたよ~」

「だろうな」

「ってあれ、そう考えると今あたし平気なのすごくないっ? やば、特訓の成果がすでに出てる~! メグルメグルありがとメグル~~!!」

「薗、うるさい」

「係員さんの声が聞こえないですね」

「うぅ~ハピハピしたいよぅ……」

「50番、一番右のテーブルについて、51番もその後ろに並んでください」

「ってわわ、流石に呼ばれるの早いな~…」

水瀬がここにきて初挑戦の第二審査に緊張の面持ちを見せる。指定場所に立った水瀬越しに待機場所に立った巡が目標を見ると、発動位置からの目標は先程の倍の20メートルもあり、さらにテーブルに球体があるのは先ほどと見た目は変わらないのだが明らかに小さい、ただでさえ距離の問題で小さく見えるのに実際はどれくらいなのだろう、おそらく直径10センチもない。飛躍的に難易度が上がっている。

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