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[5000PV突破!] “外れ”の相棒が二体 ~手のひらの黒竜と白いもふもふと、世界最強の冒険者になるまで~  作者:


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残り時間


ヘルメリアに、戻り着いた頃には、夜が、すっかり、更けていた。

「……レイナルドさんを、まず、休ませないと」

レナが、心配そうに、言う。

「モイストの、詰所へ」

ガインが、先導する。

「そこが、一番、安全なはずだ」

詰所に、着くと、レイナルドは、簡易的な、寝台に、横になった。

疲労と、緊張から、解放され、深い、息を、吐く。

「……少し、休めば」

「大丈夫だ」

「無理は、しないでください」

ティナが、静かに、水を、差し出す。

「ありがとう」

レイナルドは、それを、受け取り、ゆっくりと、口に、運んだ。

一方、宿に、戻った、ユノたちは、ようやく、一息、つくことが、できた。

「……ラグナル、モチ」

部屋に、入ると、二匹の、愛獣が、すぐに、駆け寄ってきた。

ラグナルが、心配そうに、ユノの、足元に、擦り寄る。

「悪いな、ずっと、留守番させて」

小さな、体を、抱き上げると、安堵したように、鳴いた。

「モチも、寂しかった?」

レナが、優しく、モチを、撫でる。

角ウサギは、嬉しそうに、鼻を、鳴らした。

「……明日は、満月だ」

ユノが、静かに、呟く。

「今度こそ、二匹にも、力を、借りることに、なるかもな」

ラグナルが、その言葉に、応えるように、小さく、翼の芽を、震わせた。

「……分かってるみたいだね」

レナが、微笑む。

「頼りに、してるぞ」

翌朝、四人は、詰所に、集まった。

セファル、ダレン、そして、少し、体力を、取り戻した、レイナルドも、共に、いた。

「……今日、話し合うべきは」

セファルが、静かに、切り出す。

「マルコスが、次に、何を、しようとしているか」

「昨夜の、失敗を受けて」

ダレンが、続ける。

「三つ目の、鍵を、失った、マルコス様が」

「どう、動くか」

「巻物なしでは」

ガインが、慎重に、言う。

「たとえ、鍵が、揃っても」

「封印は、解けない、はずだよな」

「その、はずだ」

セファルが、頷く。

「だが」

レイナルドが、静かに、口を、挟む。

「一つ、気になることがある」

全員の、視線が、集まる。

「ダリオス様が、辞任する、直前」

「もう一つ、別の、術式が、あると」

「聞いたことがある」

「別の術式……?」

ティナが、緊張した、面持ちで、聞く。

「巻物とは、別の、封印の、方法だ」

「もっと、原始的で」

「不完全だが」

「鍵となる者の、血そのものを、使う」

「儀式が、あると」

その、言葉に、部屋の、空気が、一気に、張り詰めた。

「血を、使う……」

レナが、震える、声で、繰り返す。

「もし、それを、使えば」

セファルが、低く、言う。

「巻物が、なくても」

「不完全ながら、封印を、揺るがすことが、できる」

「マルコスは、それを、知っている、可能性が、高い」

その、可能性に、全員の、表情が、険しくなった。

「……レイナルドさんの、血が、狙われていた、ってことか」

ユノが、低く、呟く。

「昨夜、署名を、迫っていたのも」

「もしかしたら」

「その、儀式の、準備の、一環だったのかもしれない」

レイナルドが、静かに、頷く。

「その、可能性は、否定できない」

「なら、今夜」

セファルが、真剣な、表情で、言う。

「マルコスは、レイナルドさんを、失った、代わりに」

「別の、手段を、講じてくる」

「私と、ゾルドが、いる」

「二つの、鍵は、既に、揃っている、状態だ」

「もし、血の儀式で」

「無理やり、三つ目を、補おうとするなら」

「誰の、血を、使うつもりなんだ」

ダレンが、緊張した、面持ちで、聞く。

沈黙が、落ちた。

やがて、ティナが、震える、声で、口を、開いた。

「……もしかしたら」

「私、かもしれない」

全員の、視線が、一斉に、ティナに、集まった。

「エルフの、血筋も」

「古い、伝承に、関わっている」

「叔父さんの、話を、思い出すと」

「竜の血と、エルフの、力は」

「深く、結びついてる」

その、指摘に、部屋の、空気が、一段と、重くなった。

「……ティナを、狙って、来るかもしれない」

ユノの、声が、低く、鋭くなる。

「絶対に、守る」

「満月の夜まで、あと、少し」

セファルが、静かに、だが、確かな、決意を込めて、言う。

「万全の、備えを、しよう」

「ラグナルと、モチも」

ガインが、視線を、ユノと、レナに、向ける。

「今度は、共に、戦ってもらう、ことになるかもな」

ユノは、静かに、頷いた。

「ああ」

足元で、丸まっていた、ラグナルが、顔を、上げる。

その、瞳に、確かな、闘志が、宿っていた。

満月の夜まで、残された、時間は、僅かだった。

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