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[5000PV突破!] “外れ”の相棒が二体 ~手のひらの黒竜と白いもふもふと、世界最強の冒険者になるまで~  作者:


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異変

翌朝、教会を出た一行は、すぐに、ヘルメリアへと、戻った。

朝日が、まだ、街全体を、柔らかく、照らしている時間だった。

「……レイナルドの、屋敷へ、直接、向かおう」

ガインが、先頭に立ち、道を、急ぐ。

「執務室じゃ、ないんですか」

レナが、聞く。

「今日は、休みのはずだ」

「屋敷にいる」

商業ギルド本部から、少し離れた、閑静な区画に、レイナルドの屋敷は、あった。

落ち着いた、佇まいの、屋敷だった。

だが、その、門の前に、着いた瞬間。

異様な、空気を、感じ取った。

「……門が、開いてる」

ユノが、鋭く、言う。

普段は、しっかりと、閉ざされているはずの、門が、半端に、開いていた。

「まさか」

ガインが、顔色を、変え、駆け出す。

門を、抜け、屋敷の、玄関へと、急ぐ。

扉も、僅かに、開いていた。

「レイナルド様!」

ガインが、大声で、呼びかけながら、中に、踏み込む。

応答は、なかった。

静まり返った、屋敷の中。

家具は、乱れ、床には、争った、痕跡が、残っていた。

「……遅かったか」

セファルが、低く、呟く。

「まさか、こんなに、早く」

「マルコスが、動いたって、ことか」

ユノが、拳を、強く、握る。

「あるいは」

ダレンが、険しい表情で、言う。

「マルコス様の、指示を、受けた、別の、誰かか」

「昨夜の、時点で、既に」

セファルが、屋敷の中を、注意深く、見渡しながら、言う。

「この事態を、想定していたのかもしれない」

「私たちが、遺跡から、戻る前に」

奥の、書斎に、進むと、机の上に、一枚の、紙が、残されていた。

急いで、書かれたような、乱れた、筆跡。

「……レイナルドの、字だ」

ガインが、震える手で、拾い上げる。

『三つ目の、鍵は、渡さない。』

『だが、抵抗すれば、命はない、と言われた。』

『……もし、これを、読む者がいるなら』

『私を、探すよりも』

『満月の夜、封印の、中枢を、守ることを』

『優先してほしい。』

短い、メッセージだった。

だが、そこに込められた、覚悟は、痛いほど、伝わってきた。

「……連れ去られたのか」

レナが、震える声で、言う。

「たぶんな」

ユノの、声も、硬かった。

「でも、抵抗して、簡単には、渡らない、って」

「言ってくれてる」

ティナが、そっと、机の、紙に、触れる。

「レイナルドさんは」

「まだ、こちら側に、いる」

その、言葉に、部屋の、重い空気が、わずかに、和らいだ。

「……時間が、ない」

セファルが、低く、言う。

「マルコスは、レイナルドを、人質に」

「三つ目の、鍵として、強制的に、使おうと、しているのかもしれない」

「本人の、意志に、関係なく」

「そんなことが、可能なのか」

ダレンが、聞く。

「フェリオン殿の、話では」

ティナが、慎重に、答える。

「鍵となる、資格は」

「ダリオスに、認められた、繋がりを、持つ者、というだけ」

「本人の、意志が、なくても」

「強制的に、使われる、可能性は、否定できない」

その、可能性に、全員の、顔が、強張った。

「……レイナルドを、助け出す」

ユノが、静かに、だが、確かな、決意を込めて、言う。

「同時に、満月の夜に、備える」

「二つとも、やらなきゃ、いけない」

「時間との、勝負だな」

ガインが、拳を、強く、握る。

「まず、レイナルドが、どこに、連れ去られたのか」

「手がかりを、探そう」

屋敷の中を、隅々まで、調べ始める。

争った、痕跡。

乱れた、書類。

そして、微かに、残る、複数の、足跡。

「……この、足跡」

セファルが、庭に、続く、足跡を、追いながら、言う。

「まだ、新しい」

「それほど、時間は、経ってない」

「昨夜遅く、あるいは」

「今朝、早くに」

その、推測に、一縷の、希望が、見えた。

「まだ、間に合うかもしれない」

ユノが、静かに、言う。

「追おう」

満月の夜まで、あと、二日。

新たな、危機に、直面しながらも。

一行は、決意を、新たに、レイナルドの、足取りを、追い始めた。

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