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[4000PV突破!] 始まりの村と小さな竜  作者:


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セファル

ヘルメリアに戻ると、四人は、その足で、詰所へ向かった。

「……ダレンが、協力してくれるのか」

ガインが、報告を聞き、少し驚いたように言う。

「ああ」

ユノが、頷く。

「マルコスの様子が、最近、おかしいらしい」

「ダリオスの名前も、出てきたそうだ」

ガインの表情が、険しくなる。

「……いよいよ、核心に近づいてきたな」

「次は、セファルだ」

「ベタの内部、ゾルドとの繋がりを、確かめる」

「セファルに、直接、聞くのか」

「ああ」

「先日の、調停の日」

「彼は、こちらに、興味を持っているようだった」

「ティナのことも、知っていた」

その言葉に、ティナの表情が、わずかに緊張した。

「……私が、行った方がいいかもしれない」

「大丈夫か?」

「うん」

ティナが、静かに頷く。

「向こうも、私に、聞きたいことがあるって、言ってた」

「なら、ちょうどいい」

翌日、四人は、ベタ派閥の拠点へ向かった。

イフリルやモイストとは違い、ベタの建物は、装飾を排した、簡素な造りだった。

「……ここが」

レナが、周囲を見渡す。

護衛の男が、四人を見て、少し驚いたような表情を見せた。

「……セファル様に、会いたいと?」

「はい」

「アポイントは」

「ありません。ですが」

ユノが、静かに言う。

「『三つの鍵』について、話があると、伝えてください」

護衛の男は、一瞬、動きを止めた。

やがて、無言で、建物の奥へと消えていく。

しばらくして、戻ってきた。

「……お通しします」

案内された部屋は、質素だが、整然としていた。

机の向こうに、セファルが、静かに座っていた。

「……よく、来たな」

低く、落ち着いた声。

「単刀直入に、言います」

ユノが、切り出す。

「レイナルド・ウィッシュと、ダレン・ヴォルグレンから、話を聞きました」

「五年前、あなたたち三人が」

「ダリオス・ヴェインから、託された役目について」

セファルの表情は、変わらなかった。

だが、その目に、確かな緊張が、宿った。

「……あの二人が、動いたか」

「ゾルドについて、伺いたいんです」

「彼も、同じ役目を、負っているんですよね」

「ああ」

セファルが、静かに頷く。

「だが、最近……」

言葉を、一度、切る。

「連絡が、取りにくくなっている」

「取りにくく?」

「以前は、定期的に、報告を交わしていた」

「だが、この一ヶ月ほど」

「彼から、連絡が、来ない」

「体調不良、とだけ、聞いている」

その言葉に、ティナの表情が、強張った。

「……もしかして」

「ゾルドさんも」

「マルコスのように、誰かと」

セファルの目が、鋭く、細まる。

「……その可能性は、考えていた」

「ダリオスが、動いているとすれば」

「三つの鍵のうち、一つを」

「既に、取り込んでいるかもしれない」

部屋の空気が、一気に、張り詰めた。

「もし、ゾルドが」

「三つ目の鍵として、揃ってしまえば」

ガインが、低く、呟く。

「封印は、解かれる」

セファルは、しばらく、沈黙していた。

「……ゾルドの、居場所を、確かめる必要がある」

「彼が、まだ、こちら側にいるのか」

「それとも、既に」

「向こう側に、渡ってしまったのか」

その言葉に、全員が、緊張した面持ちで、頷いた。

「……手を貸してください」

ティナが、静かに、口を開いた。

「私も、知りたいことが、あります」

「五年前の、里との取引について」

セファルは、ティナを、じっと見つめた。

「……分かった」

「共に、調べよう」

「時間が、あまり、残されていないかもしれない」

窓の外、ヘルメリアの空は、いつの間にか、夕暮れに、染まり始めていた。

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