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[4000PV突破!] 始まりの村と小さな竜  作者:


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真意


監査は、その日のうちに、一区切りとなった。


「本日の監査は、以上とする」


進行役が、静かに告げる。


「判明した事実については、三派閥、それぞれで、精査を進めていただきたい」


「次回の会合で、改めて、報告を求める」


会計室に、重い空気を残したまま、その場は解散となった。


「……とんでもないことになったな」


会計室を出ると、レナが、大きく息を吐いた。


「三人とも、今も、それぞれの派閥にいる」


「偶然、とは思えない」


ユノも、同じ気持ちだった。


ゾルド・ハーレン。


レイナルド・ウィッシュ。


ダレン・ヴォルグレン。


三つの名前が、頭の中で、繰り返し響いていた。


詰所に戻ると、ガインは、すぐに机に向かい、レイナルドについての記録を、洗い直し始めた。


「……レイナルドは、今、どこに?」


ユノが聞く。


「モイストの、財務部門にいる」


「普段は、本部の、奥の執務室だ」


「会うことは、できるのか」


「簡単には、無理だ」


ガインが、首を振る。


「上役クラスだ。理由もなく、会いに行けば」


「不審に思われる」


「でも」


ティナが、口を挟む。


「監査の後だから」


「今なら、動揺してるかもしれない」


その指摘に、ガインが、少し考え込んだ。


「……確かに、な」


「タイミングとしては、悪くない」


「でも、俺が直接、探りを入れれば」


「モイストの中で、俺の立場が、危うくなる」


「じゃあ、私たちが」


ユノが、静かに言う。


「客分としてなら、多少、動いても、不自然じゃない」


「監査に立ち会った、冒険者として」


「話を聞きたい、と申し出るのは、どうだ」


ガインは、しばらく黙っていた。


「……分かった」


「口実は、俺が用意する」


「今日、監査の内容について」


「詳しい説明を求めたい、という体で」


翌日、四人は、ガインの手引きで、モイスト本部の奥、レイナルドの執務室を訪れた。


「……失礼します」


扉をノックすると、静かな声が返ってきた。


「入りなさい」


中に入ると、初老の男が、机の向こうで、書類に目を通していた。


レイナルド・ウィッシュ。


穏やかそうな顔立ちだが、その目には、鋭さが潜んでいた。


「モイストの、客分だと聞いている」


「監査について、何か?」


「はい」


ユノが、慎重に、言葉を選びながら切り出す。


「昨日の監査で、判明した、資金の件について」


「もう少し、詳しく、伺えればと」


レイナルドの表情が、わずかに変わった。


「……何を、知りたい」


「あなたが、五年前」


「その資金を、受け取っていた、経緯について」


一瞬、部屋の空気が、張り詰めた。


レイナルドは、しばらく、無言だった。


やがて、小さく息を吐く。


「……単刀直入だな」


「いいだろう。答えよう」


「だが、その前に」


彼の目が、鋭く、ユノたちを見据えた。


「お前たちが、何を、探っているのか」


「先に、聞かせてもらおう」


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