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20 カッコイイお姉さんは好きですか?


事件現場に到着したんだけど、こりゃ入るの面倒だわ。

駐屯所全体を黒い霧が覆ってる形何だけど、霧自体が魔力を吸い取る媒介みたいで、簡単に言うと分厚い魔力の壁が駐屯所に入るのを阻んでる状態。



「思っていた以上に面倒ね」

「通り抜けられる位の穴を開けられれば良いんだよね?」

「そうね、空いた瞬間に入り込めば」

「テウト春風箒じゃ無理?」

《属性的に難しいと思われます。黒霧の属性は闇です》 

「キラ、下がってなさい」

「えっ?」

「強硬手段しか無さそうだから、穴開けて入るわよ」


シースから離れると、強烈な魔力の流れを感じて次の瞬間には獄炎が生まれていた。


『インフェルノランス』


凄い熱量の魔法が黒霧に向かって放たれる。

シースが唱えた呪文は火属性の上位魔法で無詠唱でこの威力はあたしでも無理だし、しかも属性無視の強行突破です。流石シース、私以上のチート能力の持ち主。



「ほら、開いたわよ!早く行かないと閉じちゃうわ!!」

「今行く!」



中に入ると、騎士団駐屯所では無く、墓地が広がっていたなんの冗談ですかね?アタシ、ホラー駄目なんですけど…。

テウトが調べた所駐屯所内部はマジックアイテムの影響で空間がネジ曲がって居て、黒い霧の影響で召喚された魔物がつなげた先が墓地だそうです。

いかにもの光景何だよ、墓地の奥に古びた教会まで見えるんだもん。



「シース!!自慢じゃないけどアタシ極度のビビリです!!脅かされるのとか本気で無理です!!」

「私も種族的には脅かす側なんだけど…。」

「ハッ!!いやいや、シースは大丈夫!!落ち着くまで腕に掴まてて良いですか!?」

「どうぞ」



腕を差し出してくれるシースは神でした。

如何にもな教会に近づいていくと、教会方から女の笑い声と語りかける用な声が聞こえてきていつの間にか教会の入り口に女性が立っていて教会の上にもう1人居るけど黒いローブのフードを深く被っていて顔が見えない。

この人達、明らかに人じゃ無いんですけど。



「ようこそ、ガルフォード公爵令嬢様とその従者様。アレを突破なさるとは流石と申しますか」

「貴女は…」

「私はゲルドフ様に使えし三鏡が1人アルルと申します。上に控えるはカナギ今回我等同胞がお世話になりました」

「そう、あなた達がロザンダ王国から逃亡した腹心ね。エリーの救出が目的かしら?」

「いいえ、エリーは今回の失態の責任を自らの命で償って貰いました、部下の中で人を惑わす事に長けてはいましたが、それだけの娘です。やはり人間は役に立たない」



今回の事件は間違いなくエリーが起こしたが、黒霧の発動条件は命と引き換えの儀式。エリーは知らずに発動し命を落としたのが想像がつく。

黒霧の効果は霧に触れた精霊や妖精の力を奪い魔法の核を管理しているゲルドフの元に送っている。

そして、アルルとカナギが黒霧の力を利用してルフォンの街を襲っていると自ら説明してるんだけど。



「黒霧は素晴らしいです、魔物の召喚がこんなにも簡単に出来てしまうのですから!」



アルルの言葉と同時に墓地から這い出てくるゾンビ!!シースの結界魔法のお陰で半径1m以内には入ってこれないみたいだけど……。

イギャーーーーーーッ!!無理無理無理無理!!ホラーじゃんリアルホラーじゃん!!!

恐怖の余りシースの腕に思いっきり抱きついてます!!ごめんシース!アタシ今回役立たずです!!!



「アラアラお嬢様の方はこういうのは苦手みたいね」

「後は任せるぞ、私は先に帰還し今回の結果を報告する」

「えぇ、構わないわよ。小娘達と遊んだら私も帰るわ」



教会の上にいたカナギという人物は何かのマジックアイテムを取り出し消えてえてしまった。

多分転移の魔法が付与されたマジックアイテムだったのかな?しかし、アタシ達が弱いと判断したのか、今回の報告を優先したのか分からないけど、腹立つ奴なのは確かだわ!!



「さて、遊びましょうお嬢様」

「冗談!!ホラーな遊びは遠慮します!!」



ビュッ!!

シースから離れて春風箒で回りのゾンビ達を吹き飛ばそうとしたら、アタシが攻撃する前に風を切るような音がした。実際に切っていたんだけど、アタシ達の回りに居たゾンビは鞭の様な物が薙ぎ払い切り刻んでいて、それを操っていたのはシースでした。



「鬱陶しい、キラが怖がるから早く消えなさいな!」

「シース」

「へぇ、お嬢様の従者はなかなかお強いのね。でも、アンデットであるゾンビに物理攻撃は無意味です!さぁ、甦れ」


アルルが得意げに叫ぶが、切り刻まれたゾンビ達は復活する事は無かった。

アンデット系の魔物は正属性の攻撃しか受け付けない魔物なのにどうして?


「何故!!何で復活しないの!?」

「私の蛇腹剣は特殊なのよ。だから、これで斬られた物はたとえアンデットでも死に絶えるわ」

(テウト、もしかしなくてもアレって…)

《創生級(ジェネシス)クラスの神器です》

「お仲間も帰ったみたいだし、貴女だけで我慢してあげるから私と遊びましょうデーモンリッチのアルル」

「クッ!まだ召喚はできるわ、その余裕が何処まで続くかしら」

「キラ危ないから、そこから動かないでね」



シースが所有してる武器はアタシのよりも凄い創生級(ジェネシス)クラスの武器で、テウトの調べではランウェルウ様からの贈り物みたいです。鑑定結果がコチラ↓


蛇腹剣ミッドガルド ランク創造級(ジェネシス)

『女神ランウェルウの造りし神器シース希望にそって造られたシースのみが扱える武器』


シースがメチャカッコイイです!!

蛇腹剣って凄い扱いが難しいって聞くけど使いこなしてるよこの人、アルルが追加で召喚してるゾンビ達を切り続けてるもん!シースが少し手首をヒネるだけで蛇腹剣は起動を変えて襲い掛かる様は、まさに蛇の如し。

近距離、中距離、長距離に対応した素晴らしい武器と素晴らしい武器さばきです。

アタシの出る幕なさそう何ですけど。


とうとう手駒の数が尽きたのかアルルの召喚が止まった。

脱力し、シースを睨んではいるけど諦めてはいないみたい。



「お見事です、シースさんと言ったかしら?」

「気安く呼ばないでくれるかしら」

「フフ私も油断していたとはいえここ迄とは、今回は引かせていただきますが、次にお会いしたらまた遊んでくださいね」

「逃げれると思っているのかしら?」

「えぇ、まさかこの子を召喚する事になるとは思いませんでしたけど致し方無いですわ!!」



最後にアルルが召喚したのは、死臭漂うアンデット…ドラゴンゾンビだった。

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