13 トラブルメーカー
冒険者ギルドのギルドマスターの部屋。
カルマパパと知り合いのマニカさんは、カルマパパの冒険者時代の話とかを色々してくれた。
突然ドラゴンの肉が食べてみたいって言い出して、ドラゴンを狩りに行くのに連れ回されたり。
新しい食材の噂を聞いて、エルフの聖地に入り込んで殺されかけたり。
言い出したらきりが無い程苦労したらしい。
「アンタも、知らない内に面倒に巻き込まれ出るみたいだし」
「えーと……」
「隠さなくても大丈夫だよ、エリーの調査をカルマに頼んだのは私だからね」
「そうだったんですか」
エリーがこの街に来たのは半年前くらいだそうで、パーティーメンバーをも募集しているチームを探していたそう。
最初にパーティーを組んでいたのが『森の狩人』っていうパーティーだったそうで、メンバーの中に腕の良いテイマーが居たらしい。
エリーがメンバーに入って暫くしてから、依頼でエイルシーネの森に採取に向かったそうで、難しい依頼ではなく『森の狩人』のランクを考えると簡単な依頼だった。
しかし、メンバーはボロボロになって帰って来た、テイマーを除いて。
森の中で高ランクの魔物に襲われて、テイマーがテイムしていた魔物に妖精も含めて死んだと報告したそうだ。
その時は、運が悪かったんだろうと思ったが…その日からテイマー特に精霊、妖精を使役している人物が殺される事件がおきた。ギルド独自に調べたところ、全員がエリーに接触してることがわかった。
そんなエリーが身分を隠して冒険者をしているロッゾに接触しパーティーに入ったことを知って急遽カルマパパに協力依頼をしたそうで。
「余り騒ぎにもできなくてね、優秀な幻獣、精霊、妖精が居るカルマに頼んだのさ。貴族同士の事件の可能性もあったしね」
「なる程。精霊や妖精が目的なら、アタシも狙われますね」
「だろねぇ、頭の上のヤモリは精霊だろ」
「はい、イオン挨拶」
「ヨッ!!精霊イピリアのイオンだ、宜しく」
「イピリア!?また凄い精霊だね、上位精霊じゃ無いか」
「成り行きで、仲間になりまして」
精霊イピリア雨呼びの精霊、名前の通り自分の住処周辺に雨を呼ぶ事のできる精霊。
イピリアがいる土地は水が豊富で作物の育ちもいいと有名だそう、しかしイピリアの住処である沼に近づく事はイピリアの怒りを買う事になり、雨は降ら無くなり干ばつが続くと言われていて、姿を見る事ができるのは珍しいらしい。
「本来、大きな姿で七色に輝くって言われてるんだが…白いし小さくないか?」
「もとの姿だと、目立つから敢えてこの姿を保ってるんだ。力の消費も少ないし、キラの側にいられるし、飯の量も少なくて良いからな」
「イオン、あんなに食べといて少ないの!?」
「オイラの本来の姿3メートル位有るんだぞ、この姿だからあの量で済んでるんだよ」
「元の姿見てみたい気もするけど、可愛いんだろうけど……出来たらその姿のままでいてね」
おっきいイオン、見てみたい、絶対に可愛い!
3メートルでしょ、そんなの歩いてたら恐竜じゃ無いか!!
絶対に、カッコイイし可愛いと思う!!
でも我慢、大きかったら連れて歩くの大変だろうし、あれの数倍食べるとなると遠慮したい。
小さい方が頭や肩に乗せて一緒にいられるからこれで良いや。
「アンタ達仲いいね。キラも巻き込まれ体質そうだし、十分に気おつけなよ!イオンもだよ!!」
「はい」
「ヘーイ」
話も一段落して、手持ちの魔物の素材を引取ってもらうために、解体作業場にマニカさんと一緒に行って、倉庫で魔物をも出したら驚かれた。
Aランクの魔物はブラックウルフだけだと思ってたみたいで、他にも出てくるとは思って無かったようです。
しかも、ブラックウルフ以外は解体済みで出したもんだからそれにも驚かれた。
査定には時間がかかるみたいなので、後日またギルドに顔を出す事になった。
マニカさんの提案で事件が落ち着くまでは、イオンには街なかでは喋らないで服の中に隠れてもらう事にした。
「今日は、依頼受ないで帰るんだろ」
「はい、この街に来たばかりなので、お店とか見て回りたいなって思ってます」
「旨そうなモノ見つかると良いな!!」
「気おつけて行きなよ」
「はい」
マニカさんと別れてギルドの受付に戻り、ギルドを後にして街に繰り出したんだけど、流石異世界!!
見たことないものばかりで楽しい。
特に、武器、防具、アクセサリー、そしてマジックアイテムのショップが目を引きます。
イオン、テウトに自分で作れば良いんじゃないってツッコまれたけど気にしない。
自分で作るのも良いけど、人が作ったものやダンジョン産の物も見てみたいじゃない。
目移りしてたら、人に衝突してしまった。
「ごめんなさい」
「あぁ、大丈夫よ。私前見てなかったから、ごめんなさいね」
「いえ、私も前見てなくて」
「じぁ、お互い様ね。あら、アナタ…」
「へ?」
「何でもないわ、出会ったのも何かの縁よ!!紅茶が美味しいお店知ってるの、一緒にお茶しましょう」
「えっ、でも」
「行くわよ!」
手を掴まれて連れて行かれたんですが、この世界にもオカマさんはいらっしゃるんですね、正直大好物です!!
綺麗でカッコイイんだよオカマは!!
コチラの方も大変綺麗です!!黒髪を綺麗に纏め上げてて、綺麗な紫色の瞳の美人です!!タイプ!好み!!
この世界来てから美人、美形に会ってきたけど、一番のドストライクです!!
取り敢えずお友達になりたい!!
なんて考えてたら、いつの間にかカフェのテラス席に座って注文をお姉さんがしたあとでした。
「強引に連れてきちゃてゴメンナさい」
「いえ、大丈夫です」
「そお?でもここ本当に美味しいから安心してね。自己紹介してなかったわね、私はシース」
「キラです」
「キラちゃん、この街は初めて?」
「はい、昨日来たばかりで…お店見てたらテンション上がっちゃって」
「わかるわ、初めての場所てそれだけで楽しいモノ」
シースさん話しやすいし、聞き上手だったから話がはずんじゃって、注文した紅茶が来ても話しこんでたくらい。
でも、この時少し警戒心が足りなかった事を反省してます。
話も一段落していざを飲もうとしたら、紅茶も一緒に頼んだ軽食も3つづつ並んでたんだから。
「あのシースさん?何で3つ…」
「アラだって彼も飲むし、食べるでしょ?出してあげたら?」
アタシの馬鹿、ハニートラップに引っかかった男の気持ちが初めてのわかってしまった。
しかも、今気づいたけど私達のテーブルだけスキルで隔離されているみたいだし。
「そんなに、警戒しなくても大丈夫よ。コレは外分に会話を聞かれない為のものだから」
「お前、何だ!!キラに何かしたら許さないぞ!!」
「イオン!」
服の中から出て来たイオンは本当に殺気だっていて、最大限の威嚇をしている。
シースさんそんなにヤバイの、イオンがこれだけ警戒するのは初めてだわ。
「やれやれ、本当に何もしないから落ち着きなさいな精霊イピリア」
「信用出来るか」
《イオン、大丈夫です》
「テウト!?」
(テウト、何言ってんだよ!コイツ相当やばいんだぞ!!)
《鑑定が終了しました。マスター彼は大丈夫です。敵意も最初から有りません》
テウトが大丈夫っていうけど、この人何者!?
警戒するなって方が無理なんだけど。
《マスター、本当に大丈夫です。彼はランウェルウ様の関係者です》
「えっ!?」
「嘘だろ!!」
シースさんが、ランウェルウ様の関係者。
どう見ても、そんな感じしないんだけど、テウトが言うなら本当だろうけど。
アタシってマニカさんが言うようにトラブルメーカーなのかしら?
日々ブクマーク件数が増えていて驚いています。
皆様、ありがとう御座います。




