第二十二話 破滅
「…で、話ってなんだ?」
ディアは不敵に微笑んだ。
「あぁ、遂に作戦の最終段階を実行しようと思う」
「ってことは、都民達を殺し合わせるのか…」
「いや、殺し合わせるより手っ取り早い方法が見つかった」
手っ取り早い方法…? 僕が全く想像がつかないでいるとディアは説明をし始めた。
「…火を使うんだ」
「火…?」
「ここヴィントス街には強い風が吹くから、一度火が出ると飛び火を繰り返してなかなか消せない」
なるほど。それで一箇所に火をつけて大惨事を起こすってことか。
…あれ? でもそれだと人はほとんど死ななくないか?
「人を殺す必要はない。ただ、あの城を奪い、我々の力を見せつければ良い」
「…城を奪うのは?」
「捕らえた者達を逃して、それを追わせる。そうすれば、城の中の警備はほぼいなくなる」
そしてそこでさっきの火事騒動をぶち込むのか。
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ディアの魔法で警備の格好になった僕らは、牢に向かった。
「皆さん、少し話を聞いて下さい!」
牢の中の者達は固まっている。驚いているのか、あるいは怯えているのか。
「真犯人が見つかったため、皆さんの無実が証明されました。よって皆さんはただいまから自由の身です!」
ーέκρηξηー
ドオゥゥゥウウンという激しい爆発音の後に、牢の扉がゆっくりと開いた。
ここから、この街は混沌に落ちていくこととなる。




